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この異世界が『格闘ゲーム』すぎるので荒らしをガン処理する―《まほうしょうじょ》は『魔法使い』―  作者: 待雪 妥当
第3章 最弱ヒロインを勝たせます

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第27話 《まほうしょうじょ》

「これで、とりあえずひと段落ついたか……」


 フルカノンを圧勝し、おれはそのままリングの外へと歩いていく。


 なんかめっちゃ周りの観客の《まほうしょうじょ》らのブーイングすごいけど、この世界でいちばん強いらしい金色(Sランク)を一方的に破壊したから仕方ない。


「うう……」


 そんな中、ソアレだけは戻って来るおれを見て、両目をキラキラと輝かせたまま大きく手を開いて、


「あぶねっ」


 バッっと抱き着いてくるのでさすがに回避。

 

 対戦が終わったと同時に運動能力も五感もきっとただの幼女に戻っているのだろうが、さすがにこう何度も抱き着かれて窒息させられると先読みで回避できるようになった。おれってすごい。


「ううっ……よけちゃだめだよぉ……」


「やだ」


 柔らかいのはありがたいんだけど、そのまま窒息死されるので困る。


 ソアレは鼻を押さえて目が『><』ってなってるけど、漫画とかアニメでよく見るけどあれどういう原理なんだ?


「完敗のようだな」


 そしてそのままフルカノンの……対戦終わったし呼び方はパイセンに戻そう。


 立ち上がっておれの元へ近づいてくる。周りの観客らに対してパイセンが一瞥(いちべつ)すると静かになっていた。


 ってかあんだけボッコボコにしたのに後遺症とか大丈夫なんか? まぁ、格ゲーやってて思ってたけどいつも骨折余裕な演出喰らっても大丈夫だから、きっと大丈夫なんだろうそういうことにしておこう。


「ソアレ、まずは謝罪させてくれ。私はお前のことを侮っていた、すまない」


 深々と頭を下げる。


 ソアレはおれの言葉を聞き、そして諦めず最後まで戦い続けたことでスティルに勝利した。


 漆黒(Eランク)だった首輪(カラー)もいまは灰色(Dランク)に変色し、またこうして《まほうしょうじょ》を続けられることができてよかった。


「いえ、わたしは……トリノちゃんのおかげで……」


「それでも勝利したのはおまえが諦めなかったからだ」


 おれは確かにアドバイスはしたが、それでも最後の選択は全てソアレが行わなければいけない。間違った選択をすれば負けていた。もちろんこれで終わりじゃない。ここからソアレも勝ち続けて欲しい。


「うん……」


 そしてソアレはそれ以上は何も言わず、パイセンに頭を下げておれの後ろに立っている。


「さて、トリノ……お前にはまず――」


 そして《首輪(カラー)》を渡される。


「今日から私たちと共に《荒使(あらし)》と戦ってくれるのなら……《まほうしょうじょ》としての証をつけてくれるか?」


「これでおれも《まほうしょうじょ》名乗っていいの?」


「お前のことはまだわからないことだらけだ……だがあの強さ、できれば敵対したくないな――できることならいっしょに戦って欲しい」


 そしてチラリとソアレを見ると、すげぇ勢いで首をコクコク上下して揺れている。まぁ、ソアレにもいろんなことを教えてやりたいし――ぶっちゃけおれはこの世界で一人で生きていく自信はない。


 格ゲーができる以外は全部一般人かそれ以下の人間だ。


 なら、すこしでも誰かの役に立てるようにがんばればいいだけだ。


「まかせてくださいよぉ~。《荒使(あらし)》だろうがなんだろうがおれが全部パンパンにしますよぉ~」


 きな臭いセリフを吐きながらおれはフルカノンから渡された首輪を装着する。


 しかし、


「……色が、変わらない?」


 おれが思ったことを先にソアレが口にしている。


「え? なんなん? 不良品??」


「そんなわけあるか……」


 (ほう)けるおれに、()きれるパイセン。


「なんか透明になっちゃった」


 そしておれの首元をソアレは指でツンツンってしてる。


 首輪(カラー)は必ず色が付いているはずなのに、おれは半透明のまま何の反応も示さない。これではおれのランクはわからない。


「…………トリノ、おまえは本当に何者なんだ――」


 そんなんこっちが欲しいんですが。


 だがパイセンはそのままおれとソアレに手招きして、


「もう、規格外すぎてついていけん……とりあえず私たちの味方ならもうなんでもいい」


「いいんすか……」


 おれの存在そのものがイレギュラーすぎてパイセンも対応するの面倒くさくなってますやん。でもおれは味方のつもりだ。ってか敵になってどうする。


「まずは今後の私たちの方針について話がしたい」


「むずかしい話はなぁ……」


 そしておれはパイセンの背を追うように歩いていく。


「そうだ……トリノ、規格外ついでにおまえならこれが何かわかるか?」


 パイセンが立ち止まり、振り向くついでにおれの手に小さな丸い何かを渡してくる。


「おいおい……」


 渡されたのは銀色の硬貨だった。


「トリノが倒した《荒使》の中にいた少女といっしょにこれが落ちていた」


 初めてソアレと出会い、そして屈伸煽りしてきたから理解(わから)せた《荒使》のバケモンの中から零れ落ちていたそうだが――


 それは金貨ではなく銀貨。


 しかしただの銀貨ではない。

 

「おいおい……なんやねん、これ――」


 なにせ、おれはその銀貨を親の顔より見ている。


 それは銀貨などではない。


 おれが元いた世界で使われている()()()()()()だった。

第三章はここで終わりです。

ここまで読んで頂きありがとうございます。


もし良ければ↓↓にある☆☆☆☆☆の評価で良ければ☆5。

いま一つでしたら☆1で構いませんので評価いただければ幸いです。


これまでは一日に朝と夜で二回投稿していましたが、

四章以降は一日一回の投稿で時間は二十一時を予定しております。

一回の投稿になってしまいますが毎日投稿はこれまで通り続けていきます。


それでは次回もよろしくお願いします。

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