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聖剣に転生したんだけど  作者: たぬたろう
第二章 動けるようになったんだけど
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第八話 砦跡は盗賊の巣窟だったんだけど

*前回のあらすじ*


 性能調べたらチートどころか壊れていたので諦めて女神様の依頼を受けました。

 まず、結論から言おう。

 砦跡には到着しました。

 半日もかかりませんでした。

 せっかく途中で買ったかなり大きめな馬車とかあったんだけどなぁ・・・。

 兵士とかを戦場に運ぶ馬車だそうでリング作った時にでも活躍してくれるだろうからまぁ出番なくても良いんだけどさ。

 まぁこれは調査時と帰りに夜になった場合、テント代わりに使っておこう。

 そしてこの砦跡なのですが・・・。

 着いた途端襲われました。

 えぇ理由なんて思い当たりません。

 到着と同時に襲ってくる不埒者が二人居たのでとりあえず殴って沈めておきました。

 戦闘描写?なにそれ美味しいの?

 そもそも戦闘すらしてないよ?


「んで?こいつらぶっ潰すのが依頼なわけ?」

『まだな~いしょ♪』


 やはりお母様は秘密主義者だ。

 まぁ砦跡ってつまり廃墟だからな、盗賊共の住処になってるんだろ。

 とりあえず気絶した二人は砦から見えにくいところに置いてある馬車の中に縛って放置。

 無論声がでない様に口も縛りますよ?

 亀甲縛りとか知らないから普通に縛ってますよ?

 後はバレないように裏口っぽいところにでも・・・。


「あっ・・・。」


 おや?可愛い女の子が砦の裏口っぽいところから出てきたぞ?

 小学生位の見た目で蛍の光の様な綺麗な黄緑色の髪の目隠れ系か・・・。

 うむ、キュート!

 犬みたいなケモミミが可愛い・・・!ってケモミミ?

 しっぽは・・・柴犬みたいにクルンってしてる・・・。

 やっべぇ超もふりたい・・・。

 しかし獣人ってやつか?なんでこんなとこに?


「す、すいません。殴らないでください。ごめんなさい。」


 すごいガタガタ震えて小さくなっちゃったんだけど・・・?

 よく見れば体中に火傷の痕や殴られた様な痕があるな・・・。

 なに?こんな国宝級美少女を虐待してたのこの砦に住んでる盗賊共・・・?

 欠損は無いようだが、死刑だな・・・。慈悲はない・・・。

 取り調べにさっき捕まえた奴ともう二人位捕まえれば問題無いだろうし後はミナゴロシだ・・・。


「落ち着いて。俺の名前はササって言うんだ。ここ、盗賊のアジトで間違いない?」

「は、はい。」

「そうか。君は捕まった・・・って感じじゃなさそうだけど説明出来るかい?」

「わ、私はここの盗賊の奴隷みたいなもので・・・捕まえて来た子供達の世話をさせられてます・・・。」


 はい、ここの奴ら死刑確定。

 国宝級美少女を奴隷扱いのうえに子供の誘拐?

 どうせどっかの国に奴隷として売るんだろ?

 あぁもう生かしておくの許せんわぁ・・・。

 絶対殺す・・・。


「ひぃ!?」


 あぁしまった、殺気溢れて怯えさせてしまった・・・。

 もうちょっとコントロール出来るようにならなければ・・・。

 けど尻尾が脚の間にくるんってなってるのがちょっと可愛いな。


「あぁごめんね。君に対して怒ったわけじゃないから安心して。俺は今からここの山賊をぶっ飛ばして君や捕まった子供達を救おうと思ってるんだ。ちょっと危険な事を頼むんだけど、その子達をここまで連れてこれる?」

「は、はい。それは難しいかと・・・。牢屋の鍵はここの首領が持ってますし・・・。」


 牢番させてたのに鍵を持ってないか・・・。

 子供にさせることじゃねぇし、捕まえた子供達を逃がす事になるからかもしれないが・・・。

 まぁこの子が鍵を持ってようと持ってなかろうとここにいる盗賊は死刑なのは変わらないけどな。

 さて・・・そうとなればこの子を連れて行くのは危険だな・・・。


「そうか・・・ここを案内して貰うのは危険そうだし、隠れているかい?」

「いえ、一人ぼっちは怖いです・・・。」


 しっぽと耳がしゅんってなって俺の服の裾をきゅっと握ってくる・・・。

 ヤダ可愛い!妹にしたい!

 おいロリコンって思ったやつ前に出ろ。

 一発づつ殴ってやる魔法拳で。


「じゃあしっかり付いて来て。絶対俺の後ろから離れたら駄目だよ?」

「はい。」



 少女の案内で砦内を進むと丁度昼時だったのか食堂らしき場所に盗賊共が集まっていた。

 少女の話では外で捕まえた二人と首領以外の全員がここに集まってるらしい。

 大体十五人位だな。

 見張りが二人だけとか舐めてんのかこいつら?

