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目指せ!悪役令嬢物語!  作者: 真ん中
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囚われのお姫様?

翌日も約束通り

悪役ぶりを発揮しようと鉢合わせ場所に向かうと

昨日より子どもの数が少ない

なんだ?どうした?


どうやら、昨日のラビットくん役の子の姉ちゃんがいなくなったらしい

なんでもその姉ちゃんは王都に憧れ家出を繰り返す子だったらしく

大人達は2、3日もすればまた帰ってくると領主、つまりお祖父様達には報告していないそうだ

でも、ラビットくん役の子を始め、子ども達は誘拐に違いないと捜査を開始しているそうだ

そりゃ、騎士ごっこより捜査ごっこの方は楽しいわな

私も捜査ごっこに行こうとしたのだが


「○△□ちゃんがいないと!騎士ごっこ出来ないよ」


「あんな風に悪役をこなせるのは○△□ちゃんしかいないよ!」


の声に残ることを決め、ウィルを捜査ごっこの方へ行かせた

……これが間違いだったのだ

……アイツのトラブル体質を忘れていた


夕方まで悪役を精一杯演じきった私は子ども達と別れ、ウィルを探したが

捜査ごっこをしていたメンバーもウィルは見ていないという

オイオイ、サボりかアイツ!帰って来たら締め上げないと!

その時、捜査ごっこをしていたメンバーが掴んだ証拠とやらの中に

私がウィルにあげた加護縫い付きのハンカチが混じっていた


どこに落ちていたか聞くと裏路地だという


『ボクたちも裏路地に行こう』


子ども達と別れクロの声に従い、とりあえず裏路地までいって見た


『やっぱり……ここで魔力が使われた気配がするよ』


「じゃあ、ウィルはサボりじゃなく誘拐されたのか?」


『うんうん、やっぱり彼はいい感じだよね』


「あれか?アイツはどこぞの囚われの桃姫と同じなのか?」


彼女もよくさらわれる

そして水道管工事の兄弟がいつも助けに行くが……


『うん?囚われの姫っていうのはあっているかもね

ゴキブリホイホイならぬ闇ホイホイだよねウィルくんは」


もっといい表現はないのかいクロよ?


『さあ、今日も今日とて出発だよ』


「セバスチャンとアンに伝えてくる」


念の為にと持って来ていた衣装がこんなところで役に立つとは!



「それは本当に誘拐なのですか?」


「そうクロは言っている」


『うん、ちょーいい感じの闇を感じるよ」


「王都ならいざ知らずこの辺でそのような闇があるとは思えませんが?」


確かに王都とくらべたらこの辺はのどかな感じだ


「あの、ウィルはサボりとかではないのですか?」


アンもセバスチャンも今回の件は疑っているようだ


『ちょ!え?ボクを疑うの!?

ありえないね!

……でも、まあいいよ

証拠見せてあげる』


そういうとクロは黒靄になり黒靄の中に映像が流れ始めた

そこにには縛られたウィルが映っている


『あ……かい……美し……』


誰かが何か話しているようだが、何を話しているかまでは分からない

ただ、ウィルは体をジタバタさせ縄を解こうとしているようだ


『ほーら!ボクの言った通りでしょ!』


「確かに捕まっているようですが……」


『え?見捨てるの?可哀想なウィルくんを?

セバスチャンひどーい』


そう言って、私の首に巻きついてくるクロ

その行動にセバスチャンの顔色が変わった


「分かりました、助けに行きましょう」


「でも、どこにいるのか分かるのですか?」


えー、バラしちゃうの?

しょうがないなぁ


「ウィルの制服にはどこにいても分かるように魔力で加護縫いしてあるんだ

だから、私の魔力をクロが追えばどこにいるか分かるのだ!」


ちなみに、こっそりセバスチャンとアンの制服にも縫ってあることは内緒だ

近づいてくると分かるから、セバスチャンが来ると隠れているなんて

そんな事はないぞ!


「……まさかとは思いますが、私めの制服にも……というような事はありませんな?」


「もっもちろんだとも!」


「後で、確認いたしましょうセバスチャン様」


「そうするとしよう」


という訳でいつものようにコスチュームに着替え

認識の魔法で部屋にいるように偽装し

これまた持って来ていた気球に乗り込んで私の魔力を追った


「ウィルの衣装も作っておいたのにな


ウィルはキメラの姿にすぐになれるように素肌に黒ベストと黒パンツのみである

もちろん、顔を隠す仮面付きで……


「ウィル……きっと嫌がりますわ」


「どこがだよ!?機能性を重視した衣装じゃないか!」


「ボスの美的センスは独創性がありすぎます」


……そんなことはないと思うんだけどな

アンの衣装とか超似合ってるし!うん!私のセンスはおかしくない!


気球は随分進んで行く


「これは隣の領地ではありませんか?」


「え?もう隣の領地なのか?」


「いえ、もう少し先になりますがこの先はドラチェット伯爵の領地になります」


「ドラチェットねぇ……」


聞いたことないな


「ふーん、どんな人なんだ?」


「ドラチェット伯爵よりもドラチェット夫人の方が有名でございますね

美にかける情熱が人並み外れた方のようで

化粧品や入浴剤など幅広く関わっておられるようですよ」


「へぇー」


「王妃様も御用達との噂もございます」


……あの王妃様が御用達……嫌な予感しかしないな


私の魔力は案の定、ドラチェット伯爵家の屋敷内を指していた

ははは、もうあの王妃様に関わってるの碌でもないのしかいないじゃん!

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