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「説明は入れておいた方がいいんちゃう?」
という助言に基づいて。
ことの始まりはこうだ。
◇
この世界での16年前、前の世界で不慮の事故で死んだユイは、この世界のとある家庭の子供に転生する。
その頃は、転生者であるということや、前世の記憶は全くなく、ただ殴られたり、蹴られたりするのを黙って耐えていただけだった。ただ、その頃から自覚していたことが一つあった。
「なぜか、殴られても蹴られても、その瞬間は痛いは痛いのだが、あざができるでもなく、その後も特に後遺症らしいものは残らなかった。」
ということだ。
その頃は、最低限の食事もほとんどなく、ただお腹が空いていたのを覚えている。
その後、6歳くらいの時、森の中に捨てられた。
その頃あたりに、
「私は転生者で、元々この世界の住人ではなかった」
という事を思い出す。
その後は、何とか前世のサバイバル術を駆使して何とか生き延びていた。
ある時、いつものように森を彷徨っていると、何か道のようなものを見つけた。
その向こうからは、2、30代くらいに見える男の人が歩いてくる。
「あっ、あの!助けてください!」
「んっ!?あっ、君、何でこんなところに?」
その人に事情を話すと、その人の村に連れて帰ってくれた。
その後、村長らしき人に事情を話す男の人。
しばらく後、村長らしき人が、ニコニコしながらこういった。
「ようこそ!我が村へ。ま、何もないけんど。」
その後、男の人に連れられて、家にいった。
「おかえりー!パパ!…あれ!それ、だれ?」
「おう、リア。この子、山に捨てられてたんだ。酷いだろ?」
「ん。ひどい!」
「それでな、ママに話があるからちょっと待ってな。」
「うん!」
◇
「ノイ。どうもこの子は親に捨てられたらしい。そして、そのことを本人が理解してる。」
「まあ…。なんて事…。」
「それでなんだが、本人が帰りたくないといってるんだ。うちで育てようと思うがいいか?」
「いいと思うわ。」
そんな即答でいいのだろうか、なんて考えていたら、ノイ、と呼ばれた女性はこっちに顔を近づけて、視線を合わせると、こう聞いた。
「あなたの名前は?」
「…結衣」
「ユイちゃんね!私と響き似てるじゃない!」
その女性はコロコロと笑った。
「じゃあ、ユイちゃんは何歳?」
「…6。」
「6歳ね!じゃ、ユイちゃん。よろしくね。」
その日から、私はルーストン家の一員になった。
その後は、毎日が楽しかった。
リアと遊んだり、父さん(最初に、「ベルンさん」と呼んだら、「もう家族なんだから、『父さん』とか、『パパ』とかで呼ぶんだぞ。」と言われてから、「父さん」と呼ぶようになった。)の畑仕事を手伝ったり。
そして、10年が経った。
冒険者というものに憧れて、
「私、冒険者になる。」
と言った時、父さんは、
「危険がついて回るがいいのか?」
と聞いた後、決意が固いのを知ると、
「よし。分かった。でも約束してくれ。ここに絶対帰ってくること。」
と言ってくれた。
母さんは、近くの、腕の良い鍛冶屋に連れて行ってくれて、
「娘に合う武器をくださいな。」
と。
その時に母さんに買ってもらったロングソードは、4年経った今でも大切に使っている。
2年前、会いに行ったとき、
「まぁ!その剣、まだ使ってるの?大事にしてくれて嬉しいわ。」
と。
それからも、母さんに喜ばれたくて、この剣をずっと使っていた。
なぜ壊れてないのかというと、鍛冶屋のおっちゃん曰く、
「見た事ない素材が手に入ったからな!しかも、今までで一番の出来だ。」
だそうで。
おそらく、何かしらの素材が影響して、不壊属性がついたのかもしれない。実際、今まで一度も研いだことがないのにも関わらず、新品の切れ味を残している。
そして、今年も会いに行こうと、村に向かっていた時、私は異変に気がついた。
「何だか、空気が煙たい。」




