第十七話
「リラーフさん!」
「おや、サミアちゃん」
「ランちゃんは大丈夫なんですか!」
牢屋の中からリラーフさんに向かって叫ぶ。
とにかくランちゃんが心配だ。
「・・・サミア」
「ランちゃん!大丈夫!?」
「・・・わたし、げんき。なんとも、ない」
ランちゃんの声が聞こえてくる。
「でも、さっきまで酷い事されてたんじゃ・・・」
「・・・なでてもらった」
「えええぇ!?」
「ふむ・・・」
嬉しそうな声で言うランちゃんと、何かを考えてる様子のリラーフさん。
撫でてもらったって・・・ランちゃんが?あの人に?
私たちを遊び道具みたいに扱うあの人に?
全く想像できない。
確かにランちゃんの苦しそうな声は聞こえてこなかったけど・・・。
「でも、さっきまでランちゃん泣いて・・・」
「おや、そうだったのかい?ランちゃん」
「・・・ん。でも、いたく、なかった。あったかくて、やさしい」
「ふむふむ・・・」
「そんな・・・」
暖かくて優しい?
奴隷を人だと思ってないような人が?
嘘だ。
やっぱり魔法を掛けて私たちを騙そうとしてるんだ。
私たちが安心している所を絶望させようとか考えているんだ。
・・・でも。
眠っている間に撫でられて・・・。
私が感じたのは・・・。
ご主人様と同じ・・・。
「違う!」
「・・・サミア?」
「サミアちゃん?大丈夫かい?」
「あっ!えっと、なんでもないです!大丈夫!」
思わず叫んでしまい、二人に心配された。
恥ずかしい。
もう考えないようにしよう。
「そ、それより!さっき包帯を交換って言ってませんでしたか?」
「そうだね。きっと包帯が涙で濡れちゃったからだと思うけど、しばらく交換できてなかったし、丁度良かったよ」
「・・・リラーフさん。おねがい、します」
「まかせてよ」




