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ヒミメグリ  作者: あじせ
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37/47

第37話 壁から入ってくる元職員は、ほぼ不審者です

【悲報】プライバシーを教えた本人、老人ホームの壁を越える。

――メイク、盗み聞き、カップ麺、そして無断侵入。つむぎは今日も、茜さんから大切なことを学んでいます。――



つむぎ。


 


待っていた。


 


ベッドの上。


 


ちょこん。


 


足。


 


ぶらぶら。


 


ぶらぶら。


 


茜。


 


まだ。


 


メイク中。


 


鏡の前。


 


真剣。


 


ものすごく。


 


真剣。


 


つむぎ。


 


待つ。


 


まだ待つ。


 


さらに。


 


待つ。


 


「……」


 


長かった。


 


かなり。


 


つむぎ。


 


ついに。


 


立ち上がる。


 


待つことを。


 


やめた。


 


別に。


 


怒ってはいない。


 


ただ。


 


暇だった。


 


ものすごく。


 


部屋の中。


 


歩き始める。


 


そこら中。


 


茜の服。


 


いっぱい。


 


普通じゃない。


 


かなり。


 


色。


 


派手。


 


形。


 


不思議。


 


でも。


 


全部。


 


ちゃんと。


 


茜っぽかった。


 


つむぎ。


 


一つずつ。


 


そーっと。


 


見る。


 


触る。


 


また見る。


 


机の上。


 


アクセサリー。


 


いっぱい。


 


その中には。


 


明らかに。


 


手作りっぽいものも。


 


いくつか。


 


あった。


 


つむぎ。


 


一つ。


 


見つける。


 


猿。


 


ギター。


 


じゃーん。


 


ロックだった。


 


ものすごく。


 


「茜さん。」


 


「これ。」


 


「茜さんが作ったの?」


 


指。


 


びしっ。


 


ロックな猿。


 


茜。


 


振り返る。


 


手には。


 


アイメイク用のブラシ。


 


片目。


 


まだ途中。


 


「ん?」


 


見る。


 


「あっ!」


 


「あはは!」


 


「それ!」


 


「私が作ったやつ!!」


 


つむぎ。


 


目。


 


きらっ。


 


「すごい!」


 


「じゃあ。」


 


「ずっと前に作ったんだね。」


 


少し考える。


 


「学校の時?」


 


「そうそう!」


 


「部活で暇だった時に!」


 


「たぶん!」


 


つむぎ。


 


猿を見る。


 


じーっ。


 


「そんなに昔なら。」


 


「きっと。」


 


「すごく丈夫――」


 


「試さないで!!」


 


「……」


 


沈黙。


 


茜。


 


止まる。


 


自分の言葉を。


 


考える。


 


そして。


 


少しだけ。


 


恥ずかしくなる。


 


「……」


 


「い、いや。」


 


「違う。」


 


「試してみようか。」


 


「本当に丈夫かどうか。」


 


「ね?」


 


笑顔。


 


ひきっ。


 


つむぎ。


 


素直。


 


「うん。」


 


「ごめんなさい。」


 


「いや。」


 


「こっちこそ……」


 


危なかった。


 


猿が。


 


 


つむぎ。


 


また。


 


部屋を見る。


 


「これ。」


 


「全部。」


 


「学校の時に作ったの?」


 


茜。


 


鏡へ戻る。


 


「うーん。」


 


「ほとんどはね!」


 


「学生の頃。」


 


「いろいろ作ってたから。」


 


ブラシ。


 


すっ。


 


すっ。


 


「今は。」


 


「そこまで作らないかなぁ。」


 


つむぎ。


 


部屋。


 


見る。


 


もう一回。


 


見る。


 


作品。


 


いっぱい。


 


本当に。


 


いっぱい。


 


「でも。」


 


「家にも。」


 


「いっぱいあるよ?」


 


「……」


 


茜。


 


手。


 


止まる。


 


「あ。」


 


「確かに。」


 


少し考える。


 


「あー!」


 


「最近だったら。」


 


「老人ホームのみんなと!」


 


「いくつか作ったなぁ……」


 


声。


 


少しだけ。


 


静かになる。


 


鏡越し。


 


天井を見る。


 


「……」


 


「会いたいなぁ。」


 


