女騎士との対決!
76「女騎士との対決!」
「よかろう!そこの男!
貴様がその女の代わりに私と戦うのだ!
剣を抜け!この私自ら叩き折ってやろう」
俺は現在、戦う気満々というか
下手したら殺す気満々な女騎士との果たし合い
を所望されていた
事の発端はエイダたちにナンパしてきた野郎ども
からなのだが、ヒメルの素晴らしいクソ対応によって
この騎士さまはお怒りなのだ
そしてその矛先はヒメルのせいで俺に向いている
という訳だ
俺はあまり乗り気ではなかったが、仲間が
後ろにいる手前あんまり格好悪い事はできない
俺は背中のショートソードをスッと抜き放つ
「まあ、あんま手を抜いてもあれだからな・・・
ちょっと女神さまの力を使って、この世界での
最高レベルぐらいの剣術を身につけて・・・」
俺は流石に殺すのは気がひけるので、少しの
手加減として剣術レベルを女神さまの力でいい感じ
に引き上げたのだ
すると女騎士は「何をぶつぶつ言っている」と
言い、何やら剣を胸の前に掲げ突然名乗り出す
「私はトーラス家精鋭隊、2番隊長バローナだ
神速のバローナと言えばわかるな?
とにかくこれは正式な決闘だ
だから貴様もちゃんと名を名乗れ」
何やら知らない間に正式な名前決闘になっていた
らしい、まあテキトウにやっても勝てるだろうと思い
またいつもの偽名を名乗る事にした
「ほー、その何たらのバローラかボローヤかは
知らないけど、テキトウに終わらせようぜ
俺の名前は・・・、そうだなぁ、カルマ
冒険者カルマとでも呼んでくれ」
若干面倒だし、早くガロス王国に行きたい俺は
中々に舐めた態度で女騎士、確かバローナを相手
する
すると俺の態度が気に入らないのか
本当に危ない、殺しそうな目で俺を睨んでくる
そして!
「御託はいい、いざ尋常に勝負!」
スッと剣を振りかぶり
「はぁ!」
シュッ!!
そんな音と共に女騎士は切り掛かってくる
しかし今の俺は女神さまの力で剣術のレベルが
飛躍的に上昇している
その一撃も難なく、身体を少し傾けるだけで回避
する
「な!?」
女騎士は俺がその一撃を避けるとは思っていなかったのか、とても驚いた表情を見せる
しかし戦い慣れてるだけあり、すぐに表情を引き締めて、こちらに再び斬りかかる
「はぁ!はぁーあ!てやぁ!」
一見強引にも見える斬り方であるが、そのどれも
俺の急所を狙うような鋭い剣撃を放ってくる
俺も流石に避けることが難しいと判断し、ショートソードで最小限の力だけで受け流していく
カン!カン!カキン!
俺たちの剣と剣が撃ち合う音がその場に鳴り響く
周りで見ていた野次馬も、今はその剣舞に心奪われたかのように、声一つ発していない
カン!カン!カン!
俺と女騎士は互角に、いや少し俺の方は手加減を
くわえながら、この剣舞を行なっていた
「くっ!どうしてだ!
なぜ、貴様はこちらに攻撃を仕掛けてこない!」
女騎士は俺が攻撃をしてこない事を
手を抜かれていると思い、屈辱的に感じている
ようだ
しかし俺はというと・・・
ヤベーよ、ヤベーよ!
この力マジで尋常じゃない・・・
今の何となくの剣技でウォーミングアップ程度
って感じなんだけど
これ俺から仕掛けようもんなら、間違いなく
この女騎士やっちまうぞ!
といった感じで、メチャクチャ心の中で焦っていた
まさかこの世界での最上級の剣技がこれ程までとは
ぜんぜん考えていなかった
こんな事なら、こいつと同等かそれよりちょっと
上を願うべきだった!
そんな事を顔には出さないが、内心ではメチャクチャ後悔していた
そしてそんな俺をよそに、バローナははぁはぁ
と息を荒げている
しかし俺は補正のおかげもあって、全然疲れてない
これではマズイとバローナは思ったのだろう
「はぁはぁ、これで決める!
この一撃で!」
そう大きく叫んだかと思うと
ブォォン!!
彼女の持っていた剣に、風魔法なのか分からないが
突風にも似た何かが巻きついていく
そして彼女はそれを振りかぶって
「これが私の一撃だぁ!!!」
それを振り下ろそうとした、その時!
「おやめなさい!バローナ!」
突然声が聞こえたかと思うと
彼女の持つ剣からの突風が消滅した
そして
「お、お嬢さま!?」
バローナは突然現れた女の子、年は大体16〜17歳
ぐらいの子に、駆け寄ったのだった
その子はバローナを一瞥してからこちらを
チラリと見つめ・・・っ!?
バッ!
俺があっと思うよりも先に、その子が俺の胸に
飛び込んで来たのだった
何すんだ!と言うよりも先に彼女は
「お会いしたかったです!名も知らぬお方!」
そう言ってウットリとした顔で俺の事を
見てくるのだった・・・
剣技トップレベルがとんでもない事に気づいた
カルラ、しかし色んな意味で後悔するには遅すぎて?
次話、アイナ嬢との面会編です!




