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私の知らない世界のページ  2

ベットでたしかそんなことを考えながら本を読んでいたら、気が付いたら寝ていたようだ。気が付いたら昨日の部屋・・・ではなく薄暗い洞窟のようなところにいた。

どうしてこのようなところにいるのか、状況を理解できず壁伝いに少し歩くと光の射す広いところに出た。その部屋の高い位置にある天井には穴があり、そこから光が射している。

 近くにあった石に腰かけよく考えてみる。


 ベットで寝ていたのは間違いない。

 服も寝る時のままで、手にはアリスちゃんから渡された本を持っている。

 とくに他には変わったところはない。

 ここがどこなのか、それを確認しなくてはならい。一旦外へ出たほうがよさそうだ。

洞窟内を、下手に動き回ると取り返しのつかないことになる。これは経験談である。

 

 幼いころに友達数人と、洞窟探検に行ったことがある。

 入口からすぐなら光が入るが、その先に探検に行きたくて懐中電灯を持って進んだ。入口がわからなくなるほど進んでしまって、終いには懐中電灯の電池が切れて灯りがつかなくなってしまった。

 みんな泣き喚いていたら、たまたま天井から光の射すところでそこから救助が来てくれた。

 今となっては迷惑極まりないことをしたと反省している。


 入口を探すより、情報を収集するべきだと。

 光で本が読める。魔法を使って転移はできなくとも何か簡単な魔法はできないか。

 私にも使える魔法はないか探した。灯りをともす魔法、肉体に精霊を宿し力を借りる魔法。この本の最初のほうに書かれていて、魔法入門編と言ったところだろうか。

 この二つなら今、必要でもあるし試すにはちょうど良い。

ためしにやってみよう。灯りの魔法は、手のひらを上に向けて詠唱する。


「光の精霊よ 我が手に灯りをともしたまえ」


 左手には本を持っている。

 右の手のひらを上に向け、その上に光の玉が現れた。その玉は光を発している。電球のような感じだが熱は感じない。

その光のおかげで辺りが見えてきた。

・・・骨?右手の光の先に、ファンタジーでよく見るようなガイコツがいる。

 順応力というのはすごいもので、魔族をたくさん見たためか悲鳴を上げるほど驚きはしなかった。

そのガイコツは衣類のような布をまとっていて、首には赤色のマフラーのようなものをしている。

 ガイコツは、壁に寄り掛かるように座ってこちらを見ているように思える。


「お前も、人間か。」


ガイコツが話しかけてきたように思えた。


「『お前も』・・・だなんて、もう俺はこんな身体で人間なわけないのにな。」


「ガイコツが喋ってる・・・?」


思った通りやはりガイコツが喋っている。

 でも驚かない。

 角の生えた魔王、そして魔王の部下には羽の生えたルシファーのような魔族、半魚人の鳥や動物のような魔族までいた。

 今更、ガイコツが喋っても受け入れられる。


「昔は俺だってちゃんとした人間だったが、今となってはアンデットモンスターだよ。

魔族に無理やり連れて行かれたと思ったら気が付いたらこの洞窟にいた。前にいた、俺みたいな自我のあるアンデットモンスターにここが魔大陸がって聞いたよ。ここで死んでアンデットモンスターになるんだっていうのもな。

 いつか俺も自我が無くなっちまうんだ。」


「・・・誰が連れてきたの?」


「わからない。俺は『魔族が現れたー』って町の人間が騒いでて、角のある魔族が目の前に現れてそいつの魔法で気を失った。そうして気が付いたらこの洞窟にいた。」


「やっぱり魔族は人間を恨んでいるんだ・・・。」


「いや、そうとも限らないよ。昔・・・人間と魔族の大戦。勇者が魔王を倒して人間には平和が訪れたころのことだ。

その魔族と会ったのは生まれて一度だったけど、今でもはっきり覚えている。その方は、魔王軍の近衛兵長で、倒された魔王の代理として人間大陸に来た。あの方は人間にもとても優しかったんだ。」


ピエロのお父さんが魔王の時にあった大戦のことだろう。近衛兵長というのはアドルフさんのことで間違いないだろう。

ピエロもアドルフさんは父の時から仕えているって言ってたし。

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