セバスチャンスパルタ!
あれからセバスチャンに見守られながら
アルと一緒に『猿でも分かる 初級魔法の全て 完全攻略版』に
載っている魔法をひとつずつ行なっていった
人によって属性で向き不向きがあるらしいが、私は今の所どの属性も満遍なく使えている
とはいってもこの本に載っているのは火 水 風 土 の4属性だけだけど
普通は初級でも使える属性は1つか2つらしい
アルは火属性が得意なようで反対に水属性は全然使えない
「お嬢様が規格外なのは今に始まったことではありませんが……」
とか言っておきながらセバスチャンも初級魔法なら全属性使えるらしい
流石セバスチャン!
「我は乞う 我は祈る 我が声に応えよ! ウインド!」
セバスチャンが用意してくれた的を風が切り裂く
「我は乞う 我は祈る 我が声に応えよ!ウォーター」
アルが放った魔法が更に的を水浸しにする
セバスチャンが用意してくれた的は魔法の練習用の的らしく
土属性の中級魔法がかかっているそうでいくら魔法を放っても壊れない優れものだ
「お嬢様、アル様、そろそろ休憩されてはいかがですか?」
アンがジュースを持ってきてくれる
「ありがとうアン」
「……助かる」
アルは朝、父と剣の稽古をして昼は魔法と大忙しだ
最近はメイドさん達にもお礼を言えるようになってきた
うんうん、あの最初の豚っぷりと比べたら雲泥の差だ
「おい、なんか失礼なこと考えてないか?」
「っまっさか!」
ヤバい、バレバレ?
「お前本当に生意気だな
歳下なんだからオレ様を敬え!」
「はっはっは!何をおっしゃる子豚さん!」
「誰が子豚だ!」
「おやおや、御二方ともまだ体力がおありのようですね
それではお嬢様はウインドをあと20回、アル様はウォーターを20回追加致しましょう」
「え?……はい」
「ッチ……わかった」
にっこり笑ったセバスチャンに逆らえず
2人でノルマをこなしたはいうまでもない
セバスチャン、スパルタ!
「ふふふ、そんなことがあったの?
でも私がアルちゃんや○△□ちゃんの頃には魔法なんて使えなかったのに
2人も本当に凄いわ、自慢の子ども達よ」
今日あった出来事をアルと母に話して聞かせる
母は少し前から体調を崩していて私もアルも心配していた
「オレはもっと上手になってみせます」
「あら、それは楽しみね。でも無理してはダメよ」
「はっはい!」
「○△□ちゃんもね?」
「はーい」
そんな中、我が家を揺るがす大事件が起こったのである




