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聖剣に転生したんだけど  作者: たぬたろう
第三章 物語が動き始めるんだけど
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第五話 魔王オベイロンだけど

「コロ・・・シテクレ・・・。」


 ネメ○スさんがなんか言ってる・・・。

 いやまてまてまて、殺してくれ?

 どういうことだ?

 殺すならわかるが・・・。

 いやまて、あいつ・・・泣いてる・・・?


「コロ・・・シテクレ・・・。コロ・・・シテクレ・・・。」

「うひゃぁ!?」

「っと!」


 はっずぅ・・・、変な声出ちまったよ・・・。

 つーかタダの殴りで地面に穴開いてるよ・・・。

 しかし殺してくれと泣きながら攻撃してくるって事は誰かに操られている?

 なんつーお約束だよ!腹が立つ!

 ゲームとかじゃぁ「うへぇひでぇなぁ」程度だったが現実だと最高にむかっ腹が立つぜ!!


「それで、ササとやら。この状況どうするんだい?」

「本当は東藤さんだけでも逃がしてあげたいんだけどねぇ・・・。悪いけどこいつ倒すまで付き合ってもらうよ・・・っと!!」


 未だ風神は発動中。

 けどやっぱ風神は移動特化にしてるだけあって威力が低い・・・。

 びくんびくん蠢いてる剥き出しの心臓っぽい部分殴っても効いた風に全く見えない。

 あっやべぇ懐に入りすぎた。

 右上から俺を狙った拳が降ってくる・・・。

 そのまま○メシスの胴体踏み台にして緊急離脱!


「っとわっ!あっぶねぇ・・・!」

「はっはっはっ!鳶職みたいだねぇあんたぁ!しかしこいつ相手に長物じゃぁ辛いね・・・せめてハジキがありゃぁ良いんだけど・・・!」


 ハジキ?

 つーと銃か?

 そういやずっと使ってないチート銃があったな。

 あれ貸してやりゃ良いか。

 ぽいっとマジックボックスから出したレーザーガンを東藤ちゃんの方に投げ渡す。


「ならこいつを使いな!」

「っと!へぇ見たこと無いハジキだね。」

「使い方わかるか?」

「ハジキなんてもんは大体どれも一緒さね。」

「なら十分だな!《燃え盛るは炎の剣。舞え、フレイムソード。》《揺蕩うは水の剣。歌え、ウォーターソード。》《纏うは大地の剣。穿て、アースソード。》《駆け巡るは風の剣。響け、ウィンドソード。》」


 詠唱し終わると四本の魔法剣が自分の周りを飛び始める。

 けど俺の意識も飛びそうだ、やっぱ一気に四本精製はきつい・・・!

 魔力量とかそういう意味でじゃない・・・、俺の扱える要領の問題だ・・・!

 魔法を扱うには魔力ともう一つ、精神力が必要となる。

 精神力は簡単にいえば制御する為に必要なのだ。

 現在肉体の維持、魔法の連続発動、さらに四魔法同時発動で結構ギリギリ・・・。

 つーか今にも意識飛ぶ!キツい!助けてままん!


「ぐっ!やっぱ世界之頂点之剣ロード・オブ・ソード無しでの四本同時発動はキツい・・・!」

「へぇどんな手品かしらないけど面白い事するじゃないのあんた。どうだい?大日本帝国でうちの組に入らないかい?」

「残念だけど俺はこの世界で生きて死ぬと決めてるんでねぇ!!!!」


 会話中に迫ってきたネメシ○の拳を受け流す。

 うんこういう流しの技術も聖剣としての能力で入手してて助かった。

 しかし操られ泣きながら襲ってくる奴を攻撃するってのは結構心にくるもんがあるな・・・。


「コロ・・・シテクレ・・・。」


 だったらそのまま動かず殺しやすい様にしておいてくれよ・・・。

 やりにくいったらありゃしねぇ!

 つーか絶対殺す!こいつじゃなくてこいつを操ってる奴!

 ここまで腹が立った事なんて前世を含め一度としてありゃしねぇ!!


「すぐ殺してやるよ!!」


 飛びそうになる意識の中、魔法剣を蛇行させネメ○スを斬り刻んでいく。

 けど薄皮が斬れてる位で効いてる風には全く見えない。

 相手の攻撃は俺でも死を感じるほどなのにこっちの攻撃はかすり傷程度とかなんなの?

 俺が東藤ちゃんに渡したレールガンも小さい火傷作る程度だし。

 あれ暇してる時に聖域の森行ってデス・カメレオンに撃ったら余裕で貫通して即死させてたよ?

 なのに軽い火傷程度とかなんなの?

 魔法剣四種は持続もし難いからかネ○シスを斬りに飛ばしたアースソードとウィンドソード粉々になったし。

 とりあえず魔法剣解除、少しインターバル必要だな。

 武器は前持って振った時レネ爺に才能なさすぎると爆笑されたから使えない。

 なんの付加も無い徒手空拳だけが今の攻撃手段とか泣けてくるぜ・・・。


「はっ!手強いじゃねぇかテメェ!名前なんつーんだよ!」

『魔王オベイロンよ。』

「へぇ?あんた魔王オベイロンっていう・・・・はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「うわぁ!?驚かすんじゃないよササ!」


 東藤ちゃんに怒られちゃった・・・。

 じゃない!魔王オベイロン!?

