7話「王都の宴」
次の朝日。私たちはレッドアイさんやユメさんとの最後の別れを告げてアポロニアの”ワープジェット”で飛ばされた。着いた場所は王都だった。
「あら、最低男さん、最低男なりに人気者じゃないですの。あなたを探してるですって。うぷぷ」
ユキさんが憎たらしいように言うが、人気は人気でもこれは鳥肌が立つ。壁一面に私の顔写真を付けた指名手配書が全ての壁にびっしりと並んでいる。懸賞金はさすがになかった。ったく、誰がこんな写真を。しかも寝顔で。
「女王様、よくぞご無事で。おや、写真を託してくれたテンマさんもご一緒で何よりです。そして吉田様及び皆様、おかえりなさいませ。宴の準備をさせて頂きますので女王様の中にどうぞお入り下さいませ」と執事である一人が言う。
「おい、アポロニア?俺が帰ってくるのはフィアンセになることが決定なされてる意味であるってことはないよな?」
「まさかぁー、あはっ」
彼女はかわいらしい笑顔をこちらに向けてくる。なぜだ、怒ろうとしても怒れないこの歯がゆかしさは。
私たちは女王様の中ではなく、女王様の部屋の中に入って行く。そこにはドレスやタキシード、スーツなどの服が用意してあった。
「ここは王都です。清楚な服装がよろしいかと思いまして。どうぞ、ご試着くださいませ」
「その前にお風呂あるかしら」とユキさん。
「出たよ。汗かいたから風呂入りたい女子心」
テンマの股間にユキさんは力強く蹴りを入れる。彼は股間を押さえながら悶絶する。
「えぇ、あります。どうぞ、皆様、お使い下さいませ。吉田様たちもどうぞです。あっ、別々なのでご安心下さいませ。あのぅ、大丈夫ですか、テンマさん?」
「あぁ、大丈夫」
「いえ、そちらではございません。頭がです」
彼女に言われて魂が抜かれたかのように呆然とするテンマ。
彼女の言葉に甘えて風呂に入った。執事たちに体を洗われそうになるが阻止する。向こう側はメイドたちだろうか?
他愛のない話を交わす。そしてしばらくして風呂を出た。
私たちはタキシードなどを探してそれぞれ着る。テンマは青のタキシードに黒の靴。私は白いスーツになぜか黒のマントが付いてたのでそれと黒い靴を。花咲さんは赤いドレスに赤い靴。ユキさんは紫色のドレスに青い靴。有川さんはオレンジのドレスにオレンジの靴。アポロニアはピンク色のドレスに靴を。
私たちはその部屋でくつろぎ宴の時間を待った。そして寛大な宴をしてもらい、次の日になった。やはりここでもないと私は思いながらも、私たちはこの町の人たちや執事たちに挨拶を交わし、最初で最後の町にアポロニアの魔法で飛ぶのだった。




