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うさぎ病の意外な解決策(そういえば君たち精霊でしたね・・・)

92「うさぎ病の意外な解決策(そういえば君たち精霊でしたね・・・)」


その後俺たちは、メリルの関係者たちに別れを告げ

準備が整い次第、再びユリヤス王国に向かう予定になっていた


そして、いざ旅の準備をメリルがしていたのだが・・・


「メリルさま!ちゃんとご用意は出来ましたか?

旅に必要な服、下着、それから衛生用品、ええっと

それから・・・」



メリルの侍女の女性が、本当のお母さんのように

メリルの荷物に入れ忘れがないかを、心配して次から次へと荷物の確認をしている


するとメリルは突然呼吸が荒くなり、少し気怠そうにし出す

最初はちょっと疲れが出ただけと言っていたが、

少しずつその状態が悪化していき、そして冗談抜きでぐったりしだす


俺は流石に心配になって、彼女を傍から支えると


「ご、ごめんねぇ・・・

カルマさんたちはなぜか大丈夫なんだけど

やっぱりボクはうさぎ病のままみたいだよぉ」



そう言って、力なく俺の方に体を傾けるのだった

マジかよ・・・、俺らに何も反応なかったから

大丈夫なのかと思ったのに


俺は慌てて侍女の人にそのことを告げ下がって貰うことにした


「しっかし、なんで俺らには構われても何も

症状が出ないんだ?

さっきの侍女がちょっと近づいて、構っただけ

なのに・・・」



俺がそう呟くと、「「それはあたしのおかげよ!!」」と突然背後から誰かの声が聞こえて来た


ていうか、背後?


「ああ!そういえばお前もいたな!イリス!

今日は眠くないのかよ?」



今の今まで存在を忘れていたイリスが、俺が背負っていたバッグの中から飛び出し、うんしょうんしょと

俺の足からよじ登って、俺の肩に飛び乗って来たのだ


すると肩の上で一息ついたイリスは、俺の問いに答えて


「「もう!ちょっと寝過ぎてるだけであたしの

ことを忘れるなんて!カルラってヒドイ人ね!

この頃あたしと遊ぶ習慣もやめちゃうし!

レディーを放っとくなんてよくないんだから!

って、ああ!そんなことは今はいいのよ!それよりも・・・、そのうさぎさんの病気の症状がカルラたちに出ないようにしてるのは、あたしの力のおかげって話よ!」」



と、イリスは俺への不満を地味に指摘しつつ

うさぎ病の症状が俺たちには出ないのは、自分のおかげだと主張しだした


ていうか、なんでイリスがそんなことを出来るんだ?そう俺が聞こうとすると、それを見越してかイリスは自信満々な様子で自ら話し出した


「「あたしは、いえあたしたちは水と霧の精霊

でしょう?だから、2人の力が合わせて大気の水分

とかを操ることが出来るの!そしてあたしはその力で薄い水の膜のようなものを、あたしたちの加護としてカルラたちに貼ってるのよ!

それが人から発せられる気とかを包み込んでる

ことで、うさぎさんのストレスに反応しないように

してるってわけよ!」」



どう!すごいでしょ!と言わんばかりのドヤ顔(顔らしい顔はないけど)をするので、俺は苦笑気味に

「そいつはありがとよ」と言って、そのぷるぷるな

体を軽く撫でる


するとイリスは気持ちがいいのか、

「「それほどのことでもないわ!」」といいながらもその小さな体を揺らし喜んでいる



するとイリスとの付き合いが俺の次に長いエイダ

が、イリスに尋ねる


「じゃあ、イリスがメリルに力を与えれば

うさぎ病の症状が出ないで済むってこと?

そのストレスを、というかメリルのうさぎ病そのものを水の膜で包み込むって方法で」



するとイリスは「「そうだよ!」」と頷き

それからメリルの方を見る


「「あたしが力を与えればうさぎ病は解決

出来るよ!でも、それには・・・」」



「それには?なんだ?」



イリスが少し言い淀むので、何かあるのか?と尋ねると


「「あたしがそのうさぎさんに引っ付いてないと

ダメみたいだわ!

獣人だから、ちょっとだけ魔力に対する耐性が

強いみたいで、膜を外から貼るのは難しいわ!

だから、あたしがうさぎさんと引っ付いていれば

内側から膜が展開出来るの!」」



そう言い終わるや否や、ぴょんっとメリルの頭の2つのウサ耳の間に飛び乗った

そして少しだけ自身の体を伸ばし、メリルの耳を小さな体の先でてしてしと触りだす


するとどうしたことだろうか?

それまでぐったりしていたメリルの顔色が、

途端に良くなっていき、それまで閉じていた目が

ゆっくりと開く


「あれ?なんだか体がだいぶ軽くなったぁ?

なんか頭の上に違和感が・・・なぁ!?」



症状が出てから軽く意識を失っていたのか、メリルは頭の上のイリスの存在に気づき、とても驚いた声を上げる


だが俺はメリルを安心させるため、先ほどまでの会話をメリルに伝えて、そう上で頭の上にイリスを乗せてもらうことを約束させた


最初は戸惑っていたが、話を聞くうちにメリルは

納得し、了承してくれた形だ



けれど、やはり2人が心配なので、一応「大丈夫か?」と尋ねてみたところ


イリスはイリスでふかふかのメリルの頭の上は

居心地がいいらしく、そこにいることに不満がないらしい

そしてメリルのほうも、自身のうさぎ病を抑えれるのならと、喜んでイリスを乗せていた



ウサ耳の上にスライムが乗っていて、結構可愛かったりするのは内緒だ

そういうわけで、メリルの長年の問題であった

うさぎ病は、イリスの意外な活躍によって解決したのだった・・・





そうして俺たちは改めて旅の準備を済ませ、

遅れながらにガロス王国を後にしたのだった・・・

まだユリヤス王国には行けませんでした・・・

ま、まあ次に行けるはず?

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