第14話「四天王と理由」
【登場神物紹介】
( ^ω^)【雷魔神】:四天王の一柱であり、リーダー的存在。四天王になった理由は、父親に四天王を継げと言われたから。
( 'A`)【土魔神】:四天王の一柱であり、ムードメーカー的存在。四天王になった理由は、地元じゃ負け知らずだったから。
(゜、゜*)【炎魔神】:四天王の一柱であり、紅一点。四天王になった理由は、福利厚生が充実していたから。
( ・∀・)【水魔神】:四天王の一柱であり、ツッコミ的存在。四天王になった理由は、友人が勝手に応募したから。
( ФωФ)【闇魔神】:四天王の一柱であり、ダークホース。四天王になるべくしてなったキングオブ四天王。
──魔王城!!世界を統べる魔王の居城では、魔王に仕える強力な魔神:通称「四天王」により、日夜世界の命運を決める会議が開かれている!!
( ^ω^)「はい、じゃあ会議始めるぞ」
( ・∀・)「え?あ、もう9時か」
( 'A`)「そういやさぁ、この前すげぇ地震なかった?」
( ^ω^)「あぁ、それはだな。丁度今日の議題の一つなんだが……」
( ^ω^)「火山が大噴火した」
( 'A`)「音と揺れすごかったけど、あれ噴火だったのか」
( ・∀・)「海底神殿の周りも海流が荒れ狂ってたわ」
( ФωФ)「近隣住民に被害者が居なかったのは不幸中の幸いでしたね」
( ・∀・)「噴火の予兆は前からあったからね、炎魔神が言ってたけど」
( ^ω^)「それで、火山噴火の原因だが……」
( ^ω^)「昨日生き返ったばかりの炎魔神。簡潔に説明を」
(゜、゜*)「はい。私は先日、勇者とその幼馴染の感動的な再会に尊みを感じ、最終的に爆発しました」
(゜、゜*)「爆発したのが火口付近だった為、これが火山のマグマだまりを刺激し、結果として今回の噴火が引き起こされたものと考えられます」
( 'A`)「小さな爆発が大噴火に繋がるなんて、自然って怖いねぇ」
( ФωФ)「僕はむしろ自然の力強さを感じましたね」
( ・∀・)「俺は今でも爆発する自分自身の体構造が怖いよ」
( ^ω^)「はい。説明ありがとう炎魔神。でも、少し説明が足りない所があるね」
(゜、゜*)「え、どこかしら?」
( 'A`)「炎魔神が爆発して、火山が噴火した。単純な話だろ?」
( ^ω^)「俺は爆発の原因を聞いてんだよ」
( ^ω^)「なんだ『尊みを感じ爆発』って。説明になってると思ってんのか」
( 'A`)「でもよ。この中で尊みを感じて爆発してないのはお前と闇魔神だけだぞ。過半数が同じ理由で自爆してんだよ。もう素直に受け入れろよ。俺たちは爆発すんだよ、尊みを感じると」
( ^ω^)「そんな世界は間違ってんだよ」
( ・∀・)「俺もそう思う」
( ФωФ)「炎魔神さん。黄泉上がりに申し訳ありませんが、勇者との戦いの状況を教えて頂けますか?彼が今どの程度のレベルなのか、姫様と対峙させる前に把握しておく必要があると思うんですよ」
( ・∀・)「あ、俺もそう思う」
(゜、゜*)「状況ねぇ……ちょっと酩酊状態で勇者と戦ったからあんまり覚えてないんだけど」
( 'A`)「戦い前に一杯飲んでんじゃねぇよ」
(゜、゜*)「ボンデージに鞭なんて酩酊してないと身に付ける勇気ないわよ私」
( 'A`)「身に付ける為のボンデージと鞭を所有していたのか」
( ^ω^)「正装だからな。当たり前だろ」
( ・∀・)「マスクしてんだから恥ずかしくないだろ」
(゜、゜*)「あんな目元しか隠せないマスクに羞恥心を消す効果は無いわ」
( ^ω^)「そんで?酩酊状態の炎魔神は勇者と対峙して?」
(゜、゜*)「まぁ、戦闘が始まって、最初は普通に私が圧倒してたんだけど」
( ФωФ)「勇者はどうでした?修行していたはずですから、少しは手応えがありしましたか?」
(゜、゜*)「うーん……微妙。人間如きが数ヶ月ばかし頑張った所でって感じ」
( 'A`)「つーか、勇者に会って即爆発した訳じゃ無いのな」
(゜、゜*)「彼一人だったしね。まぁ、確かに顔は可愛らしかったけど、別に彼自身に尊みを感じた訳じゃないし」
( ^ω^)「じゃあ爆発する要素無いじゃん」
(゜、゜*)「そう思うでしょ!?私も『もうさっさと勇者倒して帰ってビール飲もう』って思って、上級魔法を放ったのよ」
( ^ω^)「完全に道中の雑魚モンスターに対するそれじゃん」
( ・∀・)「でも敵に勝利した後の酒は何よりも美味しいから……」
