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目指せ!悪役令嬢物語!  作者: 真ん中
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アワアワ石鹸

昨日の叔父様とのB級グルメ談義は白熱した

父も母もすでに食べたことがあると聞いて是非、ここでもという話になったのだが

あれには作る機械もいる

流石に2週間でどうにかなるものなんだろうか?

叔父様はする!と張り切っていたが……まあ、期待せずに待っていよう


今日も今日とて厨房でおかし作りである

約束していたプリンを氷魔法を使って冷やしてある

あとは子ども達が来たら出すだけだ

他にも何かできないかな?

……そういえば、ゼリー婆が推奨していた消毒の概念をここでも布教したら

流行病とか減るんじゃないかな?

よし、プリンも作り終わったし

お次は石鹸作りだ

カモン!天の御使からの知識!

……石鹸素地……化学反応がいっぱい

NO!ついていけない……でも、要はアレか

牛脂やオリーブ油、油脂を化学反応させて作る訳だ

実験あるのみだ!


「お嬢様、次は何を作っておいでなのですか?」


ひょっこりとアンが顔を覗かせる


「石鹸だ」


「ああ、ゼリオン様が使っておられるものですね」


……ゼリー婆が使っているのは消毒液

私が作ろうとしているのは石鹸……

ちょっと違う


「出来たら呼ぶから」


「いえ、お嬢様だけだと心配ですし、お手伝いしますね」


こういうとき自分がまだ4歳なのが恨めしくなるな


まあ、その後、アンと試行錯誤を繰り返し、なんとか石鹸を作ることができた


「お嬢様、これをどう使うのですか?」


「ん、実際に見せてやろう!」


さっきから子ども達の「まだー」コールが聞こえて来ている


おやつの前には手を洗うのだ!


「今日のおやつはプリンとカキ氷だ!

でも、その前に手を洗うぞ!」


「手なんてなんで洗うのさ」


「手には病気の元となるバイキンと呼ばれる悪いやつが潜んでいるからだ

手を洗わずにそのまま口に入れるとバイキンも一緒に口の中に入ってしまうからだ!」


「でも、今までそんな病気になったことないぜ」


「ふふふ、バイキンの怖いところはいつなるか分からないというところだ!

という訳で、今から手を洗うぞ!」


子ども達を連れて手洗い場へ行く

この地方には水で手を洗う習慣はあるようだ

そこで!さっき作った石鹸の出番だ!


実際に手を濡らしてアワアワしさせてみる


「なんだ、そりゃ?」


「昨日のそふとくりーむみたいだな?

姉ちゃん、食べてもいい?」


「ダメだ!これは食べ物じゃない!

でも、とっても気持ちがいいぞ!ほらフゥ〜」


泡を吹いて子ども達の方へ飛ばす


「うわあ!」


なんて驚いていたが、好奇心の強い子は石鹸に手を伸ばしている


「ホントにアワアワになるんだね」


「気持ちいい」


「それにいい匂いがするよ」


そうだろう、そうだろう!

苦労して作った甲斐があるというものだ主にアンが!


「泡は目に入ると痛いから目と口には入れないようにな」


「はーい」


さあ、泡で遊んだ後は美味しいおやつがお待ちかねだ


「さあ、召し上がれ!」


「いただきまーす」


まあ、それからの反応は予想通りというか

みんな喜んでくれた

中には妹の分も……という子もいたのだが

1人1つだけという約束と個数もあまり余裕がなかったので断ってしまった

明日もプリンを作ることを約束してしまった


それから夕方になるまで

また騎士ごっこをして遊んだ

子ども達は飽きることなく騎士ロミオになりきっている

私はといえば今回はマリアンヌ役である!

いや、もちろん悪役を希望したのだが

悪役をしてみたい!という子が現れたために今回は譲った

流石私!悪役の魅力を伝えられたのだろう!


「えっと、ふはは、さあ来いロミオ

このマリアンヌがどうなってもいいの?」


可愛い悪役である


それに対するロミオ……がなぜかウィルである

何故私の時だけウィルなんだ!?


「いいっす

もうジャンジャンやっちゃってください

なんなら俺も力貸しますよ」


ちょっと待て、なんで騎士が悪役に手を貸して人質をいたぶろうとしているんだ!


「え?え?えっと、そうか!ならばっこの娘の命は頂こう?」


「はいはい、たまには痛い目みるといいんだよお嬢は」


ダメだ、あいつは騎士じゃない

そして、私はウィルに護衛対象として鉄槌を下さねば


悪役の子の捕まえられた腕が緩んだ瞬間

ウィルの顔面めがけて飛び膝蹴りを披露した


「ガッ!」


っしゃ!入った!


「あらあら、騎士の分際で私に楯突こうなどと100年早くてよ!」


「ってぇ、お嬢マジでやりやがったな!」


当たり前だ!


「今日という今日は俺も我慢しねぇ

こら待て!お嬢!」


「おほほ、捕まえられるものなら捕まえてごらんなさい!

ほら、みんなも逃げて!ウィルに捕まるとうるさいわよ」


わーと一斉に逃げ出す子供達


「はあ?俺に追いかけろてことかよ」


「そういうことよ

全員捕まえるまで終わらないからね」


「マジかよ」


結局、ウィルは全員を捕まえることはできなかった、残念!


夕方、屋敷に帰ると叔父様が待ち構えていた

手には昼間に作った石鹸を持っている


「これを○△□ちゃんが作ったそうだね

これをこの地方の名産品に!」


「名産にするのは構わないですけど

石鹸は出来れば普及させていって欲しいです」


「何故だい?」


「これで手や体を洗う習慣が身につけば流行病の予防になります」


「なんと!そこまで○△□ちゃんは考えていたのかい!」


ゼリー婆について街に行くと、いろんな人がいるんだよね

ちょっとの怪我だったのに悪化してしまった人

ゼリー婆のいうとおり消毒の概念さえあれば助けられたであろう人

そういう人を見ていると少しでも役立ちたいって思うんだよね

……まあ、ここみたいに牛脂があったから思いついたんだけど……


「分かった、うちの名産にすることは諦めよう

ソフトクリームに専念するよ

でも、個人的にレシピを教えてくれないかい?」


こうして、石鹸のレシピも叔父様に教えることとなった

多分、これは家に帰っても作るだろうな……ゼリー婆も喜ぶだろうし

さて、長かった2週間も残り3日だ

明日は何をして過ごそうかな?


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