ぽつり。


 


本当に。


 


寂しそうだった。


 


つむぎ。


 


茜を見る。


 


「……」


 


何も言わない。


 


また。


 


ベッドへ。


 


ぽすん。


 


座る。


 


足。


 


ぶらぶら。


 


少しだけ。


 


待つ。


 


そして。


 


「茜さん。」


 


「まだかかる?」


 


「かからない!!」


 


即答。


 


「かかりません!!」


 


「お客様!!」


 


「もうすぐ終わります!!」


 


「うん。」


 


「……」


 


「……」


 


静か。


 


また。


 


静か。


 


つむぎ。


 


ぶらぶら。


 


茜。


 


ぬりぬり。


 


ぶらぶら。


 


ぬりぬり。


 


そして突然――


 


「やっ!!」


 


「!!!」


 


つむぎ。


 


びくぅっ!!


 


肩。


 


跳ねる。


 


本気で。


 


びっくりした。


 


茜。


 


「あっ!!」


 


「ご、ごめん!!」


 


「つむぎちゃん!!」


 


振り返る。


 


申し訳なさそう。


 


「退屈だよね……?」


 


「ずっと待たせちゃって……」


 


つむぎ。


 


首。


 


ふるふる。


 


「ううん。」


 


「大丈夫。」


 


「今。」


 


隣の人たちの話。」


 


聞いてるから。」


 


「……」


 


茜。


 


固まる。


 


ブラシ。


 


止まる。


 


「え?」


 


一秒。


 


理解。


 


二秒。


 


大理解。


 


「ダメぇぇぇぇぇぇぇ!!」


 


茜。


 


飛んできた。


 


ほぼ。


 


飛んできた。


 


「な、なんで!?」


 


「だって!!」


 


「みんなには!!」


 


「プライバシーってものが!!」


 


「あるの!!」


 


茜。


 


壁。


 


指差す。


 


とん。


 


とん。


 


「これ!!」


 


「壁!!」


 


「か・べ!!」


 


「プライバシーの印!!」


 


つむぎ。


 


壁を見る。


 


じーっ。


 


「か……」


 


「べ……」


 


「壁?」


 


「そう。」


 


「壁。」


 


ものすごく。


 


大事そうに言った。


 


つむぎ。


 


考える。


 


「あ。」


 


「ドアも。」


 


「……」


 


茜。


 


止まる。


 


「……」


 


「ドアも。」


 


つむぎ。


 


少し。


 


得意げ。


 


覚えていた。


 


その瞬間。


 


茜。


 


目。


 


見開く。


 


「それで思い出したぁぁぁ!!」


 


「?」


 


「何?」


 


「スマホ!!」


 


「私のスマホどこ!?」


 


机。


 


見る。


 


ない。


 


ベッド。


 


ない。


 


服の下。


 


ばさっ。


 


ない。


 


別の服。


 


ばさっ。


 


もっと。


 


散らかる。


 


「ここにあったのにぃぃぃ……!」


 


つむぎ。


 


静かに。


 


見守る。


 


部屋。


 


さらに。


 


ひどくなる。


 


そして。


 


「あった!!」


 


「よーち!!」


 


発見。


 


スマホ。


 


無事。


 


部屋。


 


重傷。


 


茜。


 


気にしない。


 


番号。


 


押す。


 


一人。


 


中瀬俊介。


 


被害者候補。


 


通話。


 


開始。


 


スピーカー。


 


オン。


 


ぷるるる。


 


ぷるるる。


 


がちゃ。


 


『何で――』


 


「中瀬くん!!」


 


最後まで。


 


言わせない。


 


いつものことだった。


 


「私とつむぎちゃんの!」


 


「お昼ごはん!」


 


「買わなくていいからね!!」


 


『……』


 


沈黙。


 


長い。


 


ものすごく。


 


そして。


 


『残念ですね。』


 


『ちょうど。』


 


『カップ麺を買いに行こうと思っていました。』


 


一拍。


 


『牛肉味。』


 


『もしくは。』


 


『お好みなら鶏肉味でも――』


 


「黙れぇぇぇぇぇぇ!!」


 


茜。


 


顔。


 


真っ赤。


 


「な、なんでそうなるのぉぉぉ!!」


 


横。


 


