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宝花の軌跡 〜目指せ、最強スローライフ〜  作者: 逢坂ひより
病に倒れて異世界転生!?
16/22

クエスト受注

 




「すいません、クエストを受けたいのですが、初めてで……」



 受付のお姉さんに、声をかける。



「かしこまりました。クエストの受注ですね。冒険者ギルドカードをお預かりしてもよろしいでしょうか?」


 言われた通りにそれを差し出すと、受付のお姉さんが軽くカードを見て、紙を数枚カウンターの下から取り出した。



「ラルシア様ですね。あなたはFランクの冒険者ですので、Fランクの依頼の中からクエストを受けて頂きます。今回は初めてクエストを受けるという事ですので、クエストやギルドランクについて、初めに説明させて頂きます」



 お姉さんは、3枚の紙をカウンターに置いた。全て文字は私の方へ向けられていて、左から順にFランク、Eランク、Dランクと書かれていた。



「こちらのクエスト用紙に書いてあるランクは、このクエストの難易度になっております。基本的にFランクのクエストは街の手伝いや薬草採取、Eランクはスライム討伐、Dランクから小型魔獣の討伐がメインになって来ます。因みに、Dランクまではご自身のランクから一つ上のランクのクエストを受ける事も可能となっております」



 お姉さんは、クエスト用紙を指差しながら説明をして行く。



「ラルシア様は現在Fランクですので、Eランクのクエストまでは受ける事が出来ます。EランクになればDランクのクエストを受ける事も可能ですが、Dランクの冒険者はCランクのクエストを受ける事が出来ません」


 そう言って、お姉さんはもう一枚の紙を取り出す。そこにはCランクと書かれている。


「ご覧の通り、Cランクからは大型魔獣の捕獲や討伐などの依頼や、護衛任務などが入って来ます。実力や信頼の足りない物にこれらのクエストを任せる事はできないので、その様な決まりになっております。C、B、A、Sとランクを上げて行くにはランク昇格試験というものがございますので、それはまた今度説明させて頂きますね」



 お姉さんはそう言うと、CランクとDランクと書かれた紙をカウンターの下にしまい、FランクとEランクの紙を更に何枚かカウンターの上におく。



「Fランクのクエストは先ほど行った通り、薬草採取やレストランの皿洗いなどの誰でもできるようなクエストが中心です。こちらをご覧ください。薬草採取のクエストには、繰り返し可と書かれていますね。


 この文字が書かれているクエストは、何度も繰り返し受ける事が可能です。正確にいうと、薬草10個と書かれていますが、20個の薬草を持ってくると2回分のクエストクリア報酬が得られる、という事になります」



 お姉さんはFランクのクエスト用紙を置き、Eランクの紙を目の前に差し出してくる。



「こちらのスライム討伐のクエストも、繰り返し可になっています。ノーマルスライムの討伐や、レッドスライムやグリーンスライムなどの亜種の討伐依頼なども来ています。素材納品のクエストなどもあります。クエストは10個まで受けられますので、Fランクの冒険者様は、薬草採取とスライム討伐のクエストを何個か受けて行かれる方が多いです」



 私は、差し出された薬草採取とノーマルスライム討伐のクエスト用紙をじっくりと見る。



 薬草採取は10個で大銅貨1枚。

 ノーマルスライムの討伐は5匹で大銅貨5枚。

 1匹大銅貨1枚の計算になるのか……。


 決して、得られる報酬は多くない。だからこそ、低いランクの冒険者はクエストを掛け持ちするんだろう。


 受付のお姉さんも、それとなく掛け持ちを推奨していた様な気もするし……



「これ、受けたけど達成できなかったクエストはどうなるんですか?」



「はい。Dランクのクエストまでは、期日までに達成できなかった物は破棄され、白紙に戻されます。ですがCランクからはギルドへの貢献度が下がったり、最悪違約金が発生する場合もあります。これらを繰り返すと、一つ下のランクに下がります」



 成る程、Dランクまでは失敗も許されるのか。それなら、少しでも多くのクエストを受けておいて、お金を稼いだ方がいい気がする。正直魔獣討伐なんて、したくないけど。



「わかりました。それではこの薬草採取と、ノーマルスライム討伐、レッドスライム、グリーンスライム、ブルースライムの討伐を受けようと思います」



「かしこまりました。魔獣には必ず核と言うものが存在し、それを魔石と呼びます。ギルドではその魔石を討伐確認の対象としていますので、必ず持ち帰る様にお願いします。魔獣から取れた素材はギルドで買い取りも行なっていますので、ぜひご利用ください。それではクエスト受注が完了致しましたので、こちらのギルドカードをお返し致します」



 私はお姉さんからギルドカードを受け取り、ウエストポーチにしまう。



「それと、こちらはスライムの森という場所の地図です。この街から西の方へ行くと、すぐ近くにある森がスライムの森と呼ばれています。この森には薬草も生えていますし、魔獣もスライムしかいないのでおススメです」



「ありがとうございます。……あの、武器とかってどこで揃えたらいいでしょうか?」



「はい。このギルドの地下は冒険者が集う酒場となっておりまして、その酒場の横に武器と防具を売っているお店があります。質の良いものを売ってくれるので、そこで揃えると良いでしょう」



「ありがとうございました。討伐前に行ってみようと思います」



 受付のお姉さんに頭を下げ、ギルド内の階段を下って行く。朝だと言うこともあってか、地下の扉の前に立っても騒がしい声などは聞こえてこない。



 重たい扉をなんとか開けると、確かにそこは酒場の様だった。木で出来たカウンターや丸テーブルが並べられ、軽食を食べている人や朝からお酒を飲んでいる人などが見受けられる。



 一瞬何人かが私の方を見たけど、気に留めた様子もなくそのまま食事を続けていた。



 想像していた様な荒々しい酒場ではなかった様で、安堵のため息が出る。



 酒場の右側には、確かに武器などが取り揃えられたお店があった。近づいて行くと、背の小さい女の子が腰にエプロンを巻いていた。きっと、この子が店員さんなんだろう。



「すいません」


 女の子に声をかけると、ん?っとこちらを向く。



「あぁ、お客さんかい?いらっしゃいませ。あんた、あんまり見ない顔だけど、新入りかい?」


 赤茶色の髪の毛をポニーテールにしていて、ちょこっと覗く小さく尖った耳が印象的だった。


「あ……はい、そうなんです。スライム討伐に行こうと思うんですけど、初めてなので武器を見に来ました」


「そうかい、そうかい。若いのに偉いねぇ。うちの娘も最近冒険者になったばっかりでね。デッカい斧抱えて、そこら中を歩き回ってるみたいだよ」



 やれやれ、と行った感じで女の子は笑う。



「……むす、め?」



「……??ああ、ああ。なんだい、あんたドワーフを見るのは初めてかい?ドワーフってのは背も小さくて、女はあんまり老けないからね。よく勘違いされるが、私はもう32歳さ。こう見えて立派な息子と娘もいるんだよ」



「そ、そうだったんですね……!!同い年くらいかなって勝手に思っちゃってて、ごめんなさい!!」



「アッハッハ!!そうあやまることないさ!若く見られて嫌がる女なんていないだろう?私はミーア。あんたの名前は?」



「私はラルシアです。よろしくお願いします」


 ミーアさんに差し出された手を、ギュッと握る。この世界にも握手の文化はあるんだなぁ







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