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T.M.B.S  作者: ROSS
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5/8

帰宅と出発5

「先生(自分)がコーデしたんだよ。いやあ、モデルが良いからカッコいいね。大人になったらホストでもやったらどう?」


弟子に道を踏み外すことを進める師範。


そして師範はセネルの青っぽい黒髪を見た。


「髪は結んだ方が良いね」


「その長髪、うざったいしね。切った方が良いんじゃないですか?」


ウェイのコメントをスルーし、師範はセネルの髪をハーフアップにした。どうしてなのか似合っている。


セネルの着替えも完了したし、師範は二人を見送った。


「はい、行ってらっしゃい。道中、変な人に声かけられてもシカトするんだよ?ナンパもほどほどにね。どうせ君らじゃ相手にされないんだから」


師範はそう言って2人を見送った。その言葉がなければ、2人はもう少しだるくなさそうに歩いただろう。


道場から離れ、街を歩きながらウェイはセネルに聞いた。


「ねえ、何で来るのが遅れたの?」


「実は森で盗賊に追われてよ、戦ったり逃げたりで大変だったんだ。でも代わりにスッてやった」


と言って、セネルはウェイに何か投げた。キャッチして見てみると、それはピアスだった。青く、涙型である。売ったら高値で買い取ってくれそうだ。


「さすがだねえ…。ていうかコレ、女もの?」


「そういや、女盗賊だったからな」


ふと、その時、2人は後ろから声をかけられた。


「おい、そこのドロボー!」


「見た目的にお前の方がドロボー(盗賊)だろ?」


「アタシのピアス、返せ!」


水色の動きやすそうな盗賊服を着た、栗色の髪をツインテールにした女がそう叫んでいる。よく見たら、セネルと年の変わらない子供!しかも、腰には鞘!


「噂をすれば影がさす、だな。悪いがこれは返せねぇ。最後に触ったやつが所有者になるようこの世は出来てんだ。あと先生が変な奴はシカトしろって言ってた」


独り言のようにセネルが呟いた。


「まさか、あの片耳にしかピアスしてない子がさっき言ってた女盗賊?」


「大当たり!しつこいよなー。走るぞウェイ」


セネルとウェイは駆け出した。


「あっ、待て!逃げる気か!?」


「当然。俺はもらったものは返さねえ」


もらってないだろ、とウェイはツッコミたかった。ていうか、逃げてる時点で完全にこっちがドロボーじゃないか。


追ってくる女盗賊を見て、ウェイは言ってみた。


「セネル君、そんなのどうでもいいじゃん。捨てちゃいなよ!そうすればあの人、追ってこないかもよ?」


「今さらめんどくせー!!」


どこが、とウェイは疑問に思いながらも何も言わなかった。走りながら話すのは息苦しかった。


振り向くと、女盗賊はもう自分たちの真後ろにいる。さすが盗賊、足が速い。


「止まれ―!!」


もう追いつかれてしまう。焦ったその時、セネル達は円形の広場に辿り着いた。


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