対伊達北条軍
気まずそうな一矢を横目に信長は対伊達北条の布陣を発表していった。
「総大将、岩森一矢、副将は佐久間信盛」
総大将は2年前いきなり遠江国の大名へ抜擢された
新進気鋭の織田家家臣、岩森一矢
そして現筆頭家老である佐久間信盛が副将となった。
信盛も一矢と同じタイミングで今川家より奪い取った駿河国の大名へなったが
今川の影響が強く残っている駿河の統治に苦労しており
信長からは度々叱責を受けている状況。
また信盛は転生者ではない為、スキルを使用する織田の重臣達の躍進に
焦っており何としてでも次の戦で手柄を上げようとしていた。
「信長様の決定とあれば甘んじてお受けいたすが
一矢殿、しっかり総大将の任を遂行せねばこの信盛が
そちの代わりに指揮を執ることになろう
それまではそちに従う故、よろしく頼む」
「え、ええ
よろしくお願いいたします」
佐久間信盛34歳
裏表はなくまじめな人柄だが、この織田家の出世争いには不向きであろうと
一矢は感じ取った。それと同時に史実では将来信長に追放されることになる。
保身的な家臣は次々と捨てられる。
それが重臣であろうと関係はない。
一矢は信長に期待されている分、失敗したときの事を考えると
そのプレッシャーに押しつぶされそうになった。
「以上じゃ、励め」
考え事をしている間に信長は内訳を話し終え
後は任せたと言わんばかりにその場を立ち去った。
それと同時に4人の家臣たちが一矢に対面する形で座った。
「改めて自己紹介いたす!
第一部隊長 滝川一益 兵は3千」
第一部隊長 滝川一益 義理堅い性格で基本的には落ち着いているが戦いになる熱くなりやすい
レベル:56 HP:330 SP:175 ATK:290 DEF:260
「第二部隊長 徳川家康です 兵は5千
俺たちは織田家と同盟関係だが気を遣わず頼むよ」
桶狭間の戦い後領地を織田に挟まれる形となったため
従うほかなかったが形式上は対等な同盟として扱われている。
家康含む忠勝、康政、忠次、数正、そして新たに井伊直政も加わり
この2年で盤石な体制を整えていた。
徳川 家康
レベル:55 HP:750 SP:300 ATK:200 DEF:350
「第三部隊長 前田利家っす!
兵は2千、しゃっす!」
前田 利家前田 利家 熱血元野球部だが槍使いは一流
レベル:45 HP:350 SP:180 ATK:300 DEF:250
「森 長可・・・兵2千」
第四部隊長 森 長可 無口で冷酷 サイコパスな一面を持っている
レベル:45 HP:350 SP:180 ATK:300 DEF:250
「対伊達北条軍の部隊長は4人
徳川殿は5千、滝川殿は3千、前田殿森殿、副将であるわしは各2千
そして総大将の岩森殿は5千 計 1万7千の軍です」
信盛が整理した軍容に改めて自分がこの大軍の総大将を務めるのかと
信じられない気持ちであった。
対伊達北条軍 総大将 岩森一矢
レベル:60 HP:750 SP:220 ATK:520 DEF:420
「岩森一矢です、よろしくお願いします
では我々の策を今から簡単にお伝えします」
一矢はこれからの動きに付いて説明を始めた。
2年前関東の下野(現在の栃木県)にて勝利した
伊達軍は再び北条領への侵攻を企てている。
もちろんそれに対して北条軍は迎撃する形になるが戦力差によって
再び負けることになろう。
それに付け込み弱体化した北条軍へ南から攻撃を仕掛け
伊達軍より早く北条の本拠地まで攻め込む。
そこで北条家を滅ぼすのではなく味方にし、
その後協力して伊達を滅ぼすという作戦だった。
「北条を生かすと?佐竹ならまだしもそれは不可能であろう」
信盛の言葉に家康以外の全員が同調した。
「しかし北条の力がなければ伊達には勝てない
たとえ北条を滅ぼし関東の民を動員したところでまともに従わないしな」
家康のみが一矢側に付き反論する。
「でもどうやってあの北条を味方にするんすか?」
利家の疑問に全員の視線が一矢に集まった。
「調略でも人質でも何でもいい
何が何でも従えないとどのみち俺たちに生き残る道はない
もし伊達軍が武田上杉と組んだらそれこそ織田家の滅亡だ
何としてでも北条を引き込むんだ」
一矢の言葉に納得したのか全員が反論せず
黙って頷いた。
「異論ないな
じゃあ俺たちも戦の準備をしよう
まずは伊達の北条攻めのタイミングを探る」
「それならば俺に任せてくれ」
一矢の言葉に家康が反応した。
「半蔵!伊達の動きを探ってくれ!」
「御意」
家康の言葉に反応し天井裏から声が聞こえた。
潜んでいた服部半蔵は家康の命に従いその場から姿を消した。
「忍びが潜んでいたのか・・・
全く気付かなかった」
信盛がそう言うと家康は軽く笑った。
「奴も近頃、力をつけて忍びとしても一流なんです」
「転生・・・したか」
ふと長可が口を開いた。




