EP:25☆リオの恋心!
リオside
レオ様とギル様の仲直り大作戦を決行したものの、はしゃぎすぎて水溜まりに突っ込んでしまった。
失敗かと思ったけれど、二人とも楽しそうに笑っていて雰囲気は戻っているみたいだった。
つまり……何はともあれ
結果は大成功!!!!!
そんな中、今私はギル様にお姫様抱っこされながら屋敷にもどっている。
なんだか恥ずかしくて、ギル様の上着を鼻まで引き上げて赤い顔を隠す。
お姫様抱っこをするギル様をちらっと見ると、私と同じようにドロドロになっているのに……なぜだかかっこよく見える。
やっぱり私はあの日からおかしいんだ……胸だってドキドキする。
すると……バタバタと私たちの元へ近寄ってくる足音が聞こえた。
「ちょ……皆様!!なんですかそのお姿は!!大変じゃないですかっ!!」
駆け寄ってきたのは、メイドのミアだった。
「あっ……ミア」
私とギル様に近寄ってくると、頭を下げたあとにギル様をしっかりと見据える。
「旦那様、リオ様は私に任せていただけませんか?お風呂のお世話をさせていただきます」
「お前は……」
「私ミアと申します。前回風邪の時に、リオ様のありとあらゆるお世話をさせて頂きました」
すると、ギル様はミアを上から下まで確認すると、少しだけ口を緩ませた。
「あぁ…あの時のメイドか……。なるほど、こいつの事わかっているのだな?」
ギル様のその言葉に、ミアを少しだけ目を見開くと
「……旦那様はわかってらっしゃったのですか……?」
「ふっ……そうだな、ではミアと言ったな?リオを頼む」
私の目の前で繰り広げられる会話に私はついていけてない……。
この二人はなにを話しているんだろう?
「二人はなんの話をしているんですか?ミアとギル様って仲が良かったんですね」
キョトンとしながら二人に尋ねると、ミアは一瞬だけ引きつった笑みを浮かべた。
そして、慌てた様子のミアに背中をぐいぐいと押される。
「い、いえっ!なんでもないですよ〜!リオ様はこちらへどうぞっ!」
「えぇ?!」
後ろを振り返ると、ギル様はふっと楽しそうに笑っていて思わず声をかける。
「な、何か隠してますっ?!」
「さぁな」
「えぇっ……」
ギル様は一言だけ残すと、レオ様を連れて私とは逆方向に去っていってしまった。
えぇー!!なんの話だったの?
二人ともなんかおかしくない……???
その後、気になりつつもミアにぐいぐい押されるがまま、浴室に連れていかれるとあっという間に服を脱がされた。
手際よく、汚れたカツラも外してくれて、私の髪の毛を丁寧に洗ってくれている。
「ミアったら、ギル様と仲良しだったの?」
「いいえ、そういう訳ではないですよ」
その割には、私の分からない話をしていたけれど、気のせいだったのかな?
そんなことを考えていると、後ろからくすくすと笑い声が聞こえる。
「ふふっ……それにしてもリオ様、さっき旦那様に抱っこされている時は、お顔を真っ赤にされていましたね」
「えっ……!!そ、そんなに赤かった?!」
驚いて振り返ると、ニヤニヤした顔で私を見ていた。
「はい、それはとてもとても真っ赤で可愛いらしかったですよ?もしかしてリオ様って旦那様のことが、好きなんですか?」
「……なっ!!!す、好き?!?!私がギル様を?!?」
私って他から見るとそんな風に見えてるの……?!?
好きって……え?!私が……?!
「どう見ても、恋する乙女のお顔をしてましたよ〜、ふふふっ」
私の最近の胸のドキドキとモヤモヤは……そういう事?
……ミアに相談してみるのもあり、だよねっ
少しだけ恥ずかしい気がしたけれど、ミアにしかこんな事を相談できない……。
勇気をだして相談する。
「ミア……聞いてくれる?」
「なんでも聞きますよ?どうぞ?ふふっ」
勇気をだして尋ねる私に、優しく笑うミア。
優しい雰囲気のミアに思い切って、今までのよくわからない私の気持ちを吐き出した。
「最近ね……ギル様がなんだかキラキラしてかっこよく見えるの……。それにね?!他の人には感じない不思議なドキドキがあるの。それに最近は胸が痛い時もあるし……」
「なるほど、どんな時に胸が痛くなるのですか?」
「……最近だとギル様がクリスタル様とお茶会に行った時だったかなぁ?モヤモヤというか胸がチクチクするというか……私どうしちゃったんだろう」
うーんと悩む私に、ミアが優しく髪の毛の泡を落とすと、きっぱりと言い放った。
「リオ様……、それは完全に恋ですね!」
「こ、恋……?!私がギル様に?!」
「モヤモヤしたり胸が痛いのはヤキモチですねっ!キャー可愛いっ!!ふふふ」
その言葉に一気に恥ずかしくなって、顔が赤くなっていくのがわかった。
これが……恋!!!!
改めて自分の気持ちを自覚してみると、胸がきゅんとした。
だけれど、さっきまではしゃいでたミアが少しだけ心配そうに言葉を続けた。
「でも……私も詳しくは分からないんですけど、旦那様には行方不明の婚約者様がいらっしゃいますよね。王女様のお誘いも断れない立場ですし……うーん……大変な恋になりますね……」
「……うぐっ……!!」
婚約者が実は私なんですっ!
なんて、言えない……!!!
自分の気持ちに気づけてさっきまで嬉しかったけれど、冷静になると私は逃げてる立場で……
その間にクリスタル様とお近づきになったら……どうしよう!?!?!
「さてと、綺麗になりましたよ、カツラも私が綺麗に洗っときますね」
「……あ、うん……」
ギル様とレオ様の仲直り大作戦のはずが、私は自分の恋心に気づくことになってしまった。
それと同時に、自分のこれからに悩み続けるのだった。
うわぁぁあ〜!!!
今の男装執事生活も大好きだけど、ギル様を好きになっちゃったぁぁあ〜!!!
これから私はどうすればいい……?!




