第九話 我が家に新しい住人が住むんだけど
*前回のあらすじ*
砦跡に居た盗賊たちをふるぼっこにして少年少女を回収しました。
街に戻るのに一日半かかりました。
体力は減らないし、速度も結構出せたけど捕まってた子達の衰弱を計算に入れてなかった・・・。
まぁ食料はなんとかなったし、夜は寝なくていい俺が馬車の上でずっと番をしてましたよ?
こういう時便利な半面、そういう衰弱なんかがわからないから不便だねぇ・・・。
ちなみに警備隊の人に全員引き渡し、ギルドに一度戻ったらなぜかクエスト達成してました。
なんか受けてたっけ?っと思ったらそういえばお母様からクエスト受けてたな。
すっかり忘れてたよ、クズ共の粛清に忙しくて・・・。
しかしつーことはあの子達助けるのがクエストだったのかな?
まぁ今回の事で初級冒険者から一気に中級冒険者になりました。
なんでも俺が潰したのはここらで有名な盗賊たちだったようで。
さらに捕まえた首領と見張りの二人はなんか有名な賞金首だったらしい。
な~んかどこかの過保護なお母さんの意志を感じる所ではあるが・・・。
まぁ別に良い、子供達の笑顔で俺は満腹です。
賞金の一部は子供達にあげて、残りを警備隊の人に渡してあの子達が家に帰るための資金に当てました。
この金使って信頼できる冒険者に依頼してでも送り届けてくれってね。
ここでも前作った繋がりのマクス副警備隊長さんとの繋がりが生きました。
そんなこんなあって家に帰らずちょっと消費分の補給に市場を見ていると警備隊の人が俺を探していたようで。
あれよあれよと言う間に詰め所まで戻ってきました。
「んで、どったのさマクスさん。家の場所が遠くて難しい子でも居たの?」
「いえ、ほとんどの子はこの近辺の街に住む子だったので返すのに手間はかからなかったのですが・・・。」
そういうと出てきたのは最初に見た獣人の娘。
あぁそうか、獣人の住む場所は亜人大陸「カーラー」だったな。
大陸またぐとなると相当難しいだろうし、そっちまで送って欲しいのか?
「カーラーまで送るのかい?別に構わないがパーティーの仲間に伝えておきたい事だから数日・・・」
「いえ、この娘は帰る家が無いのです。いわゆる孤児でして・・・。孤児院などはイスタリオ帝国に行かなければありませんし、どうするべきか発見者であるササ殿に意見を聞こうと思いまして。」
孤児か・・・。
帰る家が無いってのは辛いだろうな・・・。
しかもまだ小学校高学年位だし・・・。
ふむ・・・。
「よし。君はどうしたい?俺はちょうど最近この街に家を買ったばかりでね。家事を手伝ってくれるなら住まわせてあげるが?それか教会にも多少のツテがあるからそっちでも」
「私はあなたに救われた御恩を返したいです!贅沢は言いません!だからあなたの側に置いてください!」
必死になってるのが態度や表情から伺える。
基本的に種族間の差別は存在しないが彼女の見た目の件もある。
この大陸の孤児院なんて人間種が主だろうし、火傷の痕が酷い子なんて虐めの対象になるんだろう。
誰もその件について言ってないが、きっと本能でわかってるんだろうな。
「うんわかった。じゃあ名前教えてくれるかな?今更だけど君の名前を俺は知らないんだ。」
「名前は・・・ありません・・・。ケモノとかガキって呼ばれていました・・・。」
は?名前すら無いの?
なんつー・・・なんつー事だよ・・・。
前世の世界でも稀にそういう子も居るとは聞いたことあるし、親が居なかったから自分で名前つけるとかも聞いたことあるが・・・。
ふむ・・・、俺が引き取るという話だし家族になるんだ。
家族の最初の務めとして名前を考えてあげよう。
「じゃあ俺が君に名前をあげよう。・・・そうだな、最初あった時蛍の光みたいな綺麗な色をしてるなって思ったからホタルなんてどうだい?」
「ホタル・・・ホタル・・・。綺麗な響・・・。良いんですか?」
「君が良いと思ってくれるなら良いと思うよ?」
俺がそういうとぱぁっと輝くような笑顔を見せてくれた。
やはり女の子は笑顔が一番良い。
ケモミミ美少女だし沈んだ顔なんか似合わねぇ!
