⑦
「クリスティーナ嬢すまなかった。」
「クリスティーナごめんね。わたくしの馬鹿息子が…」
「このくらい大丈夫ですわ。私の心配はご無用です。」
国王夫妻は謝りながら、私にそう答えた。
「クリスティーナにとってはノーダメージだもんな。なにせ鉄の心の持ち主だからね。」
「ティナを化け物扱いするな。怖かったよな… あいつらなんか忘れろよ。覚える価値もない。」
セシル様はジェレミー殿下の発言でジェレミー殿下を叩いた後、私の頭を撫でながらそう言った。
「セ、セシル様!ジェレミーも一応王族ですよ!そんな事したらダメですわ!」
「そうだ!そうだ!」
「ジェレミー?」
「「あ」」
何故か私とジェレミー殿下の背筋が凍った。
「セ、セシ…」
「ジェレミー、一回黙ろうか。」
「は、はい…」
ジェレミー殿下に耳と尻尾があるなら、今落ち込んで下がってるであろう。
「ティナ」
「は、はい!」
「あとで、お仕置きね。」
「え!?何のお仕置きですか!?」
「… 僕以外の男を呼び捨てしたお仕置きだよ。」
セシル様は私だけ聞こえる声で言った。
(2人の時は一人称が僕になってるとこちょー可愛い/// お仕置き何されるかわからないから怖いけど、嫉妬可愛い!ああ、好き)
私はそう言われた途端顔を真っ赤にして、顔を両手で隠すようにした。
「おーい、クリスティーナ!」
私は呼ばれた方を向いた。
「あ!ダニエル兄様!そしてお父様!」
「クリスティーナ。久しぶりだね。元気してたか?」
「ええ!元気ですわ!お父様も健康そうで良かったです。」
「おほほ、クリスティーナが勧められたように毎日外に出て散歩してるからな。わしはこれからももっと働けるぞ!」
「クリスティーナ、俺は?」
「うふふ。ダニエル兄様も元気で何よりですわ。」」
お父様様は銀色の髪と紫色の瞳。お兄様は黒髪と紫色の瞳。ちなみに私の容姿は銀色の髪と黄色の瞳だ。今はお亡くなりになりましたが、私のお母様は黒髪で黄色の瞳だった。自分で言うのも恥ずかしいが、家族全員超絶美人である。
お父様は私が5歳だった時お母様が亡くなったショックでやつれてしまった。お兄様と私はそんなお父様が見てられなくて、一緒に協力してお父様を修復した。今では公爵家の屋敷のお庭でお母様のお気に入りだったユリを育てるのが趣味である。
「ダニエル兄様!会場に居たなら、助けてくれれば良かったのに…」
「いや、助けたかったのは山々だったんだが、一応ヘンリー殿下は王族だからな。俺は公爵家の次期当主だ。貴族の中では1番上の権力を持ってるが、ヘンリー殿下に王族の権力を振りかざされれば俺も何も出来ん。ただ話がもっとこんがらがるだけだ。」
(お兄様も一応って言っちゃうのね…)
「その点ではジェレミー殿下の助けは感謝する。」
「いいって!いいって!僕達の仲じゃん♪ご褒美に王都で有名のスイーツ屋さんのケーキセット買って~。」
「ああ、用意しよう。」
「話がわかる~」
(ジェレミーちゃっかりおねだりしてる… この甘え上手め!)
「…」
(セシル様!?睨まないで!ごめんなさい!心の中でももうジェレミー殿下の事を呼び捨てにしません!)
そんな中、曲が流れた。周りが踊り出したのだ。
「あ、曲が流れましたわ。」
「そうだね。ティナ、お手をどうぞ。」
「ええ、セシル様」
私は自分の手をセシル様の手の上に乗せ、2人で会場の真ん中に歩いて行った。




