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目指せ!悪役令嬢物語!  作者: 真ん中
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ロミオ

俺の名前はロミオ・フォンタナー


大公家の次男に生まれた

頭のいい兄貴とは反対に俺は体を動かすことが得意で

毎日庭や屋敷を走り回っていた

年頃になると剣を握るようになり、騎士になった

そこで出会ったマリアンヌと恋におち一人娘の○△□が生まれた


そんな俺には従兄弟がいる

現王であり、支えるべき主であるイザーク

王弟でありながら病弱で政務に関わることのできないオリオン

昔からあまり体が丈夫じゃなかった2人に対し野生児だった俺は何かを2人を振り回し

2人は何故か俺に懐いた

俺の思いもよらない発想を持っているイザークを尊敬していたし

俺の知らない本の話をしてくれるオリオンを可愛く思っていた


そんな2人が今、子育てに悩んでいる


オリオンのところは最愛の妻オフィーリアが亡くなってから

息子であるアルフォンスとどう付き合っていいかわからなくなったらしい

オフィーリアが亡くなったのは流行病でアルフォンスのせいではない

例え、オフィーリアが流行病にかかったのが

アルフォンスの流行病の看病のせいだったとしてもだ

オリオンはオフィーリアを亡くした悲しみからベットから起き上がれなくなり

アルフォンスの面倒はすべて使用人が見ることになった

そしてアルフォンスは暴飲暴食を続け、使用人に暴力を振るうようになった

流石に我が子を心配したオリオンが注意してもアルフォンスの態度が改善することもなく

オリオンは俺に相談してきたのだ


幼少期にオリオン自身、病気療養の為に俺の家に3年程滞在していたこともあり

まあ、いいかと気楽に引き受けてしまった

マリアンヌは大公家の跡継ぎを預かることに不安があったようだが

フォンタナー家の子、○△□と同じように育てようと話し合った

アルフォンスに必要なのは誰かが自分を見てくれているという安心感だと思ったからだ

今でもそれは間違っていなかったと思う

始めは大公家にいた時と同じように我儘三昧だったアルフォンスだが

年下の○△□やマリアンヌと接するうちに

元来あの子が持っていた優しさが顔を出し始めたのだ


そんな時だイザークから相談を受けたのは

王家には正妃と側室がいる

正妃には王子が2人 側室には王子と姫が1人ずつ

その正妃の王子が問題だった

上の王子はまだいい

剣術が苦手ですぐ逃げ出すとイザークは愚痴っていたが俺はそんなに問題だと思わなかった

問題は下の王子だ

王妃や周りが世継ぎとは関係ないからとそれはそれは大切に育てた

蝶よ花よと育てられた王子は何をしても自分が正しいのだと思い込んだ

1番になれないと癇癪を起こし、その癇癪を周りが肯定する

欲しいものが手に入らなければ癇癪を起こす、そして周りはすぐ手に入れ王子に渡す

といったことが日常茶飯事に行われ、その結果とんでもない我儘王子が誕生したわけだ


イザークが我儘王子イアン様を預かってくれと言われた時はすぐさま断った

うちには今○△□だけでなくアルフォンスがいる

それにマリアンヌも体調を崩しがちで今はそれどころではないのだ


そんな時に○△□が仕事場見学をしたいと言い出した

マリアンヌが大好きで俺にあまり興味をもていなかった○△□がだ!

浮かれて、イザークに自慢していると部下が駆け込んできた


「報告します!イアン様が!アルフォンス様に稽古をつけるとおっしゃられて……」


アルフォンスは1度チェスでイアン様に勝って以来、あんなに嫌われていたのに

珍しいこともあるものだと呑気に思っていたのだ……この時は


「あのイアンが珍しいな」


イザークもそう思ったらしい


「はっ!ですが……」


「……何があった、報告せよ」


部下からの報告に眉間に皺が寄るのが分かる

一国の王子ともあろうものが6歳相手に本気で勝負するなど……

これにはイザークも同意見だったようで止めに行くと立ち上がった


中庭で見たものはあ

愛娘である○△□がイアン様の足に噛みつき、振り払われ 木の剣で叩かれている

片隅にはぐったりとしたアルフォンスが


「これは……」


『絶対アルに謝ってもらう!』


○△□は果敢にイアン王子に向かって行く

鼻血が出ているのも構わずにだ


「そこまでだ!」


イザークが制止の声をかける


俺はといえば○△□の体を抱きしめていた


「もう分かったから、やめなさい○△□

お前の気持ちは痛いほど伝わったから」


○△□は暴れていたが、次第にぐったりと気を失った


騎士として侯爵家として王家に刃向かったことは許されることではない

だが、自分の家族を虐められて黙っていられなかったこの子を誰が咎められる




「すまなかったロミオ」


「いえ、我が娘が先に手を出したのでしょう

誠に申し訳ありません」


「いや、どのような理由があろうとも3歳児を殴りつけて良い理由にはなるまい

……ロミオ、イアンをお前に預けてもよいだろうか?」


「…………」


「今回のことで彼奴をどれだけ甘やかしていたかハッキリした

このままここで育ててもまともには育つまい

あのアルフォンスをまともにしたお前ならば…」


「私の力ではございません

我が妻マリアンヌと娘○△□の力にございます」


「その娘か……城の医師に診せたほうがよいだろう」


「はっ!恐れ多いことでございます」


「1年で良い

それでまともに育たぬようならそれまでのことだ」


「陛下……」


「すまない……ロミオ」


いいだろう、イザーク

うちの娘と息子をこうまでボコボコにしてくれたんだ

俺がその曲がった根性鍛え直してやる


こうして我が家にもう1人息子が増えることとなったのである


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