 どういうこと!?確かにそいつならこの位の事出来るって聞いたけどあれ三百年前に痴情のもつれで死んだって聞いてるんですけど?

 つーか魔族の寿命って人と変わんないから生きてる事すらありえないんだけど!?

 つーか魔王ってネメ○スそっくりだったの!?この見た目で浮気出来るほどモテたの!?

 つーかこんな化物刺した位じゃ死なねぇよ!つーか刺せねぇよ!!


「ちょっとまてなんで魔王オベイロンがここにいんだよ!あいつ三百年前に死んだはずだろ!?」

『そう言われてもママわかんな~い♪』

「くっそ!ツッコミどころ満載だけどそれよりあれを助ける方法あるか!」

『え?助けるの?』

「殺してくれって泣いてる奴をそのまま殺すのは鬼畜外道だろうが!助けれる方法があるなら助けたい!それに・・・。」


 こういう話での一番怖いの事は簡単だ。

 むしろ定番と言っても良いくらいのお約束だ。

 精神を操って居る可能性があるって事は魂を縛ってる可能性がある。

 殺したからと言って開放されるどころかより苦痛な日々を味合わせる事になりかねない。

 そうなれば悲惨だ、なるべくならそれからすら開放してやりてぇ・・・。

 いざとなればデスソードを使うのも手ではあるが・・・、あれは魂に激痛を走らせる極悪仕様だし魂吸収しちゃうからそんなに使いたく無い。

 俺っていう前例があるんだから転生の可能性位は残してやりたい。


「殺したからってそれが必ずしも救いとなるなんてありえねぇ!もっと酷い事になるかもしれねぇだろうわぁ!?」


 今のやばかった!かなりやばかった!

 一瞬でも避けるの遅れたらミンチ!ミンチになってた!

 鼻先かすってたもの!死んじゃう!聖剣のミンチになって死んじゃう!

 100g280円でお買い得ですよー。ってそうじゃない!!!

 ゾンビアタックで戦うとか無理だってこれ!

 聖剣の硬度を持ってしても無理!死ぬ!一撃死!!

 くっそ、反則過ぎるだろう!

 こいつが本当に魔王オベイロンっつーなら魔法を使ってきそうだが・・・、多分精神力の面で不可能だろう。

 その為に肉体を改造してるんだろうし・・・じゃなきゃこんなネメシ○みたいなのが嫁貰えるはずがねぇ!


『・・・そうね。魂自体を縛ってる可能性もあるかもしれないものね。わかった、すぐ準備してあげるから時間を稼ぎなさい。』

「ありがっと!てぇなぁお母様ぁ!なるべく早くしてくれよ!」

「何独り言言ってんだいササ!集中してないとやられるよ!」


 うーむまた東藤ちゃんに怒られてしまった・・・。

 けどお母様が方法を用意してくれるってんなら話は早い。

 時間を稼げってんならいくらでも稼いでやる!

 幸い肉の体じゃないから体力は無尽蔵、疲れてヘマするなんてこたぁありえん!

 やってやる!やってやるよ!!


「こいつを倒す方法を魔法で俺の親に頼んだんだよ!電話みたいなもんだ!」

「なるほどねぇ。異世界ってのはやっぱ面白いねぇ!」


 ん?地球からやってきたにしてはやけにすんなり納得したな?

 というかやっぱ?それはつまり異世界を知ってる?

 この子もしかして異世界を旅してるのか?

 そう考えれば簡単にここが異世界だと納得したと考えれる・・・。


「東藤ちゃんってここに来る前に異世界にでもうへッ!?居たのかい?」


 あぁもう本当に速くてアブねぇなぁこいつの攻撃!

 受け流すのもしんどいほど一撃重すぎるから避けるしかねぇのに本当に紙一重でしか避けれねぇ!

 拳の風圧でぶっ飛ぶって事が無いからなんとかなるけど、それを差し引いてもヤバ過ぎる!


「あぁ居たよ!コクリコって異世界さね!」

「なるほど!とりあえず話は後でゆっくりするとして今は時間稼ぎ!安心しろ俺のォ!!親は万能だからよ!」

「あいよ!」


 避けながら会話するってのは結構キツい!

 東藤ちゃんは下がって銃撃ってるからオベイロンの攻撃に晒される事はないが・・・。

 攻撃の間隔は遅いけど一撃の重さと速さは尋常じゃない!

 集中力なんて何の意味ももたねぇ!

 感を研ぎ澄まし、確実に避けないと死ねる!

 つーか聖剣の戦闘能力向上の加護が無けりゃもう死んでるレベル!!

 前世でもっと鍛えとけばもうちょっと避けるのも楽だったろうに!

