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【聖獣機神ガオガオン】社畜エンジニア、東京のダンジョンでメカ美女たちと合体無双〜スイーツ片手に気ままな魔将機狩り〜  作者: 月神世一


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EP 9

起動、聖獣機神!

新宿から東京湾上空へ。

俺の演算による最適化ルートに乗り、光の矢となった五体の聖獣たちは、わずか数分で巨大な絶望の眼前に到達した。

『グォォォォォォッ!!』

海を割り、天を突くほどの巨体を誇る『大魔将機』が、耳障りな咆哮を上げる。

その周囲には、護衛のようにおびただしい数の飛行型魔将機が群がっていた。

「……まずは小蠅の掃除からね! アタシの残業代、高くつくわよ!」

「ええ、有休消化のためにもここは迅速に処理します」

白虎が空中で無数の真空波を放ち、青龍が冷徹なホーミングレーザーで次々と護衛機を撃ち落としていく。

だが、本命である大魔将機の装甲には、二人の攻撃はおろか、朱雀の炎撃すら傷一つつけられていなかった。

『チィッ! やはり個の力では限界がある! 奴の絶対防御シールド、いかなる物理も魔法も弾きおるわ!』

「玲王様! 奴の主砲のエネルギー充填率が臨界を突破しましたわ! このままでは東京が……玲王様のお気に入りのお店が消し飛んでしまいます!」

俺を背に乗せたガオンが唸り、玄武が悲痛な声を上げる。

大魔将機の胸部がパックリと開き、都市一つを灰にする極太のプラズマ砲が発射態勢に入ったのだ。

「……慌てるな。そのために、俺の脳(AI)を直結させたんだ」

俺はガオンの背中に固定したノートPCのキーボードを、指から血が滲むほどの凄まじい速度で叩き続けていた。

視界を埋め尽くすホログラムウィンドウ。

五体の聖獣のステータス、マナの流動率、同調率シンクロレート、そして俺のテイマースキルがもたらす『強制最適化プロトコル』。

「……五つの異なるOSを、一つの極大のシステムに統合する。普通ならエラーを吐いて一瞬で自壊するが……俺なら、この一瞬で新しい宇宙ルールを書き換えられる!」

『全システム、同調率シンクロレート99.9%……限界突破オーバークロック!』

『マスター権限により、特A級アクセスを承認』

俺の脳内に、冷たい電子音と、かつてないほど熱いマナの奔流が流れ込んでくる。

糖分で限界まで活性化された俺の思考速度が、聖獣たちのコアと完全に一つになった。

「今だ、お前ら! 全機、聖獣合体フル・ドッキングだ!!」

俺の絶叫が、東京湾の空に響き渡る。

『応ッ!! 我が身を捧げ、邪悪を討つ剣とならん!』

ガオンの咆哮を合図に、四神たちがそれぞれ一筋の眩い光へと変わった。

「システム・コア、ガオン! 全機能の制御を俺のAIに移行!」

ガオンの巨大な鋼鉄の獅子が立ち上がり、合体の中心――強靭な『胴体』へと変形する。

下半身ロワーボディ、玄武! 空間重力場を固定し、絶対の基盤を作れ!」

『はいっ、玲王様! 愛の重さで、世界を支えてみせますわ!!』

光となった玄武がガオンの下半身に激突し、大地の如き堅牢な装甲脚が形成される。海面を踏みしめ、凄まじい重力波が海を割る。

背中バックパック、朱雀! 天空の翼を広げ、推力を最大まで引き上げろ!」

『フッ、俺の美しき翼に酔いしれろ! スラスター、フルバースト!!』

真紅の光がガオンの背中に結合。巨大な炎の翼が展開され、超重量の機体を重力から完全に解放する。

左腕レフトアーム、青龍! マナの収束回路を直結、魔力炉心を最大稼働!」

定時退社タスクキルの準備、完了しています』

蒼き光が左肩にドッキングし、長大な青竜の砲身が組み上がる。

右腕ライトアーム、白虎! 限界出力で物理破壊の極致を見せろ!」

『アタシのクレープの恨み……全部こいつにぶつけてやるんだからァッ!』

白銀の光が右肩に結合。巨大で凶悪な虎の顎を持つ、粉砕の豪腕が完成する。

ガシャンッ! ガゴォォォォンッ!!

パーツが結合するたびに、空間が歪むほどの膨大なマナの嵐が吹き荒れる。

俺のAI演算が、五つの異なる力を完璧なバランスで制御し、一つの強大な生命体へと編み上げていく。

「マナ回路接続、オールグリーン! 最終セーフティ、解除!」

そして、ガオンの胸部に巨大な黄金の獅子の顔が展開し、双眸にカッと光が宿った。

『――聖獣機神ガオガオン、ここに降臨せり!!』

東京湾の中央。

割れた海の上に立っていたのは、大魔将機に勝るとも劣らない超巨大な威容。

青と金、白、蒼、黒、紅の極彩色に彩られた、神々しき鋼鉄の巨人だった。

その頭部に存在するコクピット(という名の、マナの結界で守られた透明な操縦席)で、俺はエンターキーを力強く叩きターンッ!と響かせた。

「さあ、バグ取り(デバッグ)の時間だ。東京の平和と、俺の極上スイーツのために……一文字残らず、消し去ってやる!」

最強のテイマーと五体の聖獣が一つになった『聖獣機神』。

その圧倒的な力の前に、大魔将機が初めて「後退り」をした。

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