つむぎ。


 


ぽつり。


 


「本当なら。」


 


「鶏肉がいい。」


 


「つむぎちゃぁぁぁん!?」


 


電話の向こう。


 


少しの間。


 


そして。


 


『いい趣味です。』


 


中瀬。


 


認めた。


 


「認めないで!!」


 


 


数秒後。


 


中瀬。


 


普通に戻る。


 


『分かりました。』


 


『私は適当に。』


 


『こちらで食べます。』


 


茜。


 


「まだ外にいるの?」


 


『はい。』


 


『学校に寄って。』


 


『書類を調整してきます。』


 


『そのあと。』


 


『ドアも取りに行きます。』


 


その瞬間。


 


つむぎ。


 


口元。


 


にやっ。


 


「ドア……」


 


小さな声。


 


妙に。


 


楽しそう。


 


茜。


 


聞こえなかったことにする。


 


「よーち!」


 


「じゃあね、中瀬く――」


 


『待ってください。』


 


『二人で何を――』


 


ぴっ。


 


通話終了。


 


「……」


 


つむぎ。


 


スマホを見る。


 


茜を見る。


 


また。


 


スマホを見る。


 


そして。


 


顔。


 


少しだけ。


 


お母さん。


 


みたいになる。


 


「電話。」


 


「切った。」


 


「お話してたのに。」


 


「よくないよ。」


 


「……」


 


茜。


 


むっ。


 


「いいの!」


 


「中瀬くん!」


 


「質問多いから!!」


 


つむぎ。


 


「……」


 


口。


 


むぅ。


 


納得。


 


していなかった。


 


全然。


 


茜。


 


鏡へ戻る。


 


最後の仕上げ。


 


でも。


 


ちらっ。


 


つむぎを見る。


 


「……」


 


まだ。


 


あの顔。


 


目。


 


少し遠い。


 


首。


 


こてん。


 


耳。


 


何かを。


 


聞いている。


 


茜。


 


好奇心。


 


負ける。


 


「……」


 


「何の話してるの?」


 


プライバシー。


 


さっき。


 


教えたばかりだった。


 


五分も。


 


経っていない。


 


たぶん。


 


つむぎ。


 


普通に答える。


 


「みんなで。」


 


「お昼ごはん作るって。」


 


「へぇ。」


 


一秒。


 


「でも。」


 


「隣って。」


 


「夫婦二人だけじゃなかった?」


 


つむぎ。


 


首を振る。


 


「隣じゃないよ。」


 


「高橋さん。」


 


「……」


 


茜。


 


止まる。


 


「高橋さん?」


 


「うん。」


 


「老人ホームの。」


 


「……」


 


一秒。


 


二秒。


 


「老人ホームぅぅぅぅ!?」


 


「うん。」


 


「みんなでお昼ごはん!?」


 


「うん。」


 


茜。


 


目。


 


きらっ。


 


「…………」


 


「ほぉぉぉぉぉぉぉぉぉ?」


 


何か。


 


始まった。


 


絶対に。


 


良くない何かが。


 


始まった。


 


茜。


 


立ち上がる。


 


勢い。


 


すごい。


 


「よーち!!」


 


「行くよ!!」


 


「つむぎちゃん!!」


 


「うん。」


 


まだ。


 


座っていた。


 


つむぎ。


 


茜。


 


顔。


 


しゅっ。


 


メイクキープスプレー。


 


ぷしゅぅぅぅ。


 


完了。


 


バッグ。


 


掴む。


 


じゃらじゃら。


 


キーホルダー。


 


いっぱい。


 


香水。


 


しゅっ。


 


しゅっ。


 


そして。


 


つむぎ。


 


ひょいっ。


 


「え?」


 


「行くよぉぉぉ!!」


 


「う、うん……」


 


そのまま。


 


運ばれた。


 


つむぎ。


 


普通に。


 


受け入れた。


 


慣れてきていた。


 


たぶん。


 


二人。


 


階段。


 


降りる。


 


外。


 


到着。


 


その数分後。


 


つむぎ。


 


止まる。


 


「……」


 


目の前。


 


茜。


 


何をしているのか。


 


分からない。


 


いや。


 


分かった。


 


でも。


 


分かりたくなかった。


 


工事の残り。


 


