変わらぬ日常。
11月末、金曜日。
いつもと変わらない目覚め。大した変化の無い登校風景。今までどおりの退屈な授業。いつもと同じメンバーでの平均的な昼休み。いわゆる、当たり前の日々ってヤツだろう。
「ねぇ、昨日のニュース見たぁ?夜のヤツ。」と湊音。
「あー見た見た。」と私。
「ん?なにそれ。」と湊。
湊音が湊に説明する。…ややこしいわ!
彼女が彼氏に説明する。…リア充か!
あかんあかん、思考が荒んできた。
「アレ?そういえば廉は?」と再び私。
「さっき、『生徒会の集まり行ってくる。』って言ってたじゃん。」と湊。
「…そだっけ…?」と湊音の方にも顔を向ける。
「言ってたよぉ。」という返事。
「そっか。なんか、ぼーっとしてたみたい。」
ハハハと笑って誤魔化す。そして、話題も転換。
「…何の話だったっけ?」
「アレよ、昨日の、ニュース。夜の。」
「オゾン層がナントカって?」
「そうそう、それそれ。陽射しが強まるかも~って。」
「あー、布団がよく乾きそうだよねぇ~。」
あ。
「「呑気か」」
やはりな。二人からのツッコミが入った。
「いや、ね?昨日、母さんがそう言ってたのよ。だから、さ。ね?」
▼▽▼▽▼
キーンコーンと終業のベル。
午後の授業も終わった。このあとは部活だけだ。
「部活だぁ!行ってきまぁす!」とはしゃぐ湊音。
「勉強して、部活して、ってどこにそんな体力あるんだ…。」と私。純粋な疑問だ。
「有り余ってんじゃねぇの?」と答える湊。
「うん、まあ確かに。それはあるな。」
幼なじみとそんな他愛もない話をしていると、
「紬!部活行こー!」男声。
その声の 正体見たり 我が彼氏。
声の主が歩み寄ってくる。
はぁ。と湊がため息を一つ。
「なにさ、ジジクサイ。」
「いや、いいなあと思って。…普通、部内恋愛ってアウトっぽいし?」
「そうなの?」と背中越しに会話に入って来る廉。
「知らん。」としか答えようがない。
湊音は陸上部短距離。湊はサッカー部MF。
私らは剣道部。女子先鋒と男子副将。
廉は、生徒会で忙しいからと部長-大将を辞退したのだ。もったいない。
「…まあいいか。んじゃ、俺も行ってくるわな。また明日!」
「「ばいばーい」」声が揃う。なぜか緊張してくる。体が動かない。久しぶりの感覚。
「行くか。」「う、うん!」まだ動けない。
「紬~?行かんの?」
気づけば廉は教室を出かかっていた。
「行く!」やっと体が動く。
廉に追い付いてからは並んで歩く。肩は廉の方が高い。
道場まであっという間。じゃ、と互いに部室に入る。そこからは、いつもと同じ。友達と喋って、着替えて、すり足、素振り、etc. と普段通りのメニュー。それらが終わる頃には、部活動終了時刻。急いで着替えて、学校を出る。
もう、外は真っ暗。
校門のとこには生徒がたむろっていた。
帰る前に一頻りのお喋りをしたい年頃だ。
その中には、あの二人もいた。廉もいた。
もしかして、私待ち?予想が当たった。
来た来たと廉。なんだどうした。
「一応、明日の確認ねー。11時に図書館前集合。あ、昼どうする?」
司会進行はいつもだいたい廉だ。
「俺は、現地で食べる感じで良いよ。」
「あたしもそれでいいよ~。」と湊音。
「私はどっちでも。家、めっちゃ近いし。」
「じゃあ、昼は現地で良い?」
「OK 」「良いよ」「わかった~」と各々《おのおの》承諾する。
「じゃあ、そういうことで。帰ろっか。」
始めるのが廉なら、切り上げるのも廉だ。
「俺は、湊音を駅まで送るわ。」
この四人で湊音だけが電車通学。なるべく湊が駅まで送っている。
私と廉は徒歩圏内だが、家の方向は真逆。しかし、なんだかんだいつも送ってくれている。そのお陰か、家族ぐるみの付き合いにまでなってしまったが。
「したらば、またね~!」と湊音。
「ばいばーい!また明日!」
そうは言ったものの、明日は本当に来るのだろうか。
どーも。イルミネです。
作中速度が上がらない分、更新速度で補っているつもりです。
そして、ここから第二章・承に入ります。
今後もお願いします!




