2話! 宿題は先にするです!
「今日の算数の宿題多いです…」
「杏〜!なに困った顔してるんだ?」
「秋ちゃん。宿題多いです。」
「あ〜、多いよなぁ…」
「算数は苦手です…」
「私も算数は苦手だな…」
「何を言ってるです。秋ちゃんは体育以外、全部苦手です。」
「何も返す言葉がない…」
「うう、算数を考えると胃が痛いです…」
「お前本当に小学生か?」
「ちょっと!2人して何を言ってるのよ」
「おっ!出たぞツンデレ小学生の雫!」
「そんな紹介はいらないわよっ!」
「雫ちゃんはツン9割、デレ1割です」
「確かにそうだ…」
「何よ!」
「それより雫ちゃん、算数は得意です?」
「あたし、算数のテストは毎回90点以上よ」
「すごいです!」
「算数以外は?」
「な、何よっ!できるわよっ!」
「ふぅん…この間体育の跳び箱5段でつまずいてたよなぁ」
「理科のテスト返ってきた途端にくしゃくしゃにしてたです」
「なんで知ってるのよっ!」
「それは同じクラスなんだからみんな知ってるです。」
「なんなのよ、二人して!」
「あはは、ごめんごめん!」
「雫ちゃん算数教えてくれるです?」
「教えて欲しいなら別にいいわよ」
「じゃぁ学校終わったら一緒にするです!」
「どこでするんだ?」
「図書館か誰かの家に行くです」
「じゃ、じゃぁあたしの家来るっ?」
「いいです?」
「別に久々に来て欲しいわけじゃないんだからね!」
「よし、決まり!」
「一回帰ってお母さんに言ってから行くです」
「わかったわ」
「んじゃ後でな〜」
「雫ちゃん頼もしいです!」
「あいつそんなに賢かったかな」
「間違いなく秋ちゃんよりは賢いです」
「ぬぬぬ…何も返せん」
「それじゃすぐに迎えに来るです」
「うん、待ってるわぁ」
「ただいまです!」
「杏〜?お帰りぃ」
「お母さん!雫ちゃんの家で宿題してくるです!」
「はぁい、気をつけてねぇ〜」
「行ってくるで〜す」
「あ、杏!」
「お姉、お帰りです」
「ただいま、杏!今日はお姉暇だから本屋行けるよ?」
「フッ、そんなものはまた今度でいいです。私は宿題を始末しに行くです」
「宿題を始末??」
「行ってくるです」
「い、行ってらっしゃい」
「秋ちゃ〜ん!迎えに来たです〜!」
「はいよぉ〜!ちょい待ってえぇ!」
「お待たせ!なんだ歩いて行くのか?自転車は?」
「パンクしてまだ直してないです…」
「そっか…なら2人乗りして行くか?」
「なっ!なんて恐ろしい事を言うです!!」
「何がだ?」
「道路交通法57条2項に基づく各都道府県公安委員会規則で自転車の2人乗りは――」
「わかった!しない!2人乗りはしないから歩いて行こう!」
「危うく犯罪に巻き込まれる所だったです…」
「だから本当にお前は小5なのか?」
「雫ちゃんの家行くの久しぶりです」
「そうだな、4年生の時に行ったぐらいかな?」
「そうです。確かその時は雫ちゃんに万有引力を説明したです」
「うん…全くわからないけど難しいこと言ってたのは覚えてる…」
「ニュートンは偉大です!」
「万有引力とやらは分かって、なんで算数苦手なんだ?」
「それとこれは話が別です」
「へいへぃ」
「今日は慣性の考え方について雫ちゃんに教えてあげるのです!」
「いや、今日は普通に算数の宿題やろ?」
「雫ちゃ〜ん!」
「宿題しにきたです!」
「し〜ず〜く〜ちゃぁぁっん!!」
「うるさいわね!聞こえてるわよっ!」
「あははは」
「どうぞ、上がるといいわ!狭いけど…」
「お邪魔するです!」
「お邪魔しま〜す!」
「お茶持ってくるから適当に座ってて」
「ありがとうです」
「雫の部屋、女の子だなぁ!」
「そ、そうかしら?」
「こんなもんです」
「私の部屋もっと雑っていうか、漫画とかしかないけどな」
「それは秋ちゃんだからです。」
「そうなんだ!なんか照れるな」
「今の褒められてないわよ…」
「あ、そうなの?」
「でも、密かに可愛いぬいぐるみを集めているのは知ってるです」
「な、なんで知ってるんだよっ!」
「生まれた時からの幼馴染を甘く見るなです」