(゜、゜*)「しかし、その時よ!赤髪の美少年が颯爽と現れて、私の魔法を打ち消したの!!」
( ・∀・)「赤髪の美少年?」
( ^ω^)「……あ、それが勇者の幼馴染?」
(゜、゜*)「そう。そして、勇者と私の間に割って入ったその幼馴染は、勇者に向かって『久しぶりだね』って言ったわ」
(゜、゜*)「死を覚悟していた勇者は、しばらく何が起きたのか理解できない様子だったけど、やがて彼の幼さの残る瞳はじわじわと潤み、そして、言葉より先に涙を溢れさせたわ」
(゜、゜*)「幼馴染も、修行と戦闘で傷ついた勇者の姿を見て、彼が歩んできた道の過酷さを察し、私が居るのにも関わらず、ボロボロになった勇者をそっと抱きしめた」
(゜、゜*)「しばらくして彼女は懐から海の秘宝を取り出したわ。きっと、前に闇魔神が言っていた勇者と幼馴染の間にあるという約束──それに海の方が関わっていたのかもしれないわね。勇者の掌にそれを置くと、微笑んで言ったわ」
(゜、゜*)「『遅くなってゴメンね』」
(゜、゜*)「そして私は爆発したの」
( ^ω^)「大概にしろよ」
( 'A`)「覚えてねぇっつって全てを詳細に覚えてんじゃねぇか」
( ・∀・)「感動の再会中に後ろで魔神が爆発してたら勇者くん驚いちゃうじゃねぇか」
(゜、゜*)「仕方ないわ。幼馴染原理主義者に『久しぶりの再会』なんて劇薬だもの」
( 'A`)「ならば爆発もやむなし……か」
( ^ω^)「本当にやむないか、一度基本に立ち返って考えろ」
( 'A`)「……」
( 'A`)「……そういや、勇者ってどうなったんだ?炎魔神と戦ったのが山頂だとすると、噴火直前に火口に居たんだよな?」
( ・∀・)「基本に立ち返った結果、話が横道から元に戻ったな」
( ФωФ)「問題ありません。部下がちゃんと直前に保護しました」
( ^ω^)「いつもいつも有能だな闇魔神の部下は」
( ФωФ)「ありがとうございます。ちなみに炎魔神さん、『灼熱の秘宝』はやはり既に勇者の手元に……?」
(゜、゜*)「ええ。私が到着した時には既に手に入れてたわ。流石は神の加護ね。マグマでもへっちゃらみたい」
( 'A`)「となると、残る秘宝は雷魔神の『天空の秘宝』だけか」
( ・∀・)「雷魔神は自分のダンジョンを持ってないから、勇者は天空の城を目指すことになるのか」
( ^ω^)「えー、俺実家で戦いたくないんだけど、母ちゃんに怒られるし」
( ・∀・)「知ったことかよ」
( ФωФ)「すみません。その事についてなのですが……」
( ^ω^)「ん?あぁ、そういや闇魔神の話の途中だったか。すまん」
( ФωФ)「いえ。結局、勇者には姫様に会って貰わないといけないのならば、いっその事、ここで秘宝を勇者に手渡してしまえばよいのでは、と思った次第で……」
( 'A`)「……」
(゜、゜*)「……えーと……」
( ・∀・)「いやいや闇魔神。いくらなんでも、そんなホイホイ秘宝を人間に渡すのは四天王としてプライドが……」
( ^ω^)「あ、ソレいいじゃん。その案で決定」
( ・∀・)「おい四天王」
( ^ω^)「だって俺、手加減して負けたフリするのも自爆するのも嫌だし」
( 'A`)「そん時は勝てばいいだろ。別に姫様だって弱い奴と戦いたいなんて思って無いだろうし」
( ^ω^)「違うのだ!もはやコレはそのような話では無いのだ!」
( 'A`)「どういう話だよ」
( ^ω^)「……時が来れば話す。が、今はその時では無い」
(゜、゜*)「絶対何も考えて無いわね」
( ・∀・)「時が来ればっていつだよ」
( ^ω^)「そうだな……まぁ、いずれ魔王城に勇者が来るその時だな」
( 'A`)「そう遠くなさそうだな」
(゜、゜*)「分からないわよ。魔王城は、それ以外の地域と比べて環境やモンスターのレベルが段違いで過酷だから、流石の勇者も手こずるんじゃない?」
( ^ω^)「まぁ、そういうこった。取り敢えず宅急便で実家から秘宝を送ってもらうか。ちなみに闇魔神、勇者って今どこにいるの?」
( ФωФ)「魔王城の前に居ます」
( ^ω^)「時が来ちゃったよもう」
本日の議題:魔界火山噴火の原因追究、及び今後の周辺地域復興対策について
結論:勇者が秘宝を3/4以上集めた為、基本対勇者防衛指針に基づき緊急対策本部を設置。
本日以後、四天王は通常業務に優先し、対勇者策を実施する。




