第20話「四天王と逆転」
【登場神物紹介】
( ^ω^)【雷魔神】:四天王の一柱であり、リーダー的存在。口寂しい時はだいたい飴を舐めている。
( 'A`)【土魔神】:四天王の一柱であり、ムードメーカー的存在。いつもどこでも他人をナメている。
(゜、゜*)【炎魔神】:四天王の一柱であり、紅一点。会議中でも隠れて酒を嘗めている。
( ・∀・)【水魔神】:四天王の一柱であり、ツッコミ的存在。水棲なので身体触るとしっとり滑っている。
( ФωФ)【闇魔神】:四天王の一柱であり、ダークホース。毛繕いで毛を舐めたい衝動に駆られるのを密かに我慢している。
( ФωФ)【神】:神。辛酸は舐めさせる。
──魔王城!!世界を統べる魔王の居城では、魔王に仕える強力な魔神:通称「四天王」により、日夜世界の命運を決める会議が開かれている!!
( ^ω^)「えー……皆、もう連絡が来ているかと思うが」
( ^ω^)「我らの軍が壊滅した」
( 'A`)「っかしーなぁ……」
(゜、゜*)「何がいけなかったのかしら?」
( ・∀・)「人間をナメてかかり過ぎたか」
( ФωФ)「……」
( ФωФ)「いや、アナタ達は戦わないんですか?」
( 'A`)「フツー管理職は現場に出ねぇだろ」
( ФωФ)「戦場を現場と呼ばないで下さい」
( ・∀・)「でも現代社会では、どこの現場も戦場みたいなものだし……」
( ФωФ)「だからこそ管理職は現場を知る必要があるんですよ」
( ^ω^)「そうは言っても、面倒くさいんだよね。俺なんて今日は朝から勇者と戦って、自爆して、一回死んでるのよ?」
( ・∀・)「濃密な一日だったね」
(゜、゜*)「というより、アンタこそ人間と一緒に戦わないの?神なんでしょ?」
( ФωФ)「人間の手で悪魔を倒したという事実が大切なのです。僕がアナタ達を倒してしまっては意味がありません」
( ФωФ)「まぁ、窮地に陥ったら手助けはするつもりでしたが……どうやら、この様子だと必要ないみたいですね?」
( 'A`)「あ、コイツ今ドヤったぞ!?」
( ^ω^)「チクショウ、魔族をナメやがって!」
( ФωФ)「ナメられても仕方のない事ばかりやってきたからですよ」
( ・∀・)「ぐうの音も出ない」
( 'A`)「しかし、まさかここまで姫様の軍が弱いとは……雷魔神、一体どういう事だ?」
( ^ω^)「どうもこうも。姫様が魔王に就任してまだ一年程度だぞ。そんな短い期間で兵の練度も指揮も上がらないだろ」
( ・∀・)「懸念していた通り、魔王様が譲位された直後は兵力も下がっちゃったね。もちろん、そんな事だって筒抜けだっただろうしね」
( ФωФ)「その為に闇魔神を四天王に紛れ込ませたのですからね」
( 'A`)「違和感しか無かったけどな」
(゜、゜*)「なんで四天王なのに五柱いるのよ」
( ФωФ)「それはこっちが知りたいです」
( ^ω^)「そういえば、闇魔神って今どこに居るの?さっきは異神同体とか言ってたけど
( ФωФ)「彼の神格は僕の中で眠ってもらいましたよ。魔族との全面戦争が始まった今、もはや彼の役割は無いので」
( ^ω^)「なに!?それは困る!」
( ФωФ)「……困る?」
( ^ω^)「闇魔神にはまだまだやってもらうことが沢山残ってるんダ!!」
( ^ω^)「俺達は会議室の予約もとれねぇし!」
( 'A`)「議事録も録れねぇ!!」
( ・∀・)「俺を達に含めるな」
(゜、゜*)「でも、確かに闇魔神が来てから会議室が綺麗になったし、会議前にも資料が用意されるようになったわ」
( 'A`)「頼んで無いし、情報も連携して無いのに、ちゃんと資料作られてたよな。あれどうやったんだろ?」
( ・∀・)「情報が漏洩してたのでは?」
( ^ω^)「個人的には闇魔神がお茶請けを用意してくれてたのが助かってたわ」
(゜、゜*)「あー、そういえば前は自分たちで勝手に飲み物とか用意してたけど、途中からは闇魔神が用意してくれてたわね」
( ^ω^)「俺の席には毎回コーラとポテチが置かれてたの、すごく分かってるなって」
(゜、゜*)「そうそう。私の場合、二日酔い気味な日の朝は必ず、柚子茶とラムネ菓子が置かれてるのよ。流石の気遣いよね」
( 'A`)「なんでそれが気遣いになるんだ?」
(゜、゜*)「肝臓に効くのよ」
