決闘
父の浮気調査に来たら、何故か王子にアルが虐められた
とりあえず何が何でも王子を泣かしてアルの仇をとってやる!
「ッハ!豚の次はブサイクか?
それならお前が相手をするとでもいうのか!?」
「してやろうじゃないか!
私が勝ったらアルに謝れよ!このへなちょこ王子!」
「へなちょこ……へなちょこと!許さん!!」
こうして勝負することになった
木の剣なんて持ったことない
父も私には危ないからって剣の稽古はつけてくれなかった
魔法もセバスチャンと人に向かって使わないって約束してるから使えない
でも、こいつはうちのアルを虐めて楽しんだ!
絶対泣かす!
適当にいた騎士を審判に王子が用意した
騎士ってさっきまでは凄くカッコいいように見えていたのに
アルを助けず見ぬふりをした騎士を今はカッコ悪いと思った
「いいか!先に参ったと言った方の負けだ」
「それではいくぞ!審判!」
「……わかりました。試合始め!」
「喰らえー!!!」
速攻で剣を顔面に向かって投げる
「なっ!?」
3歳児の力じゃ殆ど効果がないから事前に掴んでおいた砂を顔にぶっかける
「ッツ!!目がァ!!」
すぐさま馬乗りになって力の限り殴りつける
でも、3歳児の力なんてたかが知れてる
11歳に力じゃ敵わない
すぐ振り払われて、剣でボコボコに殴られる
だからって諦めるわけにはいかない
目の前にある足に噛み付いた
「ッツ!ふざけるなっ!」
また剣で殴られる
「ふざけてなんかいない!絶対アルに謝ってもらう!!」
剣で殴られたら凄く痛い
アルはずっと文句も言わず耐えたんだ
それをこのへなちょこ王子はバカにして弄んだ
鼻から血が流れてくる
「そこまでだ!」
「っ!?」
許さない!絶対に許さない!!
「もう分かったから、やめなさい○△□
お前の気持ちは痛いほど伝わったから」
後ろから父に抱きしめられる
悔しい、悔しい
私じゃ勝てない
私じゃアルの仇を取ってやれない
涙と鼻血を出しながら私は気絶した
「父上!?何故ここに!?」
「中庭から何やら賑やかな声が聞こえたからな
……イアン、この事態は何だ?」
「これは…そうです!
このフォンタナーの娘が私に靴を投げて来たのです
だから!」
「だから、3歳児の少女に剣を向けた……と」
「でも、コイツ噛んできたり砂をかけてきたりしたんです!だから!」
「……その前にお前がアルフォンスに剣の稽古と称して
暴力を振るったという報告をうけたが?」
「それは……」
「イアン、お前には心底失望した」
「父上!?」
「それ以上聞くに耐えぬ。此奴を部屋へ連れて行け」
「父上!?」
「すまなかったロミオ」
「いえ、我が娘が先に手を出したのでしょう
誠に申し訳ありません」
「いや、どのような理由があろうとも3歳児を殴りつけて良い理由にはなるまい
……ロミオ、イアンをお前に預けてもよいだろうか?」
「…………」
「今回のことで彼奴をどれだけ甘やかしていたかハッキリした
このままここで育ててもまともには育つまい
あのアルフォンスをまともにしたお前ならば…」
「私の力ではございません
我が妻マリアンヌと娘○△□の力にございます」
「その娘か……城の医師に診せたほうがよいだろう」
「はっ!恐れ多いことでございます」
「1年で良い
それでまともに育たぬようならそれまでのことだ」
「陛下……」
「すまない……ロミオ」