木材。


 


ブロック。


 


その上。


 


茜。


 


よじ登る。


 


老人ホーム。


 


外壁。


 


高さ。


 


約二メートル。


 


「茜さん。」


 


「それ。」


 


「していいの?」


 


茜。


 


上を見る。


 


「もちろん!!」


 


「だって!!」


 


「あの人たち!!」


 


「私を呼ばずに――」


 


ぐらっ。


 


「おっと!!」


 


片足。


 


滑る。


 


でも。


 


まだ。


 


登る。


 


「お昼ごはんなんてぇぇぇ!!」


 


「ひどすぎるぅぅぅ!!」


 


つむぎ。


 


下から。


 


じーっ。


 


見守る。


 


もう。


 


止めない。


 


茜。


 


ついに。


 


壁の上。


 


「よーち!!」


 


「つむぎちゃん!!」


 


「次は――」


 


足。


 


つるっ。


 


「やぁぁぁぁぁぁ!!」


 


落ちた。


 


反対側へ。


 


どさっ。


 


「……」


 


数秒。


 


沈黙。


 


壁の向こうから。


 


茜の声。


 


「だ、大丈夫!!」


 


「つむぎちゃん!!」


 


「飛んでおいで!!」


 


「私が受け止め――」


 


ひゅっ。


 


「……」


 


つむぎ。


 


もう。


 


隣にいた。


 


茜。


 


固まる。


 


「……」


 


つむぎ。


 


にこっ。


 


「来たよ。」


 


「……」


 


茜。


 


数秒。


 


考える。


 


「ずっと。」


 


「それ。」


 


できたの?」


 


つむぎ。


 


こくん。


 


「うん。」


 


「……」


 


茜。


 


壁を見る。


 


工事の残りを見る。


 


自分を見る。


 


そして。


 


つむぎを見る。


 


「なんで。」


 


「もっと早く。」


 


「言ってくれなかったの……?」


 


つむぎ。


 


少し考える。


 


「茜さんが。」


 


「中に入りたいのか。」


 


「ケガしたいのか。」


 


「分からなかったから。」


 


「……」


 


「……」


 


「途中で。」


 


「中に入りたいんだって。」


 


「分かった。」


 


茜。


 


撃沈。


 


完全に。


 


「そう……」


 


つむぎ。


 


にこっ。


 


悪気。


 


ゼロ。


 


茜。


 


深呼吸。


 


「よーち!!」


 


「行こう!!」


 


復活。


 


早い。


 


ものすごく。


 


二人。


 


庭へ。


 


茜。


 


先頭。


 


ずんずん。


 


少し。


 


怒っている。


 


つむぎ。


 


後ろ。


 


てててっ。


 


新しい帽子。


 


ぴょこぴょこ。


 


本人。


 


ものすごく。


 


嬉しそう。


 


今日。


 


会いたい人がいた。


 


佐伯さん。


 


今度こそ。


 


ちゃんと。


 


話せそうな気がした。


 


そう思っていた。


 


その時――


 


ガラッ!!


 


庭へ続く。


 


ガラス戸。


 


勢いよく。


 


開いた。


 


「望月さぁぁぁぁん!!」


 


受付さん。


 


登場。


 


ものすごい勢い。


 


茜。


 


ぴたっ。


 


「……」


 


「こ、こんにちはぁ……」


 


笑顔。


 


不自然。


 


かなり。


 


さっきまで。


 


壁を越えていた人とは。


 


思えない。


 


受付さん。


 


目。


 


細い。


 


「どうして!!」


 


「ここにいるんですか!?」


 


茜。


 


びくっ。


 


「えっ。」


 


「なんで分かったの!?」


 


「カメラ。」


 


「ないよね!?」


 


「だからって!!」


 


「壁から入っていい理由には――」


 


受付さん。


 


止まる。


 


一拍。


 


そして。


 


指。


 


つむぎへ。


 


「その子が。」


 


「教えてくれました。」


 


「……」


 


茜。


 


ゆっくり。


 


つむぎを見る。


 


「つむぎちゃん……」


 


つむぎ。


 


もう。


 


そこにいない。


 


少し先。


 


老人ホームの皆さん。


 


集まっていた。


 


噂。


 


聞きつけた。


 


