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白の女王  作者: 翠月三月
始まりは
5/17

時津の授業

「今日は少し変わった授業をしてみましょうか。」


そう時津に言われて来たのは屋外にある原っぱ。

そこには大きな施設が建っていた。


「何これ?」

「能力の為の訓練所、と言ったところです。まぁ、とりあえずは中に入ってみましょう。」


時津に促され中に入るが。


「何もないじゃん。」

「時津さん、これは…?」

「まあ、見てて下さい。」


と、持っていた端末画面を操作する時津。

すると…


「ジャングルジムが出てきたー!!」

「はい!この私が寝る間を惜しんで開発しました、その名も!!」

「いや名前はいいよ。それよりこれホログラムじゃないの?」

「名前位…試しに触って下さい。」


言われた通り触る。

と、本来ならすり抜ける筈の手はジムの棒に阻まれる。


「触れる!」

「スッゴいね!」

「さて、今日はこれで訓練してみましょうか。」

「どうやって。」


水菜の疑問にニヤリと笑う時津。


「秋さんは筋骨増強の能力を、水菜さんは瞬間移動です。そのジムの中の空間に番号が浮かんでいるのが分かりますか?」


言われて見れば確かに番号が中の空間に幾つも浮いていた。


「指定された場所の番号に触れて下さい。」

「んなもん楽勝じゃん。」

「ただし。」


時津の言葉に二人は時津を見た。

時津は眼鏡を押し上げた後、にっこり笑って言った。


「とりあえずお二人の制御は今の出力の倍で。」

「「はぁ!?」」

「ではガンガン行ってみましょう!!」


とりあえず文句を言ったものの制御の出力は上げられ。

渋々始める二人だった。


◇◇◇


「ちかれた…」

「もー暫くは…無理…」


あれから数時間。

全力以上の能力を使い、いつもの数倍動いた二人はリビングルームのソファに倒れ込んでいた。


「時津さん…楽しんでたね…」

「あのメガネ悪魔め…」

「お疲れ様ですね。」

「マジー…」

「眞島さん。」

「はい、お二人共。ホットココアですよ。」

「ありがとうございます。」

「ありがとー!」


二人の専属シェフ眞島。

毎日二人の食に関する全てを仕切る凄い人。

ちなみに水菜は眞島が調理したものでないと嫌いな物は食べれないそうだ。


「疲れた時は甘いもの、に限るねぇ。」

「なんかほっとするー…」

「これからは動く事が多くなりそうですね。特に秋さんは。」

「水菜が羨ましいよ。」

「いや、あの鬼の速度の出題は…」

「速かったね、あれ。」

「目が回るよ全く。」


はぁ、と一息付いた時。


『はーい、午後から別の能力での授業ですよー。水菜さんは次は畑仕事ですよー。』

「うわー…」

「ふざけんなこのメガネ悪魔!!」

『文句付けるならやる量増やしますよー。じゃあまた先程の所に来てくださいねー』


この後。

黙々と作業する水菜がいたとか。


◇◇◇


「ふっはー!!」

「今日はハードだったね?」

「しかもこれから毎日だと…ふざけんなよあのクソメガネ!!」


風呂上がり。

飲んだコーヒー牛乳のビンを腹いせに投げる水菜。

見事ビン用ごみ箱に入り拍手する秋。


「でも出来た植物どうするんだろ?」

「さぁ?案外私達のご飯に使われたりして。」

「ははっありそうだねー」


と、部屋に戻ろうとしたときだ。


「ん?」


水菜が窓の外を見て止まる。


「どうかした?」

「今外に人影が…いたような?」

「外に出れないのに?」

「だよねぇ。」


気のせいと思い秋と自室への道を歩く。


「うん。やっぱり…」

「う?」

「ミィってのどう?」

「…何が。」

「水菜のアダ名。」

「なんでそんな猫みたいな…」

「見た目ウサギだけどねー。」

「むっ」

「水菜って何かに似てると思ったら猫だなぁって。」

「…勝手にすれば。」

「ふふ、照れてる。」

「照れてない!!」


なかなか仲良くなりましたね。











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