表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目指せ!悪役令嬢物語!  作者: 真ん中
5/85

猿でもわかる初級魔法実行編ゲットだぜ!

図書室の出入り禁止令が出された日の夜

私こそ○△□は部屋から続く隠し通路の中にいた

この世界には懐中電灯がないのでランプを持って歩かないといけないのが不便だが

あんなことで私の魔法への情熱を諦めきれるわけがない!

昼間はアンとセバスチャンの目があるので図書室に行けないが

今なら行ける!


鼻歌を歌いながらご機嫌で図書室への道を歩いた

図書室には鍵がかかっている、が

この隠し通路は図書室の中に通じているのだ

セバスチャンといえど家の隠し通路すべてを知っているわけではない…と

信じたいので、慎重に隠し通路の扉を開けた


やったー!

声を出すとバレるので喜びはボディランゲージで表現することにして

目的のものを探し始めた

『魔法をつかいたい そんなあなたに』を探し始めたがなかなか見つからない

かわりに見つけたのは『猿でもわかる初級魔法実行編』だった

実行編初級?つまり使い方が載ってる?本当に?

この本は疑わしい…やっぱり『魔法をつかいたい そんなあなたに』を探そう

とりあえず『猿でもわかる初級魔法実行編』は元あった場所に戻そう

うん、そうしよう


ガタッ!

扉の前で物音がした

しかもセバスチャンの声も聞こえる気がする


私は大慌てで『猿でもわかる初級魔法実行編』を持ったまま隠し通路に潜り込んだ

図書室の出入り禁止令が出ている今見つかると今度こそ本当ににマズイ

次はごはん抜きとか恐ろしい罰が出てきそうだ


私は来た道をそそくそと戻りベットに潜り込んだ。

明日は『猿でもわかる初級魔法実行編』を実行してやるんだ!

本を抱え込んだまま夢の世界に旅立った私は知ることがなかったが


「本当に現れましたね」

「あのお嬢様があれくらいで諦めるものですか。お前ももっと精進しなさい。」

「はい、あの、でも、あの本はよろしかったのでしょうか?」

「ああ、あれだけでは魔法を使うことはできない。

あの本は初級魔法を実行するための心構えが描かれているだけだ。」

「え?それって飽きたらまた…」

「………」

「………」


こうして夜はふけていくのであった


翌朝

目覚めると早速昨日の戦利品に目を通しはじめた


前半は『猿でもわかる魔法初級編』とダブるところも多いが

後半は少し面白い


・魔力はそれぞれ適正があり 適正があるものと心を触れ合わすことにより魔力が増す

・魔力とはおへその下あたりから順次体を巡っているということ

・魔力を扱うには健康な体と精神が必要

・魔法とはイメージであり日頃から想像力を鍛えることが必要であること


ふむふむ、つまり自然と触れ合って体を動かしつつ、イメージを膨らませばいいと


コンコン

素早く本を布団の中に隠す


「○△□ちゃん、ごはんよ?

アンシェリーが何度呼んでも返事がなかったようだけれど

何にそんなに夢中になっていたの?」


魔法ですとはとてもいえない


「えっとー、鳥さんをみてました!」


大嘘である

むしろ鳥は食べる専門である


「そう、○△□ちゃんは鳥が好きなのね

そうだ、今日は久しぶりに庭園を散歩しましょうか?」


母との散歩!

このところ母は忙しくてなかなか一緒にいられなかった

久しぶりにの散歩!


「はい!お母様!」


いやはや、楽しみである

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