「はい!私は今日からホタルです!よろしくお願いしますササ様!」
「よろしくなホタル。んじゃこの子連れて行くけど構わないかマクスさん。」
「構いません。けれど一応役場に寄ってこの子の住民登録をお願いしますね。」
あぁそっか。
住民登録しとかないといけないんだっけな。
俺が家を買う時もしたしやっておかなきゃホタルが仕事をしたいって時にできなくなる。
冒険者なら別に登録する必要は無いけど、この子にそんな危ない事させる気は無い!
どうしてもしたいと泣き付かれなければだが・・・。
「んじゃ行こうかホタル。今日から俺がお前の家族だ。」
「家族・・・?」
「あぁそうだ。ホタルは俺の妹になるんだ。何かあったら兄ちゃんに言えよ?妹を助けるのは兄の役目だ」
ホタルの住民登録を終えた後、家に戻ると食堂でレネ爺が茶ァしばいてた。
中々良い茶器ですねぇ・・・。
いくらだよそれ・・・?
別に良いけどちゃんとお願いしたことやってくれたんだろうな?
「レネ爺。頼んだのやってくれた?」
「注文はしておいた。後で金を払いに行け。」
「あいよ。」
注文をきちんとしてくれているなら別に良いか。
お金は腐るほどあるし。
多分国家予算並?
下手な貴族連中よりあるから使える時に使っておかないと経済が回らない。
貯めこむのも大事だけど使うのも大事なんだよお金ってやつは。
それが金を儲ける秘訣です!
いやまぁそこまでお金必要としてないけどさ。
ある程度の生活できる資金あれば別に良いのよ俺は。
家にかかる税金とホタルを養う費用、それにリングを作る費用さえあれば当面は問題ない。
でもそうなるとかなり余るんだよね・・・。
離れあるし孤児院でもここで開こうかな?
結構孤児居るらしいし。
「それでその娘は誰じゃ?」
「この娘はホタル。クエスト先で保護した子で身寄りがないから引き取った。立場上は俺の妹としてこの家で暮らしてもらう。」
俺の紹介にぺこりと頭を下げた。
うん素直でよろしい。
可愛いと素直が揃ってこの子天使に見えてきた。
嫁にやらねぇ、妹に手を出す奴は死ね!ペッ!
「その件。主の母は?」
「無言。だから別に良いんじゃね?駄目なら言ってくるし、言わないなら好きにしなさいって事だろうよ。」
お母様なら一部始終知ってるだろうし何も言ってこないなら別に良いんだと思う。
会話も俺が常につけている神器通して聞いてるだろうし。
駄目な事はあの間延びした声で駄目って言ってくるし。
「あ、あのササ様。」
「様付け禁止、敬語も。主従じゃなくて兄妹なんだかさ?」
こういう事は始めが肝心!
俺は敬語使われるような人物じゃぁ・・・・あるな、聖剣だし・・・。
けどホタルは家族だ、仲良く暮らすのに敬語も様付けも邪魔でしか無い。
俺は家族を大事にしたい派だからな。
問題はお母様だけど・・・。
「は、はい。そ、それでお兄ちゃん。お兄ちゃんのお母さんってどちらに?会った憶えが・・・。」
お兄ちゃん・・・良い響だ・・・。
こんな超絶美少女なケモミミ天使がお兄ちゃんとか最高だろ!
しかもこれで血は繋がってないんだぜ?
世の中のオタク共羨ましいか!これが俺の天使だ!!
「ん~特殊な魔法でこっちの事見てるし声を送ってくるから・・・っていうかもう言っても良い?」
『良いわよ~♪』
「許可出た。俺の母親は女神様だよ。ほらこの神器で話をするんだ。」
簡単に説明して、俺の胸にかけてる神器を見せると完全にフリーズしてた。
アルフパーティーに見せた時もそうだけど、やっぱ思考停止するよなぁ・・・。
お母様って一応この異世界の最高神にして唯一神だし。
結構な頻度で顕現したりもするから知名度もある。
むしろ俺の状態が異常なんだけど、この世界に来て最初に出会ったのお母様だし「私があなたの母親よ~♪」ってゆるふわな感じで言ってきたからなんかこういう風になれないというか・・・。
とりあえず今はそんな昔の事より、ホタルに説明しないとなぁ。
レネ爺についても紹介してないし。
「おーい?大丈夫か?」
「す、すいません頭がついてこなくて・・・。」
「まぁそうだろうな。俺にとって親は母親である女神様と、ここに居る聖剣の大精霊レネゲードの爺ちゃんだからよ。」
「せ、聖剣の大精霊様!?」
俺がすごい気安くレネ爺に話しかけてたからドワーフか何かの爺さんとでも思ってたのかな?