 嘆いてても始まらないがこりゃ厳しい・・・。

 そんな事考えながら結構時間立ったはず・・・。

 昼頃戦場に飛び込んだはずなのにもう夕日が見える・・・。

 コイツとどれだけ戦っていたのか・・・。

 東藤ちゃんは銃を撃ってるだけだが疲労の色が見える。

 これ以上時間を稼ぐとなると厳しいな・・・。

 俺はまだまだやれるが東藤ちゃんが倒れる・・・。

 そうなったら後は現状の崩壊だ。

 確実に二人共ここで死ぬ・・・、まだかよお母様・・・!!


『大地ちゃんおまたせ!マジックボックスに結晶を送ったわ!大地ちゃんのデスソードにそれを組み込んで突き刺しなさい!』

「やっとか!けど助かった!んでこれを使うとどうなっとわ!?どうなるってんだよ!」

『説明は後!ちょっと痛い思いさせちゃうけどそれで救えるわ!』


 攻撃を避けながらマジックボックスに手を突っ込むとそれはすぐ手に収まった。

 結晶っていうから水晶とか塩の結晶みたいな形かと思ったら透明な玉。

 大きさはピンポン球位か?


「ったく!こいつはド外道以外には使いたくないんだけどな!《無限に苦しめ、デスソード。》」


 頭上に放り投げた結晶を核にしてデスソード展開!

 うぐ・・・、魔力と精神力の消費が半端ない・・・!

 いくら時間稼ぎで多少の精神力の回復謀ったからと言っても万全じゃないのにこれはキツい・・・。

 ゆっくり結晶を飲み込むように魔法剣を創りあげるといつものエグゼキューショナーズ・ソードをベースにした片手剣ではなく、なんというか魔王とか悪魔とかそういう負に特化した化物が持っている様な禍々しい形になった。

 なんだこれ・・・、元々凶悪な性能の魔法剣だったのが見た目すら凶悪になったんだけど・・・?


「おいおい・・・結晶を土台に作ったらなんとまぁ凶悪な形に・・・。周りの魔物達が怯えまくってるじゃねぇか・・・。」


 周りの魔物達が後ずさりをしてより俺達から遠ざかった。

 けどわかる・・・、これならあいつを開放してやれる・・・。


「待たせたなオベイロン・・・。今、開放してやるよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


 禍々しくなった魔法剣デスソードを手に持ち、オベイロンへと駆ける!

 奴の攻撃は進みながら避ける、あいつの腕は二本しかないんだ!

 二回避けたら奴は無防備・・・


「ぐはっ!?」

「ササ!!」


 なん・・・だ、今の衝撃・・・。

 なんで・・・地面が目の前に・・・?

 くそ!意識を落とすな!現状の確認を・・・。

 あ、脚!?蹴ってきやがったのかあいつ!?

 くそ・・・ヒビ入ってないだろうな・・・!

 デスソードを杖代わりに立ち上がるが・・・、今の衝撃で動くのがキツい・・・!


「ササ!無茶だ!逃げるぞ!」

「はっ・・・!意地を通さなきゃ生きていけねぇんだよ・・・男の子って奴はなぁ!!!!」


 ミシミシと体から音が聞こえるが、それでも駆け出す。

 後10m・・・!奴が待ち構えてい・・・、左腕伸びやがった!?

 飛んで避ける!そのまま奴の腕を足場に駆ける!

 後5m・・・!奴の右腕の攻撃をまた飛んで避ける!!

 後1m・・・!ここだ!


「どりゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!」


 魔法剣を奴の心臓めがけて投げつける!

 ガツンと音がしたが弾かれていない・・・!

 刺さってはいるけれど・・・浅い!

 あれじゃ効果が・・・。


「トドメぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


 ちょ!?東藤ちゃんが剣に向かって飛び蹴り!?

 その衝撃でデスソードがオベイロンの体を貫通したけどもさ!

 つーかあの子の身体能力なんなの?

 ちょっと人間離れしてるよ!?


「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


 オベイロンの絶叫がその場を支配した。

 魔物達はその声に怯え、森へと逃げていく。

 オベイロンの絶叫の中に人の声が聴こえる・・・。

 これ・・・前線基地に居た軍隊と冒険者達の声だ・・・。

 突然怯えだした魔物達を狩りだしているのか・・・、良かったこれで勝ちだ・・・。

 オベイロンは・・・、絶叫を終え固まっている・・・。


「ササ!」

「大丈夫だ・・・。倒せたよ・・・。」

「全く・・・、やるじゃないか。惚れそうになるね。」

「俺に惚れたら火傷じゃすまないぜ?」

「キザったらしい台詞吐いてんじゃないよ。それでどうするんだい?」

「おい!あそこに二人、人間が居るぞ!一人はボロボロで倒れてるぞ!」


 どうやら軍人か冒険者がここに来たらしい・・・。

 とりあえず・・・そうだな・・・。


「冒険者に俺の仲間が居るんだ・・・、名前はアルフ・カグラザカ。マリオ・ウルト。カーティ・セルベルム。この三人を探してくれ・・・。」

「あぁわかったよ。とりあえず今は休みなね。」


 冒険者達が何やら騒いでいる・・・。

 ふぅ・・・疲れた・・・・・・。

 もう精神、限界・・・。

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