12話「新たな依頼」
アルファはその剣をマジマジと見て言う。
「うそ……だろ?えっ、いや。えっ?うそん」
どうやら彼の反応からしてどれだけすごいのかが気にならないわけではない。
「そんなにすごいのか、この剣?」
「あぁ、不幸を招く黄金の剣だ。通称不剣だ」
「……はい?」
私がそう聞き直そうとした時だった。上から一枚の手紙が落ちてくる。その手紙を開いて読む。
『……ろ 神より』
一文字である『ろ』と『神より』以外は読めなかった。どういうわけかは分からない。ただ私が手に持っているこの剣が彼の言う通りの不幸を招く剣だとすればおそらくこの手紙は不幸な何かを示しているのではと疑うのが正しいだろう。
「さて、そろそろ出発するかな?」
「吉田健三、お前に伝えたいことがある。もし、お前たちが先に冒険したとしても俺はアルファは再結成してお前らなんかのパーティーにも催眠にも負けない強さで英雄となってやる。だからその時はお前も共に酒を交わしてくれるか?」
彼は返事を待っているようだ。
「あぁ」
「そうか、じゃあな、達者でやれよ。ライバル」
「お前こそ」
私は彼の握られた拳に自分の握った拳を重ねる。そして私たちはそれぞれの道を歩いていった。
私はパーティーメンバーが三人集まっているところへ行く。
「お前ら、行くぞ。新たな島へ」
「炊飯ジャー!!」
三人のそれぞれの声が鳴り響き、私たちは身支度を済ませてついに部屋を出た。そしてお世話になった宿屋にお礼を言って外に出た。
しばらく歩いたところに小さな船が用意されていた。近くには私たちのよく知っている人たちがいた。
「アポロニア!!テンマ!!」
「吉田さん!!とうとう行かれてしまうのですね。寂しいですが、何かあれば空に向かって私を呼んでください。届くと思いますから」
「兄貴ー!!みんなー!!また会おうなぁ!!」
他の人たちからも声がかかる。私たちはそんな中でもこの小さな船に乗るのだった。
「今までお世話になりました!!」
私の言った言葉に反応してその場にいた者達は敬礼をする。
そんな中でこの小さな船は新たな島に向けて小さな波を立てながら向かうのだった。




