story7 銀笛の追憶
お久しぶりです。今回は、まあまあ早く出せたのではないでしょうか?ん?無駄話より、早く本編見せろ?はいはい、分かりましたよ。ほんなら、メロディリアの世界に行ってきーや!(なぜ、関西弁?)
暫く、海の上を進んでいるとシエルが、
「もっと速度を出したいから、ルリカが風系統の魔法で押してくれない?」
と言った。
「うーん、良いけど安全かどうかは知らないからね?」
「うん!分かった。お願ーい」
「はいはい。"微風"」
ルリカが唱えた瞬間、突風が吹き、あわやシエルが転覆しそうになった。勿論、シエルが落ちたらルリカも落ちる。
「危なかったー。でもなんで?オスクーロと戦った時はいい感じに吹いてきたのに。」
「ルリカは強いからねーちょっと失念してたよ。多分なんだけど、オスクーロが使った虚無魔法で威力が弱くなってたんじゃない?」
「なるほど?まあ、そんな事言ってた気もせん事もないかも。とりあえず速く行きたかったら、シエルがやってね?」
「え?魔法制御を極めれば、威力を弱める事だって出来る様になるよ。」
「へーじゃあ今度練習してみよ。まあ極めれるまでは、シエルがらやってね?」
「ぐー!ルリカに押し付けようと思ったのに!…はっ!」
「シエル〜そんな事考えてたんだ。」
「い、いやだなーそんな事考えてる訳無いじゃん。」
そんな事を言っているが、シエルの目は泳いでいるし、声は震えているしでもうバレバレである。
「そんな事を言うクジラにはお仕置きだー!」
ごっつーん!
そんな音とともに、シエルにはでっかいたんこぶが出来ていたとかいなかったとか。ただ、シエルが反省しているのは、確実である。ルリカは怒らせてはダメだと。
とまあそんな茶番がありまして。
ルリカたちは、目的地のアクセン島へ5日位、フルートを吹いたり、魔法の練習をしたり、釣りをしたり、釣った魚を塩焼きにして食べたりしながら、海の上を進んで行った。
「そろそろ着く頃じゃない?」
シエルがそんな事を言っていると、島の影が見えて来た。これが今回の目的地のアクセン島なのだろう。見た感じ、スタッカー島よりは小さいが、はじまりの島よりかは、大きい感じだ。
ようやく、島の全貌が見えて来た。
その次の瞬間、私は思わず息をのんだ。
目の前には、街の一つ一つの家が、木が、山さえも計算し尽くされ、圧倒的な美を演出している。その中で、異質な雰囲気を放つ遺跡があった。すごい存在感を放っている。その扉の所為で、街の風景は台無し…になっている訳ではない。むしろ、その逆。その遺跡が"アクセント"となって、街の美は底上げされている。
私たちは上陸した。この島の人たちも、みんなおしゃれだ。店もおしゃれ。この島は美にこだわった島だった。しばらく歩いていた。だって、こんな美にこだわった島なんて、元の世界にも無い。そう、思えるほどだったから。そんな島を探索するのは、例え美術に精通していなくとも楽しいのだ。
「本当に綺麗。」
思わず口から零れた言葉にシエルが反応する。
「そうだね。僕を唸らせる街なんてそうそう無いよ。」
「え?シエルって、こういうの好きなの?」
「うん!大好き!沢山の綺麗な街を巡ったからね。目は肥えているんだ。そんな僕を唸らせるんだから、本当にすごいよ。…ていうか、この街に来ていた意味、覚えてる?」
「あ!ほんとだ!遺跡のことを街の人に聞きに…多分あの存在感を放っている建物だよね。」
「うん。いかにも、って感じがする」
「じゃあ、行ってみますか!」
移動中…(移動中も街並みに見惚れて、全然進まなかった)
早速、ルリカは扉に触ってみた。防御機構が攻撃して来る訳では無いが開かない。
「うーん。前は開いたんだけどなー。あれ?」
ルリカは、扉に埋め込まれている、水色の宝石が目に止まった。シルヴァと同じやつだ。
「もしかして、シルヴァで、吹けばいいとか!?」
辺りに、煌びやかな旋律が響く。すると、扉がギギギと開いた。
「シルヴァって一体?」
この呟きは、果たして誰のものだったか。どこかのクジラだったような気もする。
