パンツとひらめき
「タケル~、なんとかしてよ~」
「いよいよ、のび太くんかな?」
何だか同様のやり取りを見た気がするが、コピペではないのでご安心を。
「タケルこれ見てよ!これ」
ユウナギがトランプのカードの様に扇形に束ねて持っているのは、求婚の申し込みの手紙の束。
「私、庶民だし貴族様に無理やりお嫁さんにされちゃうかも!」
嬉しい半面、本気で困っているという複雑な表情のユウナギ。
どうしたものかと、頭を抱えるタケル。
腕を組んで考えてみる。
何も思いつかない。
部屋の中をうろうろして考えてみる。
何も思いつかない。
壁に向かって逆立ちして『はっちゃけ、はっちゃけ~』と考えるも思いつかない。
どれだけの人にネタが伝わったのか。
そして、年齢はバレてしまうのではないだろうか。
「何それ?おまじない?」
ユウナギがタケルに近づく。
放課後なので、普段着のミニスカートのユウナギ。
タケルに近づくことで太ももから上が覗けてしまい、かなり際どいところまで見ている。
タケルは指摘していいものかと意識は完全に別のところに行っていた。
そして、ユウナギの白いものが見える瞬間にその時は来た。
「はっちゃけた!」
タケルは逆立ちが崩れ、床に転がっている。
『大丈夫?』と近寄り、しゃがんだユウナギのパンツが今、タケルの目の前に晒されている状態に・・・
「え、えっと・・・」
真っ赤になるタケル。
『はっ』と気づくユウナギ。
「えっちぃ!」という叫び声と共に、タケルの顔面に正拳突きが決まる。
***閑話休題
「いいことを思いついたよ」
「いいこと?」
自室のテーブルの椅子に座って、鼻に大きな絆創膏を貼ってもらうタケル。
何となく絆創膏を貼るユウナギ。
「せっかく貴族様達がお手紙をくれているんだから、会いに行ったらいいんだよ!」
「でも、それだと、私、お嫁に出されちゃわない!?」
「もし、強引なところがあったら、そこからは撤退しよう。それ以外のところには、ユウナギじゃなくて、ユウナギの弟子を売り込みに行くんだ」
「弟子?私に弟子なんていないわよ?」
「これからできるんだよ。ユウナギの学校の卒業生!」
「ああ!なるほど!」
「貴族達に話を聞きに行って、どんな人が欲しいかを聞くんだよ」
「うん、それで?」
ユウナギは一気に表情が明るくなった。
「欲しい人材をヒアリングして、そこを重点的に教えれば、短期間で欲しい人材ができる!」
「なるほど。カリキュラムも決まるわね」
「そして、優秀な人材を欲しい貴族に学校の支援を頼むんだよ」
「少ないお金で優秀な人が雇えたら、それは嬉しいわよね」
「そう、その価値が分かる人だけに、卒業生を就職支援する!」
「貴族のところに働きに出られると分かっていたら、勉強するほうも真剣に勉強するわ!」
「そう、しかも、最初はこの話に乗ってくれる貴族も少ないだろうから、『生徒を人数限定』で募集するんだ。例えば、30人限定みたいに」
「それは良いわね。限定って言われると、スイーツでもなんでもいいものに感じてついつい食べてしまうし・・・」
「限定されると人は価値を見出すんだよ」
「でも、ちょっと待って、タケル」
ユウナギが一旦冷静になって腕組みをしながら部屋の中をうろうろする。
「平民の子供たちは親の仕事で忙しいわ。のんびり学校に行ってられないんじゃないかしら」
「まずは、午前中だけの授業にしたらどうかな」
「なぜ午前中?」
「昼には給食を出すんだよ。午前中、授業を受けた子だけ給食があって、食べたら帰っていいの」
「それは相当おいしい給食じゃないとダメよね。私ご飯なんて作れないわよ」
「そこは、タザーさんに協力してもらって、屋台から子供が好きそうなメニューを毎日、日替わりで配達してもらうんだよ」
「それって、もしかして、ちょっと前に、タザーさんから頼まれていた『売上アップ』も一緒に解決しようっていうの!?」
「そう、日替わりだから、全ての屋台にメリットがあるし、生徒たちのアンケートを元にメニューの改善を促したりもできる。もちろん、売り上げも上がる」
「やるわねタケル!私もパンツを見せた甲斐があったわよ」
「いや、狙ってないからね?たまたまだよ、たまたま」
「まあいいわ。要件をまとめて生徒の募集をしないとね」
「その前に、貴族のところに行って話を聞くところからだよ」
「あー、それがあったのか・・・私お嫁さんにされてしまわないか心配よ・・・」
またスタート地点に戻ってしまった。
「僕と婚約しているっていう話ではだめかな?」
「そうね。婚約がどれほどの効果を持っているか、アルフレット様に相談してみましょう」
困ったときのアルフレット(クレアパパ)だった。
明日の更新も朝6時です。
よろしくお願いします。




