Chapter8-11 Chapter end
ちょっと無理やりすぎたかな?
でも、お待たせ。
エストレアが王太子ジェラルドと踊っている時、同時刻要人が宿泊する離宮にて二人の女性がソファに腰掛け紅茶を飲んでいた。
「こうして話をするのはいつぶりかしら?ーーーーリム」
「そう長くはありませんよ、たしか4年前にお会いしたのが最後でしたね、アナト枢機卿閣下」
それとーー、
「亡命の手引きでのことは今でも感謝しております。あの頃は本当に居心地が悪かったですから」
「そうね、神を崇める我が国があろうことか腐敗して、六欲に溺れていた。教皇猊下の名の下に、正義を下す暗殺教団もあの戦争でいなくなってしまった。そういう意味では、白薔薇騎士団が応じてくれて助かったわ」
カタ、とカップをソーサーに置き二人は互いに顔を見合わせた。
二人とも教会服を纏い、一人は竜殺しのリム・カタールでもう一人は護衛と思わしき白と青の鎧で固めたハルバードを持つ騎士が二人。
その主人たる彼女は外見の歳としては35〜40ぐらいだろうか、この世界では割と初老に差し掛かる年齢だ。
彼女こそ、神聖国より来賓として来た枢機卿の一人。
アナト・ティンベル枢機卿である。
戦争の経験者の一人で、戦役の際は野戦病院の医師の一人として派遣されたことがある。
そして、目の前のリムの出国の手助けをし、白薔薇騎士団に預けさせた人物。
リムは目の前の要人の若かりし頃をイメージで補完しながらその二つ名を思い出していた。
たしか、『天使の右腕』だったか。
現にその名である右腕は鎖と白い帯で巻かれていて貫頭衣のような教会服のせいか、そこまでは目立たないが知っている身としては少し思うところはある。
「リム、貴方から送られてきた複数の子供の行方不明事件のレポート、拝見したわ」
唐突に告げられた言葉はリムの体をピクっ、と強張らせた。
リムは竜殺しの特権を使い、ギルドマスターにも無理言って『泥』事件を故郷のツテを使って送ったのだ。
「泥のサンプルもこちらで検分させて貰ったわ。おぞましい限りね。検分した助祭を務める神官二十余名が意識を失った代物よ。貴方たちも調べたそうだけど、表層のみだそうね。こちらはより深く調べてみたの。そうしたら、今言った通りの惨状だった」
「リム、一応肝に命じといて頂戴。場合によっては、我が国も干渉する事も辞さないわ」
「なっ!?」
ガタンっ!と勢いよく立ち上がるリム。その拍子にデカすぎる果実がたゆん、と揺れるが……問題はそこじゃない。
「祖国が介入!?え、でも、その場合は確か………!!」
「ええ、『魔族』がこの大陸で干渉が認められた場合は【聖戦】を発動することがある。15年前の戦争を経験した歴戦の『魔族』が絡んでいる可能性があるわ。この泥を作れるのは今の魔族では無理。あの戦争を生き延びた、いえ亡き魔王と共に戦った魔族は修羅神仏の如き強さを持つ」
ーーー彼らと相対したならば今の貴方達では力不足よ。
次いで告げられた言葉は忠告でもなく事実であった。
「私も最前線で戦ったことがあるから。知っているでしょ?10万人の屈強な勇士をたった一人で、一晩で壊滅させた魔女のことくらいは」
「生き延びた人はごく僅か。しかも半狂乱になっていた………でしたか?」
やはり、聞くだけでも先の大戦は凄まじい。
魔王が死んだことで総崩れになり、戦争は終わりを迎えたが……今の世代の人たちでもし戦うとなればきっと負けてしまうだろう。
「えぇ、当時私もその場に居合わせたの。後方支援だったから対して被害はなかったけど、今でも覚えているわ。月夜を背にして血の川と屍の山を築いた魔女を」
「右腕を解放することさえ出来なかったわ。それ程までに美しく、凄惨極まる世界があった」
