エロ本じゃねーよっ!
「そういえば私が貸した本ってまだ返してもらってないよね?」
ルルは本来の用件を思い出したように言った。
「えぁっ…本なんて……かり、た!」
アルディオスもまた思い出したように言った。
「あれ、今すぐ返してほしいんだけど」
「えっ…!!」
「まさか失くしたなんて言わないよね?」
「…ああっ!すぐ持ってくる!」
アルディオスは急いで自分の部屋に向かった。
「絶対失くしたわね」
ルルはその姿を見送りながら言った。
「確かにそうですね。陛下は昔っからそうでしたから」
グレイルも同様。
-アルディオス視点-
(やっべ。どこやったかな?
たしか棚の奥にしまったはず。
いや、引き出しの下だったかな?
それともタンスのどっかに…。)
ルルとグレイルの思ったとおり、アルディオスは本の位置をすっかり忘れていた。
部屋に入るとメイドが一人部屋の掃除をしていた。
「あ、陛下。部屋をご使用しますか?ならもう少しで掃除が終わるので…」
「いいよ、そのまま掃除してて」
メイドは了承の印に頷くと再び自分の作業に集中した。
「う~ん、この辺に。…違うな」
せっかくメイドが片付けたにも関わらずさっきよりも部屋は散乱していった。
「あの~陛下。そろそろいい加減にしてくださいませんか?」
さすがにメイドもイラついたらしい。
「ああ、ごめんごめん。あとでちゃんと片付けておくからさ」
「陛下はそう言っていっつも片付けないじゃないですか!?」
更にメイドは文句を続けた。
「あとで迷惑するのは私なんですよ!?」
「まあまあ、そう怒るなよリリア。お前もいつもそう言ってるけど
最終的にはちゃんと片付けてくれるじゃないか」
「それが仕事ですからね。坊ちゃま」
「坊ちゃまはやめてくれよ。それはもう昔のことだろ?」
「そうですね。あの頃はまだ私も若く、坊ちゃまも可愛らしかったですからね」
外見から見てリリアはそんなに年を取ってるというわけでもない。
まだ(人間の歳で)20代後半ぐらいだろう。
金髪碧眼でとても凛々しく大人びているが、決して老婆には見えない。
しかし、リリアは少し特別な種族なため、老けることはない。
歳は既に80歳以上いっていると思われる。(本人が明かしていないため、
あくまでも推測だが)
「まあ、そんなことはともかくリリアも探してくれないか?」
「ルル様からお借りになったご本ですか?」
「なんで分かるんだよ」
「なんとなくです」
二人は部屋の至る所を探した。
「ないなぁ~。エロ本の一冊は出てきそうなぐらい探したのに」
「え、エロ本ですかっ!?陛下!なんて不潔な読み物を借りたんです!?」
「エロ本じゃねーよっ!!」
そしてついにアルディオスは見かけた覚えのある本を見つけた。
「ん?あれ…あったっ!!」
アルディオスは棚の上にちょこんと置いてある本に手を伸ばした。
その隣に不気味な液体が入ったビンがあるとも知らずに。
ついに次の話で…(ドキドキ