 アホなの?バカなの?


「《星の牢獄に囚われろ。グラビティソード。》」


 まぁなんであろうと好都合。

 さっさと重力魔法で全員地面に寝てもらおう。

 軽く十倍位で十分かな?


「ぎゃあああああ!?」

「なんだ!何が起こった!?」

「グゥ!?動けねぇ!」

「こんにちわクソ共。さて首領はどこだ?」


 みんな陽気に寝転がった所で顔を見せてやる。

 全員が突然現れた俺を睨んでるねぇ。

 後ろで隠れてる美少女が怖がるからやめてやれよな?


「誰だテメェ!」

「はっ誰が言うか」

「だと思ったよ。重力倍増な。」

「「「「ギャアアアアアアアア!?」」」」


 おぉメキメキ音がしてる。

 さすが重力二十倍!

 だが、この状況でも誰も口を割ろうとしてないとか根性あるねぇ・・・。

 いや・・・喋れなくなってるのかな?

 呼吸も苦しいのかも知れないな。

 あんまこういう状況に合わない魔法剣なのかもしれんな。


「あ、あの!首領は最上階です!」

「そか、じゃあ行こうか。」

「こ、この人達は・・・?」

「この苦しみのなか放置。まぁ警備隊にでも引き渡すからほっといて良いよ。あぁ触るなよ?君もこの魔法にかかっちまうぞ。」


 本当は一時間位ほっておいたら死ぬだろうけどな。

 こんな少女にそんな非道なことを知らせる気はない。

 首領がどこに居るかも分かったし、こんなクズ共の事忘れてさっさと行こう。


「は、はぁ・・・。」

「んじゃ首領に会おうかあっち?」

「いえ、こっちです。」

「そか行こう。」


 少女の案内で最上階についたけど・・・。

 やっぱあれだね、バカと煙は高い所が好きって奴だね。

 本当に最上階の見張り場っぽい所を改装して部屋にしてるよ。

 どんだけ高いとこ好きなんだこういうバカは・・・。

 呆れてくるわ。

 本人も顔中切り傷だらけでいかにも脳筋ですって感じの悪党面だし。


「なんだてめぇ?」

「あの頭の悪そうなのが単純馬鹿っぽいのが首領?」

「んだとテメェ!」


 あらお怒り?

 じゃあまずその汚らしい格好をなんとかしてボサボサの頭に櫛当てて綺麗にした後その顔の傷なんとかしてこい。

 人間初対面の場合見た目が九割九分、中身が一分だよ?


「あ、あのササさん。あの人が首領なのは間違いないですが逆らっては駄目ですよ。」

「え~どうみてもただの馬鹿でこういうロクデナシな事しか出来ないクズの中のクズ。キングオブバカにしか見えないんだけど?」

「細切れにしてやる。そこのケモノ!てめぇも一緒にな!」


 はぁ・・・。

 ここまで簡単な煽りでキレるってどこまで単純な脳筋馬鹿だよ・・・。

 後ろに置いてあったハンマーみたいな武器構えてるけど状況わかってる?

 あんな重くて遅い武器、確かに当たれば脅威だが当たらなければどうということはない。

 さらにここは室内だ、横に振る程度にしか使えないだろ?

 こういう室内で戦うなら薙刀や槍なんかの突き武器か素手の方が有利だっつの。

 戦術のイロハも知らないか・・・。

 まぁいいやこの体に刻まれた武術の性能試してみるか。


「お~お~真っ赤になって怒っちゃってバッカみてぇ。ぶっ倒されるのはテメェだよ。《四之型。風神。》」


 前に森で考えた魔法拳、その発展形の一つ風神。

 風を身に纏い、殴れば斬り裂き動けば風。

 自然の暴風をその身に凝縮した魔法を試してやろう。

 まっあの時は属性を剣にしただけだし今回は属性を風にしただけ。

 実験台として楽しませてくれよ?


「さぁ。やろうか?」




「よっと。」

「はっ動きは良いが当たらなければそのツマンネー魔法も役に立たないぜ!!」


 全然遅いパンチなんだけどこの程度でいい気になってる?

 全力でやったらあんた吹っ飛んでどっか行っちゃうよ?

 まぁそれは困るから全力出さずに手加減しまくってやってるんだけどなぁ・・・。


「こっちから行かせて」

「させると思ってんの?遊びにもっと付き合えよ。」


 とりあえず武器は邪魔だから蹴り飛ばしておこう。

 軽く蹴ったら壁にめり込んだよ!?