やっと空になったカップを見つめ、女枢機卿アナトは窓から見える満月に当時の惨劇を重ね憂いた顔をする。
そして、おもむろに立ち上がると窓に近づき窓を開けると冬の風が差し込んでくる。
「覚えておきなさい。この泥の主犯は今の貴方達では荷が重すぎる。ギルドマスターに伝えておきなさいな、リム」
「………っ!」
「あぁ、ごめんなさいね。こんな辛いことを話すためにここにいるわけじゃないもの。明日が楽しみね、思いを、感情を込めて歌うことは素晴らしい文化よ。一緒に巡りましょう、ね?」
アナトは振り返って今も座るリムに対して微笑む。
顔に出ていたのだろう、リムはそれを汲んだ彼女に同じようにニコリと笑って返す。それがたとえひくついた笑みでも。
(それにしても『泥』ですか。溶けて原型を留めない魂。それはあの夜と同じーーー。いえ、憶測では計れませんね)
●●●
「つ、疲れた………」
「お疲れ様ですわ、お姉様」
みっともなくベッドにダイブして枕を抱えてうずくまるエストレア。
既にパーティーで着たドレスは彼女、ジェシカの屋敷に到着するなり別室で着替えた後メイド達に返却された。
ちなみに同じように酔い潰れたアグニルはカリーナが回収しており、別室で寝ている状態だ。
「いくらなんでも、強引すぎる。レディーに対して紳士に出来ないのか」
「王太子でございますもの。あの頃に比べればまだ可愛い方ですわよ?」
「そうか?」
「えぇ」
「それはそうと、今夜の会場には来ておりませんが、帝国の皇子まで来ていたとは私も驚いてますの」
「そう、だな………」
今日のパーティーでの出来事を思い出していく。それと、ジェシカには話せないちょっとした秘事も。
そう、パーティー会場から戻ってからジェラルドと踊った後のことーーー
「いい踊りだったな」
「恐縮でございます、王太子殿下」
一曲とは言わずに、二曲、三曲たて続けて踊り倒したエストレア。
終始彼が私をリードしようとしてきたが、そのような強引なリードでは他の女は引っ張れても自分はなびかない。面子が潰れてしまうかもしれないが結局、自分がジェラルドをリードする形になってしまい、当人達からすると姉が弟に対して教えているような形になるのだが………周りからすればそんなことはありえない。
「まぁ、仲睦まじい事……!」
「あの貴人はどなただろうな?」
と言ったのが主で、冒険者からは。
「いい顔じゃねえか、酒が美味え。それと王子は果てろ」
「モテないからって呪詛を吐くな、馬鹿妹」
「俺だって、若くてイケメンに誘われてぇよ。年下で、可愛いとなおいいな」
「お前、マジかよ……」
驚愕。ネロはショタコンであった。そんな事はどうでもいいとして、ここにいる彼らからの評価はそんなものではある。
(まぁ、ギルドマスターが一番やべえんだけど、な………!行き遅れてるし………)
冷や汗ひとつ垂らし、背後から負のオーラを撒き散らすギルドマスターを心の中で呟くネロ。
(コロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロスコロス…………イケメン死スベシ慈悲ハナイ「ネロ、後で覚えていろ」
「げっ!?」
呟いていたネロは肩をガシッと掴まれ、振り返ればどんよりとした、光のない目でネロを覗き込んでいたのだから恐ろしい。なお、体格差のせいでルディナは椅子の上になった上でネロの肩を掴んでいる。
まぁ、そんな事はどうでもいい。
今は彼ら、エストレアとジェラルドだ。ジェラルドは官僚貴族達ーーつまりはジェラルドの派閥と言える貴族らにエストレアを紹介しているようだ。
が、ジェラルドもエストレアの本意を聞いていないからか、エストレアをそのまま呼ばず冒険者名のエレンの名で紹介していた。
