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観戦者
sideカナタ
「あれは……」
センがセイジと戦っている時。カナタは観客席でその戦闘を見ていた。
凄まじい殺気を放ったセン。今までと様子の違う彼に驚く。
「あいつ、魔人化持ちか。通りで。」
何の魔物かは分からないが、この人間離れした圧と動き。間違いない。
「少し、暴走している……?」
そこらの探索者では彼を止められないだろう。セイジはよく耐えているが時間の問題だ。
「……危険だ」
僕は彼を少し甘く見ていたらしい。彼を止めなければ。
sideアークマテリアル
「結局さ、あれ、何だったの?あの目が赤くなって光ってたやつ」
「奥の手、みたいな」
「奥の手ぇ?ほんとに大丈夫なのかよ」
「それに、嗤っていました……」
「それは制御できているんだろうね?」
そう言われて言葉が詰まる。
「まあ、大丈夫だろ」
「あ!目そらした!大丈夫じゃないじゃん!」
「社長の言う通りだ。無茶してんじゃねえよ」
「君が壊れるのを見たいわけではない、ってことを忘れないでほしいな」
「まあまあ、センさんはお疲れでしょうし……そのへんに」
口々に禍津蜘蛛のことを聞いてくる。
使わずに勝てるのが一番いいが、次は1位を争う決勝だ。そう甘くはないだろう。
手のひらを見る。
すっかり見慣れた、大きく、少し節ばった指。
その手を握りこみため息をこぼす。
面倒な相手でなければいいんだが。