(゜、゜*)「それにしても、何故闇魔神は私が二日酔いだって分かってたのかしら?これも情報が漏れていた……?」
( ・∀・)「今もお前の手に握られてる酒瓶がその答えだよ」
( ・∀・)「ちなみに俺は、いつも会議室が快適な温度に保たれていることに感謝しています」
(゜、゜*)「闇魔神のおかげで、私達は万全の体制で会議に望めていたんのね……」
( 'A`)「……居なくなって初めて、その価値に気づく……愚かだよな」
( ^ω^)「四天王はもう闇魔神が居ないと成り立たねぇんだよ!!」
( ・∀・)「愚かが過ぎるぞ」
( ^ω^)「だからお願いだ!闇魔神だけでもこっちに戻ってきてくれ!」
( ФωФ)「……何を勘違いされているんですか?」
( ФωФ)「魔族は今日ここで滅ぶんです。あんな無駄な会議、もはや成り立たずとも問題ありませんし、何も心配ありません」
( 'A`)「いや、まだ魔王軍は負けてないし。滅びもしないから」
( ФωФ)「ふふ。よく言えますね。配備されていたモンスター達はほぼ全滅し、魔王城の大部分が占領されているというのに……残すはこの会議室と、魔王と勇者の居る玉座の間のみ」
( ФωФ)「魔族の長たる魔王を獲ってしまえば、もはやこの聖戦の勝利は人間のもの!」
( ^ω^)「魔王様はココには居ないけど」
( ФωФ)「……」
( ФωФ)「ん?」
( ^ω^)「魔王様は地球の裏側に居らっしゃるよ」
( ФωФ)「え?いやいや、居るじゃないですか、勇者と一緒に」
( ^ω^)「勇者と一緒に居るのは姫様だろ」
( ФωФ)「いや。だからその姫がこの前魔王に即位したじゃないですか」
( ^ω^)「それはそうだけど、そうじゃないんだよ」
( ・∀・)「……ようやく、この事実を明かす時が来たようだな。人間の神」
( ФωФ)「どういうことですか?」
( ・∀・)「いつか、闇魔神には言ったはずだ。魔王城から一番遠い場所、地球の裏側にもう一つ城を造る計画がある……と」
( ФωФ)「それは知っている。しかし、その計画は凍結したまま、魔王が死去したはずでは……」
( ^ω^)「いつ、魔王様が死んだと言った?」
( ФωФ)「えっ……それはアナタが……」
( ^ω^)「俺はただ、お隠れになったと伝えただけだ。魔王様は定年で王位を姫様に譲り、隠居することになったとな」
( ^ω^)「当初の計画じゃ、あっちの城に姫様を派遣する予定だったが……妃様が嫌がってな。魔王様が単身で向かうことになった」
(゜、゜*)「なんで嫌がったのかしら?」
( 'A`)「急に引っ越しするのも大変だろ。それに妃様は駅前のジムの月謝を一年分先払いしてたからな」
( ・∀・)「サブスクはタイミングを逃すと止めるに止められないからね」
( ^ω^)「そもそも、魔神の王が死ぬわけねぇだろ。神の王だぞ」
( ФωФ)「……だからアナタ達は、ずっと魔王のことを『姫様』と呼んでいたのですか?」
( 'A`)「まぁな。今更、魔王様と姫様の呼び名を変えるのも面倒臭いし」
('A` )「実際、魔王様って今は何て言う位なんだっけ?」
(゜、゜*)「たしか、『魔上皇』……だったかしら」
( 'A`)「呼びにくいな。うん、今後も魔王様は魔王様でいいや」
( ・∀・)「そういう訳だ、人間の神。たとえ魔王城が陥落しようと、魔上皇様に仕える四天王が貴様ら聖騎士を駆逐しに来るだけ……まぁ、ココが陥落することなど無いんだが」
( ФωФ)「……」
( ФωФ)「……」
( ФωФ)「……ふふ、それはどうでしょうか?私の加護を受けた『聖騎士』は、奇跡の力で何度でも蘇ります。一人ひとりの力は弱くても、団結すれば怠惰なアナタ達程度なら倒す程の力となりましょう」
( ФωФ)「そんなアナタ達よりも弱い『第2四天王』など、彼らはたとえ満身創痍でも、返り討ちにしてみせるはずです!」
( ・∀・)「……」
(゜、゜*)「……」
( 'A`)「……残念だな、闇魔神。俺達が『第2四天王』だ」
( ФωФ)「……はい?」
( ・∀・)「俺達は姫様の戴冠と同時に左遷されたんだよ」
( ・∀・)「これも言っただろ。姫様に仕える方が『第2四天王』だと」
(゜、゜*)「そもそも、まともに会議も出来ない私達が格上な訳無いじゃない」
( ^ω^)「俺達は仕事をナメてかかり過ぎたんだよ」




