第19話「四天王と矛盾」
【登場神物紹介】
( ^ω^)【雷魔神】:四天王の一柱であり、リーダー的存在。食欲は無いのに気が付くとポテチを食べている。そんな深夜1時。
( 'A`)【土魔神】:四天王の一柱であり、ムードメーカー的存在。時間と金は無いけど、友達と遊ぶ暇はある。そんな深夜1時。
(゜、゜*)【炎魔神】:四天王の一柱であり、紅一点。酩酊していたはずなのに、不意に脳がクリアになる。そんな深夜1時。
( ・∀・)【水魔神】:四天王の一柱であり、ツッコミ的存在。眠たいはずなのに寝られない。そんな深夜1時。
( ФωФ)【闇魔神】:四天王の一柱であり、ダークホース。規則正しい生活を送っているので、毎日23時には床についている。
( ^ω^)「お前、闇魔神じゃあ無いだろ」
( ФωФ)「なにを言っているんですか?僕は闇魔神ですよ!」
( ^ω^)「嘘を吐くなよ。闇魔神はたまーに雰囲気が変わる時があるから、怪しいと思ってたんだ」
( ^ω^)「具体的には、闇魔神は予想外の事があったり焦ったりすると頬に汗をかくクセがある」
( ФωФ)「たまたまですよ」
( ・∀・)「焦ってる?」
( ФωФ)「そりゃあ、裏切りを疑われたら焦りますよ!」
(;ФωФ)「ほら、汗もかいてきました」
( ・∀・)「そうだよね。汗をかかないからとか言うアホみたいな理由で疑われたら敵わないよね」
( ^ω^)「なんだ水魔神。俺がアホって言いたいのか!?」
( 'A`)「事実アホだろ」
(;ФωФ)「水魔神さん。ありがとうございます」
( ・∀・)「いいって。ほら、こういう時こそ焦っちゃダメだよ。そしたらもっと疑われるから。落ち着いて」
(;ФωФ)「そうですね」
( ФωФ)「ふぅ……落ち着きました」
( ・∀・)「落ち着く時は深呼吸だろ?」
( ФωФ)「え?」
( ・∀・)「俺は闇魔神にはそう教えたはずだが?」
(゜、゜*)「そう言えば最近は私達と話してると、よく深呼吸するわよね、闇魔神」
( ^ω^)「それだけお前らが闇魔神を振り回していると言うことだな。恥を知れ恥を」
( 'A`)「恥知らずがうるせぇな」
( ・∀・)「さて、そんな闇魔神のクセを知らないアホは誰かな?」
( ・∀・)「つーか、俺からするとそもそも闇魔神も不自然だったけどね」
( ФωФ)「……」
( ^ω^)「え、なんで?」
(゜、゜*)「雷・火・水・土ときて、『闇』って一柱だけ自然じゃあ無いじゃない。何よ闇って、何もないだけじゃない」
( 'A`)「へぇ~、その発想は無かったわ」
( ・∀・)「まぁ、ここにアホがもう二人居た訳だから、もう一度訊ね直そうか。君たちは誰?」
( ФωФ)「……はぁ、やっぱり嘘を吐くなんて下手なことはするもんじゃありませんね」
( 'A`)「いや、でも姿はそっくりだし、黙ってたらバレなかったと思う。そこは自信を持っていいんじゃないか?」
( ・∀・)「誰目線の評価?」
( 'A`)「神視点かな」
( ФωФ)「姿がそっくりというのは違います。僕と闇魔神は異神同体なのですから」
(゜、゜*)「異神同体?一心同体じゃなくて?」
( ^ω^)「もう一人のボクって奴?」
( ФωФ)「そんな感じです」
( ^ω^)「そんな感じなんだ」
( ・∀・)「じゃあ、闇魔神では無い君は誰なの?そんで目的は?」
( ФωФ)「僕は【神】です」
( 'A`)「俺も神だよ」
( ^ω^)「俺も俺も」
(゜、゜*)「じゃあ私も」
( ФωФ)「違います。アナタ達は【神】ではなく、【魔神】です」
( ФωФ)「いや……【悪魔】とお呼びした方が、僕の立場も分かりやすいでしょうか?」
(゜、゜*)「ちょっと、その言い方嫌いなんだけど」
( 'A`)「何で俺達が悪なんだよ。誰目線でモノ語ってんだ」
( ^ω^)「……人間じゃね?」
( ・∀・)「なるほど。君、人間の神か」
( ФωФ)「『その通り』と言ってあげたいですが、違います。わざわざ『人間の』なんていう修飾語を付ける必要はありません」
( ФωФ)「神は僕、唯一つなのですから」
( ^ω^)「いいねぇ、その思い上がりっぷり。人間そっくりよ」
