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決勝 三戦目

「よう、あんちゃん。また会ったな」

「ああ」


決勝もついに三戦目。相対するのはゲンだった。

前に見たときと同じ、使い込まれた鎧を着て大きな盾を持っている。


「若ぇのにはまだまだ負けんぞ?存分に戦おうじゃないか!」

「……」


鎌を持ち直す。恐らく一筋縄じゃいかない。


ブザーが響く。

ゲンは動かない。こちらの動きを見ているようだ。

一旦いつも通り攻めてみるか。

地面を蹴る。ゲンに肉薄し、首元へ鎌を振る。

ガン

やっぱりか。盾で防がれる。


「それは俺にゃあ効かねえぜ、死神のボウズ!」


ならば後ろへ、グッ……盾で振り払われる。

一旦距離を取る。どうしたものか……


『両選手、距離を取って動きません!さすが城塞、死神の鎌を軽くいなしてしまいます!』


……ゲンの姿をじっと見る。これなら、いけるか……?


『セン選手、動きました!素早い動きで攻撃を繰り返しています!しかし防がれる!』


ガン、ガンと打ち合う音が響く。


「どうした、我慢比べか?受けて立つぜ!」


まだ。もう少し。……3つ目……4つ目……


sideアークマテリアル


「うーん、さすがにこれは相性が悪いね」

「ああ。俺と似た戦法だが、俺以上に守りが固い」

「センさんは持久戦に持ち込もうとしているんでしょうかぁ?」

「いや、分からない。あと気づいたんだけど、センは首以外を攻撃しているように見える」

「首以外?」


センとゲンはすでに長時間打ち合っている。

観客席からはセンがムキになってでたらめに攻撃しているように見えていた。

いくら死神といえど、城塞には勝てなかったか。

そんな空気が会場を包み始めた。


『鉄壁を誇る城塞のゲン!セン選手、万策尽きたか!?』


ガギンッ


不意に音が響く。

舞台を見ると、ゲンが膝をついていた。


sideセン


にやりと笑うゲン。


「……なるほど、最初から狙いはそっちだったか」

「まあな」


鎌を振るう。刃は鎧に受け止められ、ゲンの体を傷つけることはない。

しかし鎧には確実にダメージが通っていた。


「ッ、まったくッ、予想外だったぜ!っと!」

「そりゃ、どう、もっ」


ガランガランと音を立てて剥がれ落ちるゲンの防具。

ゲンも盾を使いカバーするが速さは敵わない。

ついにセンの鎌がゲン本人へ届く。


「フゥー……負けだ!」


『ゲン選手、降参!あの城塞を破ったのは、死神のセンだ!』


長い戦いだった。汗ばんだ額をぬぐい、舞台を後にする。


「いやー、まさかあんな方法を取られるとは。まいったぜ」

「あー、装備の弁償は……」

「いいっていいって!丁度留め具もガタが来てたんだろう。気にするな!」


そう言ってバシバシと背中を叩く。

あの時、いつもの方法では倒せないと悟った。では鎧がなければどうか。

センが取った行動は、鎧の関節部分、留め具を破壊するということだった。


(まあゲンの鎧がそれなりに使い古されていたからできた芸当だな)


それ以上に、長時間気を張り詰めた戦闘を行ったことで疲労感に襲われるセンだった。


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