その辺は有難いし、意図を汲んでくれたのもポイントは高い。
「王太子殿下、明日の合唱会はそちらの方と?」
「あぁ、彼女エレンと一緒にな。さっきも言ったが、彼女はだね。似ているのさ、手放してしまった雪の華のように綺麗で可憐なエストレア公爵令嬢に。だからか、例え似ているだけの赤の他人でも慰めになるなら悪くない、とね」
片腕を腰を回し残る手で髪を柵くようにエストレアを弄る。
冷めた視線を向けるものの、どこ吹く風のように流され笑うのみ。
それがかえって仲睦まじいように見えるのだからタチ悪い。
それと、こういう時に必ず出てくるものも含めてエストレアは周囲に視線を走らせる。嫉妬と妬みの根源へと。
昔は一人や二人、ジェラルドとの関係に口を出してくる者は少なからずいたが大半はエストレアの家柄の格とカリスマにより取り巻きと化していたから大した事はなかったが今はそうはいかないらしい。
彼もそれに気づいているのか、視線だけをエストレアに続き、貴族らと歓談中。
(暫く見ないうちに大きくなったな。……………………美味しそう)
ほんの数ヶ月だけというのに、なんというか一皮剥けた彼を上目遣いするように見上げ首筋あたりの筋肉を凝視する。ゾクゾクした感覚に襲われる。
(いかんいかん!わ、私は筋肉好きではないぞっ!?)
誰に、何を言い訳してるのやら。
そもそも、首筋を凝視していたのは吸血鬼の本能ゆえ。うなじに己の牙を突き立て血を啜りたい欲求だ。
現に、理性はあっても体は既に吸血鬼として出来上がってしまっている。
「そういえばお二方は外にいらしたのでしたな。冬夜の外は寒かったでしょうな、ここも外の風が吹き込む場所もありますからな風邪を引く前に部屋に行くのもありですぞ」
うーーん、自分で自分を絞めたっぽい。
ニマニマしたような顔をする貴族ーーー、王太子派の連中は、そうあれだ。親指を人差し指と中指の間に入れるジェスチャー「ヤッチャうんだろ?」と言ってるのと同じであってーーー。
もう一度冷めた視線を今度は家族の連中らに向けると野暮でしたな、ハハハと言われる始末。
袖を引っ張り、ジェラルドを促す。
(少しだけは、良いかも、か?)
「どうした、エレン?」
「ジェラルド様、少しばかり席を外しとうございます」
「掌を返すように素直になったのか、エストレア?」
「………」
背後でジェラルドが不敵な笑顔を浮かべているのが手に取るようにわかる。
抜け目なくガチャ、と鍵を閉めるのも。
ジェラルドの自室。
曇り一つなく磨かれた窓から一際輝く満月が部屋を照らす。
「どうした?」
コツコツ、とこちらに近づいてくる音を聴きながら私はまだ彼の姿を見ようとしない。
ーーあぁ、血が騒ぐ。
照らす月光が、一際強く輝く満月が『私』の魔性を暴く。
「エストレア?」
不安になったのか、完全に近くなった体に肩を手に添えて声を掛けてくる。
全く、変わったと言いながら根っこは全く変わってないのだな、と思ってしまった。
ーー『吸血鬼は異性の血に惹かれる。魂の形が高貴であればあるほどに、月の光がより暴き立てる』のだ。
「ジェラルド、言ったわよね。必ず話すって。貴方だけに特別に、『身体で』教えてあげる」
ここ最近吸ってないことが仇になった。もう、理性では止められない。
ほぉ、という声が聞こえる。どこか期待した声だ。
あぁ、視界が赤く、紅く染まってしまうーー!
視点が変わってジェラルドは何処か期待半分不安半分で彼女の動きを待っていた。
彼女が、さっきそう言ったのだ。
彼女が振り返る。
ーーーゾクッ!!
なんだ、この寒気は!?
何も変わってないはずなのに、髪も、唇も、その目もーー目も…….