( 'A`)「んで、その人間の神が何で魔王城に居んだよ」
( ФωФ)「それは勿論、悪魔を滅ぼしに」
( ^ω^)「それって勇者の役目では?」
( ・∀・)「勇者の不甲斐なさに神が出張ってきたって訳か」
( ФωФ)「いいえ、違います。僕は人々の願いの為にここに居ます」
( ФωФ)「人々は、彼ら自身で悪を討ち滅ぼすことを望んでいます。だから、僕はアナタ達に悟られぬよう、人間の王国の軍勢を魔王城に連れてきたのです」
( 'A`)「だからよ。その悪って何だよ」
( ФωФ)「僕を信じるか弱き人々にとって、悪とは即ち強さ。つまり、滅ぼされるべきは、アナタ達のような自然を司る神と、それを統べる魔王」
( ФωФ)「そして、それらに匹敵する力を持った勇者」
( ^ω^)( ・∀・)(゜、゜*)「!?」
( 'A`)「おいおい、勇者はまだチン毛の青いガキだぞ?」
( ФωФ)「強さに年齢など関係ありません」
( 'A`)「そりゃそうか。だけどよ、勇者は人間の為に勇気を奮ってる。なのに、なぜ殺されなきゃいけない?ホントにそれは人間の総意か?」
( ФωФ)「勿論。人々は自分より強大なモノが恐ろしいのです。だから、人々より強いモノは克服され、支配され、管理され……全ては人間の小さな理の範疇に収められなければならない」
( ФωФ)「アナタ達のような理不尽な悪魔は存在してはならないのです」
( 'A`)「理不尽?」
( ФωФ)「そうです。理不尽です。夫婦喧嘩で火山を噴火させたり、一時の怒りで街を消し炭にしようとしたり、面白半分に人間同士の戦争に介入したり、果ては死んだのに生き返ったり……」
( ^ω^)「仕方ねぇよ。神って大抵そういうモンだし」
( ФωФ)「会議なのにマトモに議論しないし、すぐに話を脱線させるし、異世界の概念を平気で持ち込んでくるし……」
( ФωФ)「雷魔神はお菓子の空袋をちゃんと捨てないし、土魔神は気づくと居眠りしてるし、炎魔神は酒と香水が混ざった匂いで近づくと悪酔いしそうになるし……」
(゜、゜*)「それは個人的な恨みじゃない?」
( ФωФ)「水魔神は……」
( ФωФ)「……」
( ・∀・)「……」
( ФωФ)「アナタ達は理不尽だ!!だから僕は人間の願いに従い、アナタ達を滅ぼします!」
( ・∀・)「理不尽だ」
( ^ω^)「でもさ。理不尽理不尽って、俺達からしたら人間の方が自分勝手で理不尽なんだけど」
(゜、゜*)「そうそう。大きな城を作るために森を伐採したり、山を削ったりするし。海だって土砂で汚すし」
( 'A`)「そろそろ空も汚されそうだな」
( ^ω^)「やだ……私、汚されちゃう!」
( 'A`)「汚ぇ声で喚くな」
(゜、゜*)「そもそも強いモノが嫌いなら、王政をどうにかするのが先決じゃない?人間に支配されてる現状には何にも感じないのかしら」
( ・∀・)「矛盾してるんだよね。君はおかしい思わないの?」
( ФωФ)「えぇ。人間は矛盾する生き物ですからね」
( ФωФ)「だからその矛盾の辻褄合わせに、人の僕としての神が造られたんです」
( ФωФ)「吉事が起きたら神助け。凶事が起きたら神の罰。単純明快、旗幟鮮明でしょう?」
( 'A`)「問題解決になってんのか、それで?理不尽がお前に集約しただけじゃねぇか?」
( ФωФ)「一元管理する方がメリットが大きいという事ですよ。以前、人間の王がそうしたように」
( ФωФ)「……長々とお話してすみません。もう終わりにしましょう」
( ФωФ)「今、魔王城の周りを百万の軍勢が取り囲んでいます。その全兵力が、僕が奇跡を授けた『聖騎士』。さて、降伏するのなら今のうちですよ?」
(゜、゜*)「……降伏?」
( 'A`)「あ~、その発想は無かったわ」
( ^ω^)「お前達がアホだからナメられてんだよ」
( 'A`)「お前もアホの仲間だけどな」
( ・∀・)「奇跡なんて起きないよ。弱い奴が負けて、強い奴が勝つだけだ」
( ^ω^)「それが自然の摂理だ。覚えとけ、人間の神様」
( ФωФ)「僕は【神】です。いい加減、覚えて下さい」




