課題を共闘。
※若干長いです。ご容赦ください。
図書館。駅から徒歩3分。自習スペース有り。
"今日"はちゃんと来た。
「おはよー、湊、早いね。まだ、10時半じゃん。」
「おー、おはよ紬。5分前行動って大事だよな!」
「時計読める⁉まだ30分前ですけど⁉」
「細かいことは気にしな~い。」
30分は細かくない。と、つっこむのは野暮だろうか。
「つーか、それを言ったらよ?紬、お前も相当よ?」
「あー、うん。家でやることなくてな。早いかな~と思いつつ家出たらこの様よ。」
「んま、遅刻よか遥かに良いっしよ。」
「それな。」
幼馴染み同級生的暇人会話もネタが尽きた頃。
「おっはよ~!早いね、二人とも!」
湊音が到着した模様。
「おー、おはよ湊音。」「おはよー、湊音。」
「おはよー、あとは?廉くんだけ?」
「そー。」
「おはよう。ずいぶん早ぇな。」
廉氏到着だ。
「おっそいよ~。待ったよ~。」
「あのな湊音さんよ。時計見てみよ。まだ待ち合わせ10分前スよ。」
「紬と湊はもっと早かったよ~ん!」
「うん、私ら、30分前には居たよ。」
「…俺、ここ着いたの10時20分だわ…。」
「「「それは早いわ。」」」
三人の意見が一致した。
「いや、家でやることなくてな?」
あほだな、と廉。わからなくはない、と湊音。
ブルータス、お前もだったのか、と私。
今度は三人の意見は揃わなかった。私のせい…?
▼▽▼▽▼
「…わっかんね~。」「…すすまね~。」等と女二人が嘆く度に、彼氏陣の解説が入る。よくできたシステムだ。
と言っても、
「サンジ・ホーテーシキとかベクトルとかって何?呪文?」「微分、積分、いい気分♪」
「紬、落ち着いて。それは日本語。」「湊音、惜しい。それセブンイレブン。」
と廉や湊がうまい具合に舵を取りつつ、勉強会と言う名の課題消化会は着々と進んで行った。
陽は真っ赤な影を伸ばし始めている。
「ふぅぅ、終わっったぁー!」
「終わった!」
湊音と私の課題終了とほぼ同時に、館内アナウンスが自習室閉館時刻を告げる。
彼氏陣がそれぞれ労いの言葉をかける。が、次の廉の一言「じゃあ、帰ろっか?」に一番嬉しく感じてしまう辺り、彼女としての危機感を覚える。
不意に近くの窓から目に映る光景は、日の入り間際の紅と濃紺の混じったえもいわれぬ美しさだった。
そこで終わっておけば平和なのだが、私は陽の射す光にわずかな、ほんのわずかな痛みを感じた。
「っ!」
思わず、顔を逸らす。
「ん?紬、どうしたの?大丈夫?」
「い、や、何でもない。ありがと、廉。」
二点紳士的対応の彼氏に心配はかけられない。かけたくない。
と言うか、何が起こったのか、自分でも把握出来てないのだから、相手に伝えようがない。
…なんだったんだろう。
どーも、イルミネです。
男女で勉強会とか、青春ですね~。
…どこに売ってるんだろう…