「え、エストレア?なんだ、その、その眼は……?」
口は開けど、体は金縛りのように動けなくなる。
「もう、待てないわ。私の中の良心の呵責が押し留めていたから。でも、この月夜で、血を流したあなたの香りで本性が出てきてしまったの」
目が違う。何かを破ったようなあの出来事で今の彼女を知った時、今まで知る彼女とは何かが違うのだと今更ながら知ったのだ。
自分の知るエストレアは、真紅の瞳など持ち得るなどなかったから!
だからこそ、ジェラルドは思い出した。その瞳がエストレアであると思い出せたのは、祝誕会での賊により、危機に陥った時自分の意識を奪った彼女の目と同じだった。
互いの距離が近くなる。もう目と鼻の先だ。
彼女の目を覗き込んでしまう。瞬間、自分の意識はまるで夢の中にいるような感覚に襲われ、次に来る快感をうなじに走らせた。
「がっ………!?」
ジュル、ジュルルッ!
痛みは一瞬、快楽も一瞬だった。
へた、と力なく座り込み、エストレアを見上げた。首筋に手を当てれば、ヌルリとした感覚が。
(噛まれた?)
彼女の口元には紅い液体がわずかに付いていて、赤い瞳が月光に照らされて浮かび上がる。
「その傷も、明日の朝には完全に塞がる。こうして直接生き血を吸うのは貴方が初めてだ」
「生き血を、吸う………?」
「何を言っているんだ、君は」と言いそうになったが、彼女の言葉を反芻する。
生き血を啜る?そんな趣味は彼女は持ってなかった、いや人ならば普通は持たぬ特性だ。
「まだ分からない?この行為こそが私が私をやめてここを去った理由だというのに」
血を啜る、その行為は人ではなく、もし今至った仮説が当たっていたらーー。
その次の言葉を自分は無意識に封じようと立ち上がろうとしても力が入らない。
「主っ!!」
パリンっ!と乾いた音と共に飛び込んできたのは彼お抱えの密偵だ。彼女は、エストレアの前に立ち、黒塗りのダガーを片手で4本持ち、投擲。
エストレア!と叫びそうになって気づく。肉に突き立つ音が聞こえない。部下に叱責する前に彼女の安否が先だと思っていたがーー
「良い腕だ。急所を的確に穿つその技量感嘆に値する」
がはっ!?と吹き飛び口から空気が漏れる部下の声が背後の壁から聞こえてくる。
見れば投擲したはずのダガーが密偵の体を縫い付けるように壁に突き刺さっている。
(音もなく投げ返し、縫い付けた?)
「ジェラルド殿下。さっきの続きだがーーー。貴方の知るエストレアはあの夜に死んだ。ここにいるのはーーー」
割れた窓の淵に立ち、優雅にドレスの裾を持ってカーテシーをした一礼。
「新しく生まれた私。私は魔王の娘としてのエストレアだ」
そのまま飛び降り冬の夜の深淵に飲み込まれ消えていった。
淵に駆けつけたときには、誰もなく冬の風が吹き込み満月だけが部屋を照らすのみ。
「魔王の娘、だと…………?」
言葉が虚しく、空に響いた。
「主!ご無事ですか!?」
密偵の声が聞こえる。拘束を解き主人の元へ来たのだろうが……全ては暗闇の向こうだ。
(必ず問い質さねば………)
●●●
まぁ、そんなことがあった訳なのだが。
味は、まあ今まで吸った中では(マリウスから貰った瓶詰めの血も含む)トップではあった。
閑話休題。
ともかく、今は寝るべきだろう。夜更かしは、男も女も体に悪い。
ましてや、今は冬だ。風邪なんか引いたら目も当てられない。
「それではお姉様、蝋燭はここに置いておきますわね。明日を楽しみにしておりますわ」
「あぁ、ありがとう。お休み、ジェシカ」
そう言って蝋燭に火をつけ、僅かに部屋を照らした状態のまま、ベッドに入り目を瞑る。
蝋燭からは僅かに良い香りが漂い香草でも練り込んでいるのだろう、このままぐっすりと眠れそうだ。
「すぅ……………」
ーーーー
ーーー
ーー
ー
「やぁ、元気かな?王女殿下」
寝て早々、夢を見た。ただ、夢の中で胡散臭い魔法使いに声を掛けられたのだが。
夢の中にまで彼がくるとは、これが夢か。
「いやいや。僕夢魔だからね?人の夢の中に潜んで生気を喰うのが本分だよ?」
そういえば、そうだった。
ということは何か、私の夢でも食べにきたのか。
「それも違うんだよなぁ。というか言ったでしょ、僕は暫くは君の前には現れるのが厳しいって。だから、夢の中に分身を送ってね?そこで君と僕のとやりとりをしようって事にしたのさ。まぁ、ほんの少し味見したけどね、味に関してはノーコメントさ」
そうか。で、味は?
