Bランク
「では、面接を始めます。探索者名セン、で合っていますね?」
「ああ、合ってる」
不遜な態度で面接に挑む。この場に桃がいたなら見ていられなかっただろうな。
けれど今は俺の番だ。率直に答える。それだけ。
「普段どういった目的でダンジョンを探索されていますか?」
「ああ、それは……」
質問が続く。嘘偽りなく答える。
機嫌をとるようなまどろっこしい答えはしない。
「……以上で面接は終了です。ああ、篠山桃さんの方でもまたお願いします」
「ん、わかった」
その日はそれで終了した。やっと解放される。
後日
協会の待合室。桃は一人椅子に座り、肩を落としていた。
これ毎回やるのか……ほんとに落ちたらどうしよう。
前回のCランクの時と同じようにセンと桃のどちらにも面接をしなければならない。
……大丈夫だよね。前はできたんだから今回だって……
そんなことをつらつらと考えながら待つこと十数分。
「35番の方~」
「あ、はい!」
「Bランク昇格おめでとうございます。こちら、探索者カードになります。」
「っ、よかった、ありがとうございます」
無事面接はクリアした。センのせいでいらない心配をしてしまったみたいだ。
カードを受け取り扉へ向かったその時。
「すまない、受付との会話が聞こえてしまってね。Bランクに昇格したのかい?おめでとう!」
見知らぬ青年が声を掛けてきた。いや、どこかで見たことあるような……
「え?ああ、ありがとうございます」
「僕はそれなりに顔が広い方だと思ったんだけど、君は見たことないな。どこのパーティに所属しているんだい?」
「ええと、パーティには所属していませんが……」
「そうなのかい?Bランクに上がれるなんて優秀なパーティと行動しているものだと思っていたが。特定のパーティには所属していないということか」
「あー……まあ、そんな感じです」
思い出した。この人、前にダンジョンで会った白い鎧のめんどくさい人だ!
妙にパーティでの行動にこだわりを持っている押しの強い人。服が違うから分からなかった。
「どうだい、良かったらうちのギルドに来てみないか?君みたいな優秀な人がフリーだなんてもったいないよ!」
「い、いえ、間に合ってます……あの、もう行きますね」
「あ、ちょっと!」
急いでその場を後にする。
ふー、危ない危ない。まさかまた会うなんて。
どうせまたソロは危険だとか言って、今度は無理やりにでもパーティを作らされそうな勢いだ。
それにしてもBランクか。たしかダンジョンブレイク等の災害時に出動要請がかかることもあるんだっけ。
まさか国の指示に従って戦うまでになるとはね。
白い鎧の彼の言葉が蘇る。
ソロ……なんとかここまでやってこれたけど、やっぱりパーティ組んだ方がいいのかなぁ……?
いやいや、とりあえず行ける所までは行ってみよう。後のことはそれから考えよう。




