表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
94/99

久しぶりの月下亭へ

94「久しぶりの月下亭へ」


その後俺たちは、ヒメルの活躍?によって、ユリヤス王国の近郊までひとっ飛びで到着していた

そして俺は念のためにフードを被り、そのまま町の中にみんなと共に入って行ったのだった


しかし町に入ってみると、町の人々の様子はこの前の時とは全く違って・・・


「な、なんかすごい盛り上がってるな?」



「え、ええ、何かお祭りでもあったかしら?

私がいた時には、そんな情報入ってなかった

のだけど・・・」



俺とエイダが言うように、町の人々は一様に明るい

表情で、酒を飲んでいたり、その場で踊っていたりと

皆一様にお祝いムードなのだ


俺とエイダは何かあったのか?と2人で顔を見合わせていると


「カルラさん、そろそろお昼ごはんを食べませんか?

その、ヒメルさんがちょっと・・・」



俺の服の端をちょこんとつまみ、マリーダが俺に

そう言ってくる


ん?ヒメル?


俺が先程ゲンコツを落としたヒメルはというと、

少しだけ不貞腐れた顔で、後方を歩いていたと思うが・・・、どうしたんだ?


俺はマリーダに言われるがままに振り返ってみると


「うーん、歩き過ぎてお腹がとっても空いちゃったわ!

あっ!あんな所にも露店があるわ!カルラに内緒で

買っちゃおうかしら?

でもそれじゃ、みんなと食べる時に食べられなくなっちゃう?

うー、でもお腹空いたなぁ・・・」



ヒメルは俺が振り返って見ていないと思ったのか、

辺りに出ていた露店をキョロキョロ眺めながら、そんな独り言を、聞こえる声で呟いていたのだ


ていうか、黙ってたら急にいなくなりそうで

怖いなコイツ・・・


俺は黙ってヒメルの隣に行き、「なに!?」と

驚くヒメルの右手をぎゅっと握る


「えっ!えっ?ど、どうしたの?カルラ?

何で私の手をいきなり握るの?というか普通は

嬉しいことのはずなのに、なぜか素直に喜べない

んだけど!?」



そう言って目を白黒させているヒメルを、俺は

迷子になりそうな子供の手を引く、親のような心境

で、飲食店、つまり月下亭まで連れて行くのだった


そのときメリルが、「そんな手もあるんだねぇ」と

呟いていたのは、聞かなかったことにしよう


そうして俺たちは、俺にとっては再び、エイダたちにとっては初めての月下亭に、お昼ごはんを食べに

行ったのだった・・・





「ようこそ!月下亭へ!

何名さまで・・・、って!カルラさま!」



俺はまた騒がれるかな?と思いながらも月下亭に

入ったのだが、犬子ちゃんは前の話を覚えていたのか、驚きはしたが大声は出さないでいてくれた


俺はありがとうと、彼女に口だけで伝え、席に案内

してもらった


そして席に着くと、仲間たちが犬子ちゃんのほうを

見て、何やら話し合い出す


「・・・、あの子まで、カルラの魔の手に掛かった子

なのかしら?」



「うぅ、そんなことないと思いたいのですが

あの子のカルラさんを見る表情は・・・」



「うーん、そんなことより私は早くごはんが食べたいわね!店員さん!注文いいですか!」



「ヒメル〜、ちょっと注文は待ってねぇ

とりあえずは、彼女は様子見って感じだよぉ

カルラさんにどうこうする訳じゃなさそうだしねぇ」



エイダ、マリーダ、ヒメル、メリルとそれぞれが

口々にそう言っていて、若干おれの居心地が悪い


というか、ヒメルは全く別の話をしちゃっている

まあ、代わりに俺がみんなの分も頼んでおこう

・・・決してご機嫌とりのためじゃないよ?

ホントだよ?


「すまない!注文いいか?」



「はい!カルラさま!今日は何にしますか?

ご注文はうさぎにしますか?」



犬子ちゃんは、前の時のキラーラビットのことを覚えていたらしく、俺にそう尋ねてくる


しかし今の俺にはメリルといううさぎっ娘が仲間

になっているので、若干気まずい感がある

現にメリルが「ボクをいただいちゃうのぉ?」と

若干嬉しそうな顔でクネクネしている


俺はなんだか気恥ずかしくなって、前の前に頼んだ

オーク肉のことを思い出し、それを頼んでみる


「今日はオークの肉のやつが食べたいかな?

オークの料理はあるか?」



出来ればあのボリューミーな肉を再び食べたい

そう思って、注文したのだが・・・


「申し訳ありません・・・カルラさま

オーク肉は、明後日に行われる『勇者さま 初のお披露目祭』のほうで使用いたしますので、昨日から

提供する事が出来なくなっているのです

だからオーク肉は・・・」



犬子ちゃんはショボンとした顔で、申し訳なさそうに、そう述べてくる

俺は正直オーク肉が食べられないことは残念だったが、それ以上に聞き逃せない言葉があった


「勇者さまお披露目祭ってなんだ?

もしかして、2人の勇者たちが町に出てくるのか?」



俺がその名前の祭から推測して、そう尋ねてみると


「はい!そうなのです!この国の勇者さま

『勇者』マユさまと『勇者 』リサさまがお姿を

お披露目するようなのです

明後日に迫っているので、この店もその準備で

結構忙しかったりします」



犬子ちゃんは勇者を見れることは嬉しそうだが、

実際の仕事が多いそうで、若干遠い目をしている


俺はそれならこんな事で引き止めたら悪いと思い

改めて犬子ちゃんのおススメを聞いて、その料理を

人数分頼むのだった・・・



ちなみに料理はキラーラビットではなく、デスファングというイノシシみたいなやつだった

脂身が少なく、噛みごたえがある肉なので、結構少量でも満足できるいい料理だった・・・


そうしてそれらを食べ終えた俺たちは、その後の

予定というか、段取りについて月下亭で話し合うのだった・・・

ここで、最初に置いてきた勇者の2人の存在が

現れましたね

次話、祭前日のお話です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