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大魔王覚醒  3

純粋にマシロを褒めているのか。それともよっぽど一人になりたいのか。まあ端から見たマシロの苛めっぷりを考えれば・・・。

僕たちがこんな誹謗染みた世間話をよそに、黙々と一人魔法の詠唱をしているマシロ。

僕もいつか黒魔法を覚えなければ、とは思っていたものの気は進まずいつのまにか今となってしまった。

しかしちょうど今なら、とても優秀な先生もいて本などの教材も揃っている。一緒に教われば一石二鳥でる。

このチャンスを使わない手はない。


「アリス、僕にも黒魔法教えてくれない?」


「えぇ!?エルに?私なんかでいいの・・・?」


「何を言ってるだよ。アリスは魔王軍の魔法兵長なんだから。お願いします。」


「わ、わかったわ!私なんかで良ければっ!」


「お手柔らかにね。」


マシロが詠唱や魔法陣を書いている間に、僕もアリスから黒魔法を教わることにした。

マシロと違って一応、黒魔法もかじってはいるもののまだまだ勉強不足のために初心者コースでみっちり教えてもらうことになった。


「・・・になるから、魔法陣が使われるの。」


アリスの教え方はわかりやすく、苦手の黒魔法もこのまま教えてもらえば、世界を滅ぼす大魔法使いになれるのではないかと思ってしまうほどだ。

とはいえ、魔王が大魔法使いになれるわけはないのだが。


「なるほど。アリス教え方うまくてとてもわかりやすい。」


「べっ、別にそんなことないわよ・・・。」


「アリスちゃん、かーわーいーいー!」


「うるさーい!マシロは真面目にやって!!」


その瞬間、辺りが暗くなった。

月はなく星も見えない。明るい理由は、僕たち一帯が暗くなっているだけである。

城のほうは半分ほど暗くなっているが、その先になると先ほどまでの心地よい日差しの太陽がさんさんと日光を浴びせている。

暗くなった以外は今のとこと特には変化は見られない。

だがこの感じ、マシロが誘拐されたときに似ている。マシロを発見する直前に、急に辺りは暗くなり夜のようになった。

アリスとマシロのほうを確認するが、特に焦っている様子もない。


「アリス、マシロ、大丈夫ですか?」


「私は大丈夫。」


「私も。だけどこの空の感じ、この前の空みたい。」


「それは僕も思いました。

何が起こるかわかりませんので、本は置いてとにかく城に戻りましょう。」


僕たちは、無理はせず城に戻ることにした。

マシロの時はこのあと、アンデットモンスターが大量に現れた。

もし同じなら、城に攻め込んでくる恐れもあるが城の中には兵士たちもたくさんいるから大丈夫である。


「城にハ戻らなイホウガいい。」


突如として背後から聞こえた声に、僕の足は止まった。

先ほどの位置から少しだけ城に進んだところで止まった。

後ろを振り返ると、声の主は奥の森の中から現れた。黒色の影の様な物体。

木陰から出てきて若干わかったのが頭から足まで全身を覆えるほどの黒色のマント。黒色のマント以外は特徴はない。大きさで言ったら、僕たちとさほど変わらないくらいの大きさである。

黒マントの後ろからは、ノソノソとアンデットモンスターの群れが歩を進めてきている。

アンデットモンスターの数は、森からどんどん溢れ出てきて数は把握できないほどたくさんいる。

マシロを助けた時とは比較にならないほどの数になってきている。

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