「いや、だからノーコメントで……」
味はどうだった?覗き魔のマリウス?
「ドッロドロに魂が混在して、癖になりそ……何を言わせるのかなぁ、君は」
そうか、そうか。
今、私はお前に認識している。夢魔は認識されたら終わりなんだろう?なら、虫みたいに潰れそうだな?
「ひぃっ!冗談はやめてくれ、エストレア!!その言葉は今の私には致命的なんだ!!」
見るからに青ざめた顔で、こちらを見る。心なしか涙目だ。
で、本当は何しにきた、マリウス・シオン。
「酷い、酷過ぎる。まぁ、いいや勝手に潜り込んだ僕も悪いって思っているからね。本題だ、エストレア。本来なら今夜あたりでもキュリアが宝物庫を狙って襲撃するはずだった。それは僕の未来視で確認済みなんだけど………」
待て、襲撃だと!?
「そうだよ、今夜あるはずだったんだよ!!だけど、未来が形を変えた。僕の認識できない結末を迎えたんだ。本来あり得ないことなのに………」
「誰かが、介入したんだ。僕の眼で見れない何者かがキュリアを後押ししたんだよ。気をつけて、エストレア。敵は6闘将だけじゃ………がっ!?」
マリウス!?
「嘘だろ………彼女と僕だけの空間なのに……僕だけを見つけて消去した?くそ、エストレア。この夢から逃げるんだ!」
マリウス!?マリウスーー!!
夢の中だから声は響かない。けれど。
夢の中でも意識の覚めた状態でたしかに聞いた。
『また会おう』と。どこかで聞いた声でそう囁いたのだ。
「ようやくきたのね、待ちくたびれたわ。あんたがジュダの寄越した助っ人かしら?」
満月が照らす月夜の下、ガラクタと化したジェシカの使い魔の上に腰掛けたキュリアは宮殿を見上げながら、ようやく来た人物に視線を飛ばす。
「はい。我が主人の命により、貴方のサポートを仰せつかりました。私めの名はメドラウト、とお呼びくだされば」
「メドラウト、ねぇ」
キュリアはメドラウトと名乗る人物を注意深く見る。
黒髪をメインに、真紅の髪が入り混じり翡翠と黒のオッドアイを持つ均整の取れた美青年。
青みのある黒い鎧と禍々しい大剣が目につくが、はて?ジュダにこんな趣味を持つ部下がいただろうか?
「命じてくだされば如何様にも。でしたら、あの宮殿にいる人間全員皆殺しにして見せましょうか?3分あれば容易いかと」
「それはやめて。折角の楽しみを奪うつもり?」
「出過ぎた真似を。失礼いたしました」
「明日、合唱会があるの。そこで、【深淵の神鉱】が一般公開されるのよ」
ーーそれを奪う。キュリアはそういうと、メドラウトは次の言葉を待つ。
「だからアンタは、明日私作業しているときに妨害してくるであろう要注意人物ーー戦争経験者であるギルドマスターらの相手を頼むわ」
「承知いたしました」
闇夜の会談の全貌は月のみが知るーーー。
メドラウトはある人物のラテン語若しくはウェールズ語読みなんですよ。調べると一発で出てくるのでこの先の物語予想できた人は多分天才。
追記:話数が被っていたので修正




