幸福を捕らえる代償 4
小道を家に向かって歩く。
仕事を終えた行商人、じゃれ合う子供たち。いつもの光景だ。酒場から帰る時は、毎日こんな感じだ。
また夕暮れか。
沈む夕日が、くすんだ目のように、辛うじて開けたまま、黄色っぽい光を町に注いでいた。石板道は照らされて輝き、ひび割れが長く伸び、空気にはべたつく暑さが充満し、心がいらだつ。
前方から突然、どよめきと笑い声が聞こえてきた。
一人の少女が必死に走っている。小柄な姿が通りの真ん中で、ひときわ目立っていた。数歩走るか走らないうちに、後ろから追いついた子供たちに押され、地面に倒れた。
腕と膝がすりむけた。
「まだ逃げるか?」
誰かが笑って言った。
一人の子供が彼女の手首を踏みつけ、靴の底でぐりぐりと碾いた。少女は起き上がろうとするが、ぴったりと押さえつけられる。他の子供たちが群がり、彼女の握り締めた拳を無理矢理開こうとする。
どれだけ力を込めても、やがて開かされた。
彼らは戦利品でも見せびらかすように、その銅貨を手に持って彼女の前で振った。銅色が夕陽に照らされて輝き、目に刺さるほどだった。
少女は必死にもがき、銅貨を取り返そうとするが、何度も地面にたたきつけられる。
通りの両側では、誰も声を上げなかった。
自分の仕事に没頭する者、そっと視線を外す者、石塀にもたれて興味深げに眺める者。まるで、これがごく当たり前の光景であるかのように。
彼らの指の間で揺れる銅貨を見て、私はずっと昔のある昼下がりを思い出した。
りんごを盗んだ子供が、半殺しに打たれた。そのりんごさえ、通りがかった貴族が適当に捨てたものだった。
違うのは——
彼女は何も悪いことをしていない。
ジェスも、この少女も。
私は息を吐き、心が逆に軽くなった。泥棒が道徳を語るなんて、そもそも笑い話だ。
私は後ろから手を伸ばし、子供の手から銅貨をひったくった。次の瞬間、少女の手首を踏んでいたやつを蹴り倒した。彼が反応する間もなく、さらに何度か蹴りを入れた。罵声を上げながら彼らは起き上がり、すぐにばらばらに逃げ出した。
通りはまた静かになった。
「大丈夫か?」
私は振り返って言った。
少女はいつの間にか立ち上がり、私の後ろに立って、じっとこちらを見ていた。
私は彼女の顔に驚いた。ばらばらになった金髪の隙間から、長い傷跡がのびている。何か鋭いもので引っ掻かれたようだ。思い出した。彼女は、物拾いの爺さんの孫娘だった。しかも知能が少し……普通ではないと聞いた。
彼女はそこに立ったまま、目の周りは赤かったが、泣いてはいなかった。
まるで世界の端に取り残された人のように。
いや、これが世界の本来の姿なのかもしれない。崩れ、不完全。悲しい過去を持たない者などいるだろうか。現実は、不幸だからといって、良い結末を用意してくれはしない。
私は銅貨を彼女に返し、さらにポケットから一枚出して、彼女の手に握らせた。
彼女は手のひらを見下ろし、しばらくぼんやりしていた。
私は少し待ったが、一言も言葉が出なかった。
そこで、振り返って立ち去った。




