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選手権

「そういやもうすぐ選手権の時期だな」

「選手権?」

「見たことないのか?全国探索者選手権だよ。略して選手権」


ある日の休憩室、レオがそんな話を振ってきた。


「あー、あんまりテレビ見てない」

「そうなのか。全国の探索者が集まって戦闘力を競う大会だよ。もちろん全国配信」


淹れたコーヒーを飲みながら熱く語るレオの話を聞いていると、ノアがやってくる。


「あ、二人とも。社長が呼んでるよ。会議室に来いって」

「社長が?わかった」


目を合わせる。どうやらレオも何の話か分からないようだ。

ノアの後を追って会議室へ向かう。


「おー集まったな。じゃあこれを」

「レオもセンも遅かったじゃん!」


ミナの文句を受け流しながら社長から一枚のパンフレットを受け取る。

席につきパンフレットをじっくり眺める。


「もうすぐ選手権があるのは知っているな?今回はうちの会社も参加しようと思う」

「え!いいの!?」

「まあ、私は初参加ですねぇ」

「社長の意向なら、まあ」

「っ、俺ら、出ていいんですか?」


ミナとレオはあからさまに目を輝かせ、ノアはしぶしぶといったところか。ルナはいつも通りだ。


「参加条件はCランク以上。うちは全員出られるな?お前たちの力を発揮できる場だと考えてくれ。会社の宣伝にもなる」

「わかった」

「っしゃ、これは頑張るしかないな。地区予選はいつなんだ?」


全国探索者選手権……ふむ。地区予選のあと県大会。そこで残った各都道府県上位10~30名が東京の全国大会へ出場可能、と。


「セン、セン。これね、会場には特別な装置があって、全力で戦っても絶対怪我しないんだって!詳しいことわかんないけど!」

「回復魔法とは違う仕組みみたいですねぇ。戦う前の情報を記録、保存とかなんとか」

「へえ」


まあこんな物騒な大会を開くには必要な措置だろう。これで死人が出たなんてことになれば目も当てられない事態になりそうだしな。


その後、選手権への申込用紙を書き、予定を聞く。

休日に探索者ショップに行き装備の確認をする約束をしてその日は帰宅した。

人との戦い。今までと違った戦闘になるだろう。

ほんの少し楽しみな自分がいた。


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