まぁレネ爺って見た目亜人種のドワーフ似だからなぁ・・・。
つーか逆か、レネ爺に似せてドワーフ作ったってお母様言ってたし。
「よいよい畏まらんで。ササの妹ということは儂の孫であると言う事じゃ。何かあったら儂に言うと良い。」
「は、はい・・・。」
「さて、あらかた話もついたからホタルの分だけでも家具をさっさと納品してもらうか。レネ爺ちょっと行ってくるから留守番とホタルの事よろしく。今日はこれ以上街から出ないからこれ使ってお母様とどこまで教えるかの話して説明しといて。」
「うむ。これが注文先のリストじゃ。」
「おう。行ってくるわ。ホタルは自分の部屋決めておくといいよ。」
レネ爺に神器を渡し、メモを受け取る。
うげぇ・・・やっぱ部屋数多いだけあって結構な量だな・・・。
揃うまで時間かかりそうだけどまぁ良いか。
すぐに空き部屋使うわけでもないし、埋まりそうに無かったらアルフパーティーの面子を家に住まわせればいいし。
まだ成人してないらしいからすぐってのは難しいけどその内・・・な。
しかしこれだけあるとやっぱ家の事するような人何人か雇うか?
それも後でレネ爺やホタルに話して決めよう。
もう俺だけの家じゃないしな、ホタルって家族が増えたしレネ爺もたまに来るって話だ。
あの二人の意見無視するのは絶対しちゃいかん!
今はとりあえず当面の食料とホタルの家具だな。
俺の家具は・・・、まぁ当面床でも良いか。
「ふむ。これである程度支払い済んだしホタルの寝具買ったが・・・。しまった、ホタルの衣服買うの・・・明日一緒に行くか?」
「ササ様。」
ん~。家具の事や食料の事ばかり考えていたがそうだよ、ホタルあのボロ服しかないんじゃん!
明日一緒に街に出るにもあのボロ服じゃあどんな目で見られるかわかったもんじゃねぇ!
可愛い妹をそんな目で見られたくないし、あの子にはそれ以外にも奇異な目で見られる要因がある。
なるべく解決できる部分は早めにと考えて居たら声をかけられたので後ろを見るとピンク色の長い髪をポニーテールで結んでる愛らしい娘が居た。
なんだ逆ナンかい?俺に惚れると火傷するぜぇ?
とか考えてません、はい。
「カーティちゃんじゃん。何してるの?」
「おつかいです。ササ様は?」
「俺は食料品なんかをね~。クエストで結構消費しちゃったから。」
「案内した時にかなり買い込んでましたよね?あれだけの量を数日で消費するってどんな依頼だったんですか?」
すごい怪訝な目で見てくる・・・。
やめて!そんな目で俺を見ないで!!
まぁ確かにカーティちゃんの案内で街を案内してる時に大量に買いましたよ?
けど一人で食べたんじゃなんて考えないで!俺そこまで食欲魔神じゃない!
暴食なんてしてないんだから!
「イスタリオとの間に砦跡あるだろ?あそこに巣食ってた盗賊退治。そこで誘拐されてた子供達に食わせたんだよ。」
「なるほど。しかし盗賊ですか、かなり酷い事になってませんか?」
何?酷いことって?
もしかして聖域の森で盗賊団にしたようなこと?
あそこまで酷いことは・・・・・・・・・・・・・重力で押しつぶしたね。
俺が砦跡出る頃には多分体が重力に耐えれなくてぺちゃんこになっているか、息が吸えなくて窒息で死んでただろうから酷い事なのかな?
「構成員はほぼ死亡。首領と他二人捕まえて警備隊に突き出した。」
「やはりですか・・・。」
「捕まえた奴が言うには、まだ聖域の森に仲間がでかけてる、そいつらが復讐するぞって言ってたから多分君等を襲った奴らの本隊だったんだろ。」
そうそう警備隊に突き出した後そういう話聞いたんだよね。
多分ああやって誘拐出来そうな奴を誘拐して、他国に売り飛ばすか貴族とか金持ってそうな奴からは身代金ふんだくってたんだろう。
やっぱぶっ潰しておいてよかったよ。
そういやあの盗賊団ってなんて言ったっけ?
懸賞金貰う時なんとかアイって言って驚いてたんだよねぇ・・・。
なんだっけ?確か・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうだフレイム・アイだ!