早かった。


 


ものすごく。


 


高橋。


 


両腕。


 


ぱあっ。


 


「まぁぁぁ!!」


 


「私たちの!!」


 


「お気に入りの超能力少女!!」


 


つむぎ。


 


ぱぁぁっ。


 


「一人だけ!!」


 


「唯一!!」


 


そのまま。


 


ぴょんっ。


 


高橋の腕へ。


 


「会いたかったぁぁぁ!!」


 


「わたしもー!!」


 


周り。


 


おばあさん。


 


さらに。


 


集まる。


 


完全に。


 


人気者。


 


一方。


 


庭の入口。


 


茜。


 


まだ。


 


受付さんと。


 


向き合っていた。


 


姿勢。


 


ぴしっ。


 


真面目な顔。


 


「今日は。」


 


「お昼ごはんに。」


 


来ました。」


 


受付さん。


 


即答。


 


「聞いてません。」


 


「……」


 


「……」


 


空気。


 


ぴりっ。


 


茜。


 


VS。


 


受付さん。


 


開戦。


 


勝つのは。


 


どっち。


 


その時。


 


後ろ。


 


宮本。


 


声。


 


「あらぁ。」


 


「いいじゃない。」


 


「参加させてあげましょうよ。」


 


藤原。


 


頷く。


 


「そうそう!」


 


「茜ちゃんも。」


 


「まだ家族みたいなものよ!」


 


「それに!」


 


「このかわいい子も!」


 


別の誰か。


 


「入れてあげて!」


 


「そうよ!」


 


「入れて!」


 


「入れて!」


 


「入れて!」


 


「入れて!」


 


「入れてぇぇぇ!!」


 


圧。


 


すごかった。


 


受付さん。


 


深く。


 


息を吐く。


 


「……」


 


「分かりました。」


 


「どうぞ。」


 


茜。


 


ぱあっ。


 


「やったぁぁぁ!!」


 


「ただし。」


 


受付さん。


 


指。


 


びしっ。


 


「次から。」


 


「ちゃんと。」


 


インターホン。」


 


「押してください。」


 


茜。


 


「……」


 


その時。


 


少し遠く。


 


つむぎ。


 


ぽつり。


 


「そうしたほうがいいよ。」


 


「さっき。」


 


受付さん。」


 


「バット持ってたから。」


 


「……」


 


茜。


 


止まる。


 


受付さん。


 


止まる。


 


「……」


 


「私を。」


 


「殴るつもりだったの!?」


 


「違います!!」


 


受付さん。


 


即答。


 


「泥棒だと思ったんです!!」


 


「でも!!」


 


「バット!!」


 


「使う気だったでしょ!?」


 


「防犯です!!」


 


「私!!」


 


「元職員!!」


 


「壁から入ってくる元職員は!!」


 


「ほぼ不審者です!!」


 


「ぐっ……」


 


正論。


 


だった。


 


かなり。


 


茜。


 


何も言えない。


 


そして。


 


しぶしぶ。


 


中へ。


 


受付さんの横。


 


通る。


 


その瞬間。


 


茜。


 


ちらっ。


 


見る。


 


受付さんも。


 


ちらっ。


 


見る。


 


一秒。


 


そして。


 


二人。


 


にこっ。


 


さっきまで。


 


戦っていた。


 


でも。


 


いつものことだった。


 


たぶん。


 


ガラス戸。


 


閉まる。


 


かちゃん。


 


その横。


 


受付。


 


壁。


 


一本の。


 


野球バット。


 


静かに。


 


立てかけてあった。


 


念のため。


 


もちろん。


 


念のため。


 


そして。


 


望月茜。


 


つむぎ。


 


二人は。


 


そのまま。


 


老人ホームの。


 


お昼ごはんへ。


 


突入した。






読んでいただき、本当にありがとうございます~!!♡♡


もしこの作品で少しでも笑顔になっていただけたら、★で応援していただけると、とっても嬉しいです!


皆さんからいただく評価は、

「もっともっと面白い作品を作りたい!」

と思える大切な励みになっています


(´▽`)


Pixivではキャラクターデザインやイラストも投稿しています!


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https://www.pixiv.net/en/users/121622272


また次回もよろしくお願いします~!!♡♡


(≧▽≦)

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