「本当にあんた達2人は変わらないわね…」
「変わったです!私はかなり女らしくなったです」
「どこがよ!?」
「秋ちゃんはかなり男らしくなったです」
「それは認めてあげるわ」
「そんな秋ちゃんが可愛いぬいぐるみ集めが趣味だから面白いです」
「なんだよ!いいだろっ!それに私も女らしくなったっての!」
「……早く算数始めるです」
「そうね、どこがわからないのよ」
「お前ら!私のどこが男っぽいってんだよ!」
「そう言うところです」
「そう言うところだわ」
「そう言う…どう言う?…そう言う…どう言う?――」
「雫ちゃん、この解き方がいまいちわからないです」
「あぁ、ここはこうやって…ここをこうしてこうよ」
「おおお!すごいです!」
「こんな問題朝飯前よ!」
「お昼ご飯前にはどんな問題するです?」
「…なんでもないわ。次も同じような問題だから解いてみなさい」
「そう言う…どう言う?…」
「あんたも早く宿題やりなさいよっ!」
「また秋ちゃんの脳は異世界に行ってるです」
「秋!戻って来なさい!」
「はっ!」
「雫ちゃん!これは…こうでいいです?」
「そうそう!できてるじゃないっ!」
「おお!この問題はマスターです!」
「もう大丈夫ね」
「雫ちゃんの教え方わかりやすいです!ありがとです!」
「お礼なんて別にいいわよ…」
「秋ちゃんは出来たです?」
「あ、ああ…バッチリだぞ」
「って全く進んでないじゃないの」
「だって…わかんない」
「もう!どれよっ?」
「ここからここがわかんない…」
「全部じゃないの!」
「秋ちゃんは本当に体育以外はダメダメです…」
「うっさい!」
「私は終わったのでゲームをするです」
「何するの?ペケモン?」
「そうです、もう結構捕まえたです!」
「あたしも進んだわよ、通信しましょうよ」
「了解です、一緒にするです」
「いいなぁ!私もする!」
「秋ちゃんは早く宿題するです!」
「分かったよ…」
「終わったぁ!」
「結構時間がかかったです」
「仕方ないだろ、わかんないんだから」
「雫ちゃんに教えてもらってもその程度とは…教師も頭を抱えるお馬鹿です」
「……ひどい」
「まぁ、やっただけ偉いわね」
「じゃぁ私もゲーム混ぜろぉ!」
「何を言ってるです。次は漢字を書取りするです」
「え?」
「え?じゃないわよ、宿題が算数だけなわけないでしょ!」
「私たちはもう全部終わったです」
「あと社会もあるわよ」
「そんな…」
「そんなじゃないです、さっさとするです」
チャラチャララ〜♫
「ぬぬ!ボスです!」
「私回復にまわるわ!」
「わかったです!いけ!ポンチュウ!」
「……」
チャララチャッチャラ〜ンッ!♫
「やったです!倒したです!」
「これで半分ぐらい進んだんじゃないのっ!?」
「です!しかもスゲードンをゲッチュです!」
「……」
「やったわ!あたしスゲードン欲しかったのよっ!」
「あぁっ!気が散ってすすまんっ!」
「なんです?」
「2人して楽しそうにゲームを目の前でされたら気が散るわ!」
「なによ、じゃあリビングでしましょう杏」
「わかったです!」
「いゃ、それはそれでなんか寂しい…」
「わがままです…」
「私もゲームやりたぁいっ!」
「宿題を先にするです」
「そうよ、終わってからじゃないとだめよ」
「わかった!すぐ終わらすからゲームをやめてくれ」
「仕方ないです」
「お茶のおかわり持ってくるわ」
「うぉお!!やるぞぉ!」
「秋ちゃんがやっとやる気になったので、それまで雫ちゃんには慣性の考え方を説明してあげるです」
「ありがと、でもいいわ…」
「今度こそ全部終わったぞ!」
「偉い偉いです!」
「やれば早いじゃないの」
「ふははは!ゲームの為ならこれぐらいっ!」
チャン チャチャーン〜 チャ〜チャチャン〜♫
「もう5時です!帰るです」
「えぇ……」
「今日はありがとです雫ちゃん」
「いいって言ってるでしょ!久々に来てくれて嬉しかったし……」
「ちょっとだけゲームしようよ!」
「ダメです、カラスが鳴いたら帰るです」
「私が泣きたいわっ!!」




