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ドラゴンすくらんぶる!  作者: 葉月 都
第肆章 真実への戦い
32/94

其三十一

今、新しい物語を執筆中です

投稿ペースに支障を満たさないように書いてます。

たぶん、投稿は、四月初めになります。


お楽しみに!


「え………?」


巴樹が森につき、まず目にしたのが、大量のクラ達であった。

思わず、少しだけ風華を持つ手が震える。


(あ……あんなに祓えないよっ……て、きいくんはどこ行ったの?)


と思った、まったくその時だった。


突然、森全体が紫色に光り輝く。

よく見ると、巴樹の足元ギリギリに、魔法陣の円の一部が描かれていた。


そこで、巴樹に気が付いたクラが、何匹かこちらにやってくる。

巴樹が、風華を構え、技を発動しようとした。


刹那


魔法陣の中にいた、巴樹の見える位置にいるクラ達、

ちょうどこちらに来ようと思ったクラ達、

その全てが、いっぺんに消える。


巴樹はしばらく魂が抜けたようにぼーっとしていた。

ありえないほどの力に、ただただ圧倒されてしまっていたのだ。


(こ、こんなに大量のクラを一瞬ではらうなんて、どれだけの気龍を使うの?私なんか、絶対に倒れちゃうよっ……)


すると。

ふいに、森の中から誰かの話し声が聞こえてきた。

反射的に、巴樹は近くの林に飛び込んだ。

それと入れ違いに、見覚えのある人と、見覚えのない人が歩いてきた。


「っ………!」


その一人は、きいだった。

隣にいる人は、紫色のミディアムヘアに赤と黄色のオッドアイをした、きいより背の高い男性だった。

二人とも武器を持っているから、二人が祓ったのではないかと思う巴樹。

やっと二人の会話が聞こえてきた。


「………いさんは、なんでここにいるんですか。」

「あはははは………もちろん可愛いでs!」


男の人がそう言いかけると、きいが手刀でお腹をたたく。


「それ以上言ったら、あんただからって容赦しません。」

「怖い怖い。」

「………佐久兄よりムカつく。」


なんだか和気あいあいとした会話に、巴樹は小さく微笑む。


「でも、やっぱりきいは、クラの気配に敏感だよね。」

「………あの、なにがいいたいんですか。」


すっかり面白くなった巴樹が、耳を澄ませると。


シュッ………


「えっ………?!」



「おお、さすが。」


青い龍に連れてこられた巴樹は、きっちりと二人の前に来ていた。


「ったく。盗み聞きに向いてないよ、あんたは。」


はあ…とため息をつくきいに、巴樹は土下座して謝る。


「うう……ごめんなさい。」

「~~~~~っ………!」


顔を上げると、難しい顔をして顔を少し赤く染めたきいと、横で笑う、あの男の人がいた。


「いいからっ…早く立って。」


手を引っ張って巴樹を起こすと、きいは言った。


「この人は、俺の…師匠的な人。」

「師匠『的』ってなんだよ。」


『的』を強調して、その人が言う。

が、それをスルーして、きいは続けた。


久都冷ひさとれい。対五龍、くら龍精。みかん狂いの聖龍士だ。」


きいの皮肉交じりの紹介に、巴樹は「おおお!」と歓声を上げていた。


「と、いうわけで、よろしく。封じの姫様。」

「あの、巴樹でいいです。」

「じゃあ巴樹ちゃん。」


にこっと天使スマイルを浮かべ、冷は言った。


「これからも、色々よろしくね~。」

「あ、はい!」


と挨拶していると、横からベシッと頭をはたかれる。


「巴樹。この人のマスクに騙されんな。佐久兄ぐらいの性悪だぞ。」

「心外だな、きい。」


すると、さっきと一転、何もかも見透かすような冷たい目線で、冷はつぶやくように言った。


「俺がいなかったら、お前、あれだけのクラを祓えたのか?」


「………いえ。」


珍しく、きいがしゅんとした表情を浮かべ、巴樹の顔に驚きが走る。


「まだ、きいにはそれだけの力がない。」

「あります。」

「自分で思っているだけ。」


まるで、厳しい父親と、強がる息子のようだ。



「まあ、お前が『本気』を出せば?、俺ら聖龍士ぐらい普通に倒しそうだが。」



その瞬間。

周りの空気が、瞬間冷凍される。


「………それ以上………」


突然、巴樹の横で、いつもと違う、低い声が響く。


「それ以上、言わないでください………!

最近、あなた方から、同じことを遠回しによく言われています。


人の気持ちも考えてください!」


怒りをあらわにするきいに、巴樹はあっけにとられる。


(きいくん、なんだよね?)


睨みあう二人をぼーっと見ながら、巴樹は思った。


(なん、なの?きいくんは、私になにか、隠している、の?)


そして、巴樹の前が真っ暗にシャットアウトしてしまった。




ちょっと短くなっちゃいました。

そういえば、きいも巴樹も、高一なんですよね。

忘れかけてました☆

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