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ドラゴンすくらんぶる!  作者: 葉月 都
第弐章 黒の御子
21/94

其二十

やっときいの………が書けましたぁ!

意外と楽しい♪


後、外伝の募集もまだしているので、お願いします<m(__)m>

そして、巴樹達はしばらくの間、龍雅会の中にある図書室で資料を探していた。


(図書室というよりは、図書館×10ぐらいの量の本があったが。)


「佳穂さん、ありましたか?」


黙々と本を読む佳穂に、反対側の席から話しかける巴樹。

だが、まったく反応がない。

しかも、



(段違いに速い!!!!)



だいたい、三十秒間に六ページは読み進めている。計算すると、秒速0,2ページ!


唖然としていると、どこからか現れた悠が小声で言った。


「今の佳穂には、むやみに近寄らないほうがいい。」


「ど、どうしてですか?」


あきれ目で佳穂を睨みながら、悠はつぶやく。


「一冊読み終わるまで、あいつは、他の音や動きなどの感覚を、シャットダウンさせる。しかも、話しかけたり、邪魔したりしたら………」


今度は真っ青になって悠は続けた。



「半殺しだぞ。」



「ひっ!」


その単語に、思わず後ずさる巴樹。


ガタンッ


と、巴樹が後ずさった衝撃で、椅子が大きな音を立てて床に落ちる。

悠と巴樹は、その椅子の音を遠くのほうで聞く。


その瞬間。


二人は同時に佳穂の方を振り向いた。


そして、思った。



(これは………)


(やばい………)




二人の顔からさあっと血の気が引いていく。


その緑と茶色の目に映ったのは………



怒りの形相で殺気を放ち、光輝を構える、佳穂の姿だった。



「ほんっとうにごめんなさいっ!」


あれから数分後、怒りの感情を消した佳穂が、巴樹に頭を下げる。


「おい。俺には……」


「封じの姫様に武器を向けるなど……すみませんっ!!」


「佳穂……。」


悠の言葉には聞く耳を持たず、佳穂は叫ぶ。


「だ、大丈夫ですよ。悠さんが切ってくださいましたし。」

苦笑いしながら、巴樹は佳穂に言う。


そう。

あの時。

怒りの感情に操られるまま放たれた矢は、悠によって真っ二つにされていた。


「悠さん、ありがとうございました。」


ぺこんと頭をたれ、巴樹が悠に言う。


「いや、俺に礼を言うな。だが…その代わり、佳穂には好きなだけ謝らせとけ。」


悪魔の微笑で、悠は佳穂を見る。

いまだ、悠の右手には、悠の武器、槍『黒天』がにぎられていた。


真っ黒な柄に、日光が反射して刀剣状の槍頭が光っている。


「お前なぁ~、いちいち本気すぎんだよ。さっきのでもかなり気龍を使ったんだからな。」

はあっとあきれながら、黒天を持ち直す。



気龍は、二十七族生に含まれてはいない。だが、この気龍というのは、龍精にとって大切な一部。

自分の持つ力・体力のことである。


龍精は、自分の力と自分に宿っている、それぞれの龍の力で動いている。その二つをまとめたものを気龍

と言うのだ。

気龍が消滅すると、龍精は術を使えなくなる。


気龍の復活にはかなりの時間をかけるので、龍精達は、自分自身の気龍をなくさないように戦略を立てている。

ちなみに、気龍の大きさは、もちろん人それぞれである。


普通の龍精で気龍が大きい者もいるのだ。



「あははー、ごめんごめん。」


「棒読み、ダメ、ゼッタイ。」


巴樹は、どこかで見たことのあるようなおしゃべりに、苦笑いする。


(まるで……きいくんと鳴海ちゃんみたい。)


と、思った時。巴樹は気が付いた。


(あ、あれ?そう言えば…きいくんは?)


青龍の間から出た後、まったく見ていないことを思い出す。

巴樹は二人に話しかけようとしたが、いまだ言い合いをしている佳穂と悠に悪いと思いやめた。



ところで、その噂のきいは………?


「………です。」


陵の執務室に呼ばれていた。


「へーぇ。やっぱりそうだったのかぁ。」

「それにしても、…なんで、俺が。」


その返事に、きいがため息をつく。

が、その問いに、真面目な顔をして、同席していた赤羽が答える。


「なんで、というその問いの答えは、あなた自身が一番分かっているはずでしょう。」


「っ………。」


息をのむきいに、陵は言った。


「まあ、今度の異変もご協力よろしくね。」


「………。」


無言でこくりとうなずくと、きいは踵を返して、部屋を出ようとする。


ドアノブに手をかけた時、ふいに、陵が言葉を投げかけてきた。


「きいくん。少し待ってくれるかな?」


「……なんですか。」


振り返ると、真ん前に陵の姿があった。



「君は、龍精として生まれてきてしまった。僕は、その事実をむしかえすことはしない。だけど…

君をかくまっているのは、あくまでも僕たちなんだよ。


きいくんがどうしようと君の勝手だが、もし…君が『もとに戻ったならば』…僕たちは全力でやりあわせてもらう。



いいよね?



祇夕さん。」






その瞬間。


きいの体から真っ黒な霧のようなものが、四方八方に伸びていく。


「言っておくけど、この龍雅会内では、術は使えないから。」


そんな陵の一言には耳を貸さず、きいは、水色の瞳に炎を燃え上がらせ、いつもと違う低い声で言った。



「その名で、呼ぶな。



幸。」




【ドラすく誕生日公開こーなー】

神霊佐久 四月十四日

南佳穂 十月三十日

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