 ん~手加減してて良かった。

 ちょっと威力出したらこれとか危ないにも程があるな。

 このままかなり手加減したままでいよう。

 武器ぶっ飛ばしたら首領ヨロケてるしウケるw。


「あぶっ。」

「ほ~れほれ当たっちゃうぞ~。」


 まぁヨロケテても無視はしてあげないけどね~。

 ほれほれ、踊れ踊れ。


「しまっ!?」

「はい終わり。つまんないねお前。寝てろ・・・!」


 連撃を当てない様にしてたらそのまま尻もち着いたよこいつ。

 弱すぎて実験台にすらならねぇ。

 もうつまんないから当身して眠ってもらおう。

 魔法拳のままじゃ首はねちゃうだろうから解除してな。


「ん~レーザーガンの出番無かったなぁ・・・。」

「あ、あの・・・。首領は死んだのですか・・・?」

「ん?いや生きてるよ?背後関係調べないといけないからこいつは街に連れて戻る。」


 マジックボックスから紐を取り出して縛り上げる。

 後はコイツが持っているであろう牢屋の鍵を探して~・・・っと首からぶら下げてるな。

 これかな?


「これが牢屋の鍵?」

「そうです!それです!」

「よし必要なの貰ったし牢屋まで案内してくれよ、こいつは引き摺っていく。」


 ずりずり引きずってたら起きそうな気がするけど、まぁ縛ってあるし何かあったらボコればいい。

 また少女の案内で来た道を引き返し、牢屋があるという地下に到着。

 結構誘拐したんだな・・・、二十人位居るぞ?

 どの子も傷はなさそうだがガタガタ震えている。

 見えないだけで痣の出来ない様に殴られたり、見えない所を暴行されたりしてるのかもしれない。

 少女が現れ、俺が来た所で盗賊の販売相手だと思ったか、牢屋にいる少年少女が明らかに絶望した顔をしていた。

 まぁその後すぐにその後ろでずるずる引きずられている首領の姿を見たところで歓声が上がっけど。

 口々に助けが来たとか助かったとか言っている。

 牢屋の鍵を開けてやるとおずおずと一人ずつ出てきてこっちを見てくる。

 無言のままついてこいじゃ駄目だろうなぁ・・・。


「よーしお前ら。とりあえずクロバルトの街に全員連れて行くぞ。その後、警備隊に引き渡すから家に運んでもらえ。それ以外は知らん。」


 また歓声が上がった。

 泣いてる子や抱き合ってる子も居る、家に帰れるって。

 まぁこんな状況だものな、二度と帰れないと思った子ばかりだろう。

 全員を引き連れ、馬車に戻ると捕まえて置いた盗賊がうーうー唸ってたので魔法剣のサイレスソードとスリプルソードの二つで黙らせて眠らせた。

 サイレスソードを使う必要はなかったがなんかムカついたからやった。

 スリプルソードは刺さってる間ずっと眠り続ける代物だし問題無いだろう。

 こいつらに騒がれてもうるさいだけだ、クズは永眠してろ。


「さて怪我してる奴は居ないか?先に治療してやる。」


 名乗り出てきたのは盗賊に奴隷扱いを受けていた少女だけだった。

 というか俺この子の名前知らねぇ・・・。

 まぁけど街に戻れば親元に返されるだけだし、クロバルトの街で獣人とか見たこと無いから遠くに行くだろう。

 変な情をここでかけてもこの娘が辛いだけだから名前を知るのはいつか再開した時にしよう。

 俺は老けないからすぐ分かるだろう。


「んじゃ回復させるから動くなよ?《破邪の剣よ、我が友の傷を癒せ。ヒールソード。》」


 俺の後ろから現れた剣がすっと少女の前に移動する。

 その光景に馬車に乗せた少年少女や目の前の少女がびくっと怯えるが、剣から放たれた暖かい光に傷が癒やされていくのを見ると安堵の表情を浮かべていた。

 しかしこの魔法、少女の火傷の痕とか消してくれないのか・・・。

 顔の右目辺りにある酷い火傷の痕だけでも消してやりたいんだけど・・・。

 こんな見た目じゃ後々の生活で困るだろうに・・・。

 美人さんだしこの火傷の痕で辛い思いしないと良いが・・・。

 まぁとりあえず少女の傷も癒やしたし、馬車を引いて街に戻るとしますか。

 え?馬車を引く馬?

 マジックボックスに生きてるものは入れれないから買ってないよ?

 俺が荷車の如く引いて街まで戻るんだよ?

 大丈夫。この重さ位だったら街まで半日だ。食料もカーティちゃんに案内して貰った時に一人で一月暮らせる程度には買ってある。

 問題ない!

 やぁとっとこたぬたろう商店へようこそ!

 え?火傷を負った美少女が欲しい?

 ならあなたにはこのケモミミ少女を差し上げましょう!

 柴犬系なので懐くと従順ですよ!


 というわけでなんか最近流行ってるらしい奴隷少女をモチーフにしてみました。

 詳しく内容知らないけど、こんなでいいのかな?

 なんか話を聞くとどうも犬っぽいから柴犬系の火傷を負った美少女にしました。

 サンドイッチが鬼門って聞くけどなんだろうね?


 では二日後お会いしましょう!

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