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大魔王覚醒  2

外は快晴。俗に言われる気持ちのいい朝。鶏小屋から、元気のいい目覚ましさながらの鳴き声が城に響き渡る。

夜明け前から起きているためか、いつもよりだいぶテンションが高く一日を乗り切れるか朝から少々不安になる。

気持ちのいい朝にも拘らず、スッキリとした顔は私だけ。

あの後、アリスは再び寝始めたかと思ったらマシロが寝ぼけて抱きついてきて、また一悶着あった。

「マシロが魔法をしっかり使えるようになるまでの辛抱だ」

と彼女にいったところ

「今日中に一人前にする」

と言うほどの自信だった。 ・・・というか自信ではなく願望だろうか。

 そんなやり取りをしていたために、アリスは眠そうな目をこすっている。

それに引き替えたくさん寝たはずであろうマシロもなぜか眠そうで頭はなかなかの芸術作品になっている。

二人は眠い目をこすりながら準備をしている。

僕はと言うと、部屋を追い出され結局自室に戻ってきた。

彼女たちの準備と言っても、今日の予定ではどこにも出かける予定はない。何の準備かアリスに聞いたら

「女の子にはいろいろと準備があるの!」

と、若干強い口調で言われ、背中を叩かれながら追い出された。

マシロの寝ぐせがひどかったし、服も着替えなければならないだろうから当然か。

僕は、自室に戻って着替えを済ませ二人の準備が終わるのを待っていた。

今日は、朝から晩までみっちりとアリス先生の元マシロは勉強漬けになる。僕は特にやることもないから、彼女たちに付き添いつつ読書でもする予定である。


朝食を済ませ、自室に戻ろうとしたところアリスに呼び止められた。

 となりにはマシロも一緒だ。


「エル、マシロの魔法指導で城外に行きたいんだけどダメかな?」


「ああ、確かに魔法使うのに室内でやるのもいろいろあぶないからね。

ちょっと待ってて。ヒツジに話してくるよ。」


僕は、念のためにヒツジに話しに行った。

一人で外に出るということを僕はしない。というか禁止されている。 

 一応魔族の長という身分のため、なにかあってからでは遅いからだそうだ。

誰かと一緒に出るときでも必ず報告しなければ、城内が大騒ぎになってしまう。経験談。


「ヒツジ、マシロたちと外に魔法の訓練で行こうと思ってるんだけど。」


「かしこまりました。お供をしたいところですが、本日はルシファーと魔族会議で街に行きますので申し訳ありませんが。」


「わかった。アリスもいるし大丈夫だよ。」


「申し訳ありません。何かありましたらすぐに連絡ください。」


「ヒツジも気を付けてね。」


僕たちは三人で裏山に向かった。

裏山と言えど何が起こるかわからないため、城からはなるべく離れずすぐに戻れるところで行うことにした。

裏山の少し小高くなっている丘で行うことにした。奥に行けば森があり、丘を下ればすぐに裏門の近くに着く。

さっそく二人は向き合って座り話し始めた。かと思えば、アリスが悲鳴をあげてこちらに一目散に走ってきた。


「や、やめろぉ!マシロ来るなっ!」


「アリスちゃんかわいいなー。」


「マシロ・・・、もうちょっとまじめにやってください。」


もうすでに、このようなやり取りを何度繰り返したことか。さすがに毎度マシロを注意するのも疲れる。

昼食のためにいったん城に戻ったが、食後またすぐに再開した。

天気も良く気持ちのいい気候。それに加えて早朝に叩き起こされたおかげで眠気は徐々に増していった。


「エル、寝るなら寝てていいよ?」


「んぁ、アリスか。うん今のところ大丈夫。

マシロは順調?」


「マシロすごいスピードで成長しているよ。

なんかマシロは、自分の世界にいた時から魔法とかに興味があったらしいね。」


「自分で入口となる魔法陣書いて、その出口になったのがあの魔法陣だからね。」


「マシロの世界では、魔法とかほぼない世界らしいよ。」


「へー。そんな世界があるんだ。」


「まあこの調子なら、今晩はもう一人で大丈夫ね。」


アリスは、腕を組みながらウンウンと頷く。

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