そんなこんなで、ルリカたちは遺跡に入っていった。
中は、前回みたいにゴーレムで溢れかえって、はいなかった。前回の遺跡とは違い、植物が生い茂る、緑の神秘的な空間だった。時折、鳥のさえずりが聞こえてくる。暫く進んでいると、人影が見えた。もしや、と思い近づいて見ると、やはり。
「いつか、会えるとは思ってたけど、こんなに早く会えるとはね。ガーネット。」
「わたしもだ。ルリカ。一週間ぶりか?」
「そうだね。いやーこの1週間結構濃かった。ほぼシエルの背中の上だったんだけど。」
そんな、他愛の無い話をしながら歩いていると、とうとう遺跡の最奥に辿り着いた。
…だが、そこには、他のゴーレムとは比べ物にならないぐらいの存在感を放っている、巨大なゴーレムがいた。ざっと5メートル以上はあるだろう。強者なのは、まず間違いないだろう。敵対しないのが1番良かったのだが、私たちに明確に殺意を向けて来た。そう、"私"たちにだ。今回は、シルヴァのおかげもあるが、遺跡に認められている節もある。だから、ゴーレムは普通、襲ってこない。ならなぜ、襲って来るのか。それは、前回でもあっただろう。
「故障している。」
つぶやき程度のつもりだったのだが、2人?にも聞こえていた。
「それって、結構ピンチなのではないか?」
「その通りだよ。ガーネット。これは、厄介な相手だ。だけど、私たちで協力すれば、勝てる。そうでしょう?」
「「もちろん!」」
もう、この3人の信頼関係は築かれていた。
「"炎舞歌"」
「"海音波"」
「"嵐翼鈴"」
3人で一斉に、上級魔法をぶっ放した。が、ゴーレムは、びくともしない。ガーネットは、息も絶え絶えだ。私とシエルに教えられたと言っても、まだ一週間しか経っていない。逆に、上級魔法を放てるってことは、ガーネットには、素質があると言う事。だが、そんな事は今気づいたって何も出来ない。私とシエルが、最上級魔法の照準を合わせようとしたその瞬間、ゴーレムが右手を振り下ろした。
周りに衝撃波が生まれ、ルリカたちを襲う。ルリカは咄嗟の判断で、"微風"で避けた。シエルも2000年生きたのは伊達では無く、少し傷を負ったが、その程度で済んだ。対してガーネットは、まともに受けてしまったが、流石遺跡の防御機構を潜り抜けた装備だ。そこまで、ダメージは負ってないようだった。ルリカは安心したが、同時に恐怖、興奮していた。やはり、ルリカは戦闘狂なのだ。
「思った以上の強敵だね。ワクワクしてきた!シエル!ガーネット!ゴーレムの動きを止めて!一発で仕留める。」
「わかった。」
「任せて〜」
ガーネットは、今、魔法を頑張っているが実は、剣も得意だった。そのため、運動神経は結構良い方なのだ。そして、周りに生えていたツルで、ぐるぐる巻きに。シエルは、"地深声"でゴーレムの動きを止める。そこに、ルリカが叩き込む渾身の一撃。
「"大地終焉"!」
辺りにゴーレムへの最後の音色が響き渡る。
このゴーレムは、主を失ってもなお、この場所を守り続けて来た。だが、時が経ち、人物認知機能が朽ちていく。そして、この場に来た者全てに制裁を与えて来た。だが、そんな日々ももう終焉を迎えようとしている。こんな日常を終わらせてくれた君たちに、これだけは伝えないと。そして、
「本当ニアリガトウ。イマイキマス主。」
ゴーレムがそういうと、黄金の粒子となって消えていった。
そのゴーレムが、護っていたのは銀色に光輝く水晶と、フルートの台座だった。
メロディリアの豆電球知識(ピコーンと閃いた!)
・ルリカとガーネットの一人称は、どっちも「わたし」なので、ルリカは漢字。ガーネットは平仮名というふうに分けてます。
・魔法で出た音と純粋に楽器などで出た音は、魔法で出た音を「音色」純粋な音は「旋律」という感じで使い分けてます。
面白かったでしょうか?また、バトルシーンを書いてみました!ん?なになに、次が待ちきれない?わっかりました!早く出せるように頑張ります。いやー今回も結構長めだったとおもうんですが。まあ、つべこべ言わず頑張ります!