「そういやあの盗賊団、フレイム・アイって名前だったらしいよ。」
「フレイム・アイ!?あのビリジオン・アックスの盗賊団ですか!?」
「あぁそんな名前だったな。」
キング・オブ・バカの方があいつにはぴったりの名前だと俺は思うんだけどなぁ。
そんなカッコ良さそうな名前勿体ねぇ!
キング・オブ・バカで十分だろ!
「ササ様が規格外っていうのは知ってましたが・・・。A級賞金首ですよ・・・。」
「ふーん、あの程度がねぇ・・・。」
「あの程度って・・・。普通A級賞金首は狩猟ギルドの上級者が狩るレベルですよ?」
「多分狩り方かそういう事に対する手際がいいだけだろあれ?最初から最後までお粗末としか言えなかったからな。」
「・・・もう詳しくは聞きません。ササ様が規格外過ぎると言うことで納得します。」
だって本当にクソ弱かったんだよねぇ?
動きトロいし室内でバトルハンマーとか馬鹿な行動するし・・・。
あんなのがA級とかこの世界の人間ってもしかしてクソ雑魚?
確かに俺規格外な強さ持ってるけどあそこまで弱いか人類!
「あぁそうだカーティちゃんちょっとお願いあるけど時間大丈夫?」
「なんですか?一応買い物は済んで、帰るだけだったので多少なら大丈夫ですが。」
おぉ時間あるなら丁度良い。
ホタルの服を買いに行くのに付き合ってもらおう。
男の目線で買うよりカーティちゃんの目線で買ったほうがホタルは気にいるだろう。
「いや女の子の服とか少し買っておきたくてね。他の細々したものは明日でも良いけど服だけは先に二三着買っておきたいからさ。」
「よく意味がわからないのですがササ様が着るんですか?」
「ちがうよ!?その盗賊団が捕まえてた娘の一人を俺が引き取ったからね。奴隷服みたいなのしか持ってないからまともな服をと思ってるだけだよ。」
あんな嫌な思い出があるボロ服をいつまでも着せるのもいかんしな。
カーティちゃんも奴隷服みたいなのしかない、で納得してくれたらしいし女の子っていう服選びの強力な味方が出来たみたいだ。
これなら明日買いに行く時もカーティちゃんに付き合ってもらえたら完璧かもしれない。
お礼に三人でどこかで軽くオヤツするのも良いかもしれないな。
確かカーティちゃんが美味しいお茶が飲めるって紹介してくれた店があったはず。
よし明日はホタルの必需品買ってあそこでお茶しよう!
「構いませんがその子の事知らないのでどれが似合うとかわかりませんよ?」
「とりあえず急場しのぎで二三着無難なのを選んで欲しいんだよ。異性の目線より同性の目線の方が良いだろう?身長は覚えてるからその範囲でお願いしたい。」
「わかりました。ではあちらの服屋に行きましょう。値段は手頃で種類が豊富なんです。」
「うん。任せる!」
こういう事に関して女の子は本当に頼りになる。
元々服なんて着れりゃ良い派だし、魔力で好きに変えれる俺からしたら本当に頼りになる。
他にも色々男に言えない買い物とかもあるだろうし、明日また買い物に付き合ってもらうようにお願いして買った服をマジックボックスに仕舞い帰路についた。
家に帰ったらホタルが顔を真赤にしてもじもじしてたけどなんかあったんだろうか?
ようこそとっとこたぬたろうランドへ!
貴方が必要なのは殴る用の壁ですか?
それとも爆弾ですか?
オススメは死神の鎌です!!
え?ホタルちゃんの好感度?
前回首領倒した時点で限界値超えてるに決まってるじゃないですかヤダナー。
というわけで今回から好感度振り切ってササ大好きっ娘なホタルちゃんが新キャラです!
この子の存在は結構重要なものにしていく予定です。
え?イリーナちゃん?
その内ヤンデレるだろうから待って!
ちゃんと出刃包丁用意するから!(外道
プロフィールと設定と共にUPしてますが次回の目処は今のところ立ってません。
私の体調次第です・・・。
次からは動乱の三章です。
大地くんの物語が動いた事で世界の物語も動き始めます。
やっぱ主人公は世界の物語に巻き込まれないとね!
楽しくないよね!
大地くん平穏望んでるけど知ったことじゃねぇ!(外道
体調を整え、なるべく早く更新が出来る程度になりますのでお待ち下さい!




