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副将との決着(俺の名前はタカナシ カルマだ!)

57「副将との決着(俺の名前はタカナシ カルマだ!)」


俺は今猛烈に怒っていた・・・あの自称女神に


奴の嫌がらせ(復讐)でバッグに

俺がエルフの里で貰った世界樹の実の縛りカス

をそのままの姿で入れられた事により

その匂いに誘われた魔物たちに追いかけられる

事態に陥った

そして、その影響によって今まで行なっていた

戦場鬼ごっこになったという訳だ


しかもそれから変なおじさんに絡まれるという

クソ展開のフラコースだ


俺はこの展開を仕組んだ自称女神に怒りが

止まらない



そしてただいま俺はようやく自分の足で歩きだした

エイダに抑えられて、何とか平常心を保っている


「ほら、あの女神さまにも何か事情が

あったんじゃない? きっとそうだわ

だからね?そんなに怒らないであげて?」


ううむ、あの自称女神には腹がたつが

エイダにそう言われては何も言えなくなる

今いない奴の事を考えいても仕方がないと

思い気持ちを切り替える



すると恐る恐るといった声で


「そ、ソロソロいいかのぉ?

戦闘にもどっても・・・」


俺たちの前方から大男が気まずそうな

顔をしてこちらに尋ねてくる


あれ?まだいたの?この人?

俺はまだ戦おうとしていた事に驚きつつも

律儀に待ってくれてるなんて

どこの戦隊モノの悪役だよと

突っ込みたい心境になった


ま、まあ待ってくれたみたいだし

ここはまともに戦ってあげようかな?

俺はそう思って自身の背中にあるショートソード

を取り出す


「よくわかんねーけど、待っててくれて

ありがとよ

しょうがないから、お前と戦ってやる

とりあえず今からやるから武器を構えな」


さながら漫画に出てくる主人公の

ようなセリフを言ってしまったが

正直負ける気は全くしない


どうにかこの変な律儀な男に納得してもらう形で

さっさとこの戦闘を終わらせたい


そしてその言葉に再び大男は大剣を構える


「ふん、生意気な小僧よ

だが、その潔い姿勢中々によいぞ!

いざ尋常に勝負!」


そして大男は姿勢を低くし、こちらに

斬りかかる構えを取る


それに対し俺は、特に構えとか知らないため

剣道の如くショートソードを上段の構えで構えてみる


そして何処からともなく俺たちは動きだす

ここだ!と思った瞬間!


「あっ!やべっ!手が滑った」


俺が構えていたショートソードは相手が

切り掛かってくるより前に、大男の後方に

手を滑らしたせいで飛んで行ってしまった


するとそれを見た大男は


「ははは!貴様もワレを前にして焦ったようだな

何ワシにやられるのだ

これは戦士として名誉な事であるぞ」


と言って、俺に向かって大剣をゆっくり振りかぶり

じわじわととこちらに歩み寄ってくる


うーん、真剣勝負と言われたけど

なんか別の女神さまの力でなんとかしようかなぁ

とか思ったその瞬間!


ヒューン! クルクル ザクッ!


なんと、俺が飛ばしたはずのショートソード

がブーメランの如く俺の手元に帰ってこよう

として、その途中にいた大男の背中に

ザックリと刺さったのだ


「うっ!ウガァァ!!!」


大男は思わぬ不意打ちに完全に困惑して

敵の前にもかかわらず、膝をついて背中を押さえている


俺は何だ?女神さまの力なんて使ってないぞ?

と思っていると

肩にいたイリスがカルラ!カルラ!と騒ぎ出し


「「武器を投げたら無くなっちゃうでしょ!

自分のものは大切にしなさいってママも

言ってたわ!」」


と、ぷりぷりと飛び跳ねて怒りだしたのだ


ええ?今それ怒るとこ?と思っているとイリスは続けて


「「カルラが投げ捨てちゃうから

どうにか引っ付いて、こっちに戻してあげたわ!

感謝しなさいよカルラ!」」


と言って、ふふんと自慢げに俺に対して

ドヤってくるのだった


こ、コイツには男と男の戦いというものが

わからないのか!と言葉が出ずにいると



「ふははは!あははは!

面白い!面白いぞ!小僧!」


何やらイリスの横槍を喰らった大男は

なぜか大爆笑して、獰猛な笑みを浮かべて

こちらを見てくる


「まさか、あの剣を投げ飛ばした事まで

作戦の1つだったとは、まんまとその

演技に信じ切ってしまったわい

だが、ワシは貴様を1人の戦士として認めた

よって先程のような小細工は通用せんぞ!」


そう言うや否や、先程よりも

警戒した様子で真剣な表情と共に

大剣を構えてきた


そして行く!と足を踏み込もうとした

その瞬間!



「やめろバルカンもう時間だ

魔王さまが我々をお呼びだ」


突然、俺とその大男の間に

大男と同じように背中から羽が生えた

細身の男が現れた


そして細身の男は続けて


「どうやら内輪でのイザコザが

起きたようだ

まだ若い魔王さまのことだ

今回も色々問題も多いことだろう

お前も早く帰ってこい」


完全に俺を無視した形でその

細身の男は大男に話しかけている


「ふむ、それは面倒である

ワシも動かずにはいられないか・・・」


その話に大男も思案顔で何やら

ブツブツ呟いている



なんだ?このまま帰ってくれるのか?

俺は少しだけ期待して話を黙って聞いていると


「よし!それでは今回はここまでに

しておくかの!

それではワシはこのまま下がろう

命拾いしたな小僧!」


などと超上から目線で俺に言ってくる

ま、まあこれで帰ってくれるなら

キレる必要もないよね?


内心イラッとしながらも大人しくしていると

そうだ小僧と言い俺を指差してくる


「貴様の名は何と言う?

特別に貴様をワレの敵とみなし

名を覚えておいてやる」


と、普通に腹立つ言い方で

俺の名前を尋ねてくる


コイツはもうすぐ帰るというのに

なぜ俺を怒らせようとするのだろう?

そんなことを思ったが、俺は慈悲深い

心で見逃すことにした


何たってコイツもう帰るからね!


そのため 俺はこれ以上ないほど真面目な顔で


「俺の名はタカナシ カルマだ!

カルマだ!カルマ!

ちゃんと忘れずに覚えておけ!」


と、大真面目な顔をして

平然と偽名を名乗るのだった


これくらいの復讐は許されるよね?

などと心の中で思っていると


大男はタカナシ カルマと一言呟き


「うむ、タカナシ カルマだな

しかとその名前覚えた

次会うときまで剣の腕を磨いておけ

タカナシ カルマよ

それでは さらばだ!」


大男は言うだけ言って、そのまま細身の男

と共に虚空に溶けるように消えたのだった



そして奴らがいなくなったその場では


「な、何であの場面で普通に

偽名を名乗るのよ・・・」


と、エイダがドン引きしていた様子で呟いている

が気にしない、気にしない


そうして長かったようで短い王国での

戦闘がこれにて終了したのだった・・・





しかしこの時カルラは知らなかった

自分がついた何気ない嘘が魔王勢力に

大きな影響を与える事になるということを・・・





というわけで、ぐだりましたが王国編が終わりました

次の話は王国の戦後処理の話ですかね?

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