精霊の住む森
42「精霊の住む森」
その後俺たち、エイダと俺は実際に里を抜けた森の奥に入り、問題となっている生態系破壊野郎を探していた
「つーかこの森どんだけ広いんだ?
さっきから結構歩いてるはずなのに
全然終わりが見えないんだが」
「それは世界樹の近くの森なのだから
広くて当たり前よ
それよりカルラ、あなた(マリーダのこと)どうするつもりなの?」
エイダは何やら複雑そうな顔をして
俺に問いかけてくる
どうするって・・・
まあ、生態系壊したやつをぶん殴って
それで・・・
「まあ、(生態系に影響を与えていると言っても)出来る限り優しくはする
あんま(殴るなど)邪険にしても可哀想だし」
と、エイダに答えると
そ、そう・・・
と何故だか残念そうな顔をしている
ん?なんか違ったか?
そう思ったが今は目的の奴を見つけないと
とりあえず、探索の力を使ったが
ありきたりな普通の魔物たちしか引っ掛からない
「うーん、ここら辺何もいない
のかな?」
「そうね、特に何もいそうにないわね」
俺とエイダはそのまま森を進んでいった
お目当ての奴を追い求めて
するとどれくらい歩いた頃だろうか?
目の前に青く澄み渡った泉
透明な水面が広がっていたのだ
「おお!これは綺麗だなぁ
どうする?ここで昼飯にするか?」
俺が提案するとエイダはいいわねと言い
近くにあった木下にマットを広げる
「さっ、早く食べましょう
結構歩いたし、お腹が空いたわ」
俺はエイダが作った弁当を一緒に頬張る
相変わらずエイダの料理は上手いなぁ
そう思って弁当を食べていると
クイックイ
何かが俺の袖を引く
ん?何だ?
俺が見ると、そこには俺について来ていた
スライムが俺の袖を引っ張っていた
ずっと付いてきていたのだが
基本日中は動かないのでかつての家に置いている
事が多かった
エイダとの同棲を始めてからは
浴槽にいる事が多かったが、今回の旅には連れてきていたのだ
「どうした?弁当が欲しいのか?
お前なら好きな奴やるぞ」
俺はこいつとこの世界に来て1番長くいる
そして何やら知性もあるようなので
俺はこいつの事は結構気に入っている
するとスライムはスルスルと
手を伸ばしウインナーをツンツンする
「ああ、これが欲しいのか
ほらあーん♪ おっ!いい食いっぷりだ」
スライムは喜んだ様子でウインナーを
取り込んでいく
ふるふる♪
おっ、これは機嫌がいい時のだ
こいつ機嫌がいいと体を左右に揺らすクセがあるのだ
可愛い奴め
するとそれを見ていたエイダが
「ほんとその子って不思議よね
普通そんな風に話しかけても反応しないし
何よりそんなに人間に懐いてるなんて
見た事ないわ」
と言っている
確かに初めから会話とまではいかなくても
意思疎通を取れていた
やはりこいつは普通の魔物とは一味違うらしい
クイックイ
また何かが俺の袖を引く
「なんだ?まだ欲しいのか?」
俺はそちらを向くと
何やら透明な同じくスライムが
俺の袖を引いているのだった
「ん?なんだお前?」
すると透明なスライムは
お弁当を指差す
「お前もご飯が食べたいのか?」
そう聞くとふるふると首?を縦に振る
成る程やはりこいつも食べたいようだ
でもな
「悪いなスライムもどき
うちのスライムに食べさせるから
お前の分はないんだ
代わりに干し肉あげるから許してくれ」
俺がそう言って干し肉を渡すと
「いやよ!そのお弁当が欲しいの!
あたしにもちょうだいよ!」
と突然姿が揺らいだかと思うと
青色の靄のカタマリになって、そこから
小さな女の子の声が聞こえてきた
「ん?お前さっきのスライムか?」
俺は少し驚いたが、まあそういうこともあるかと思いその靄に声をかけると
「ふふん、そうよ!
なんたって私は水の精霊なんだから!
そんな事はいいからお弁当を
食べさせなさい!」
靄はそう言うと再びスライムに戻り
はやくはやく♪
と言った様子でふるふるしている
えぇぇ
少し躊躇ったが俺の膝にいる(我が家の)スライム
がいいよと伝えてくれるので
仕方なくお弁当を分けてあげる
「ほらよ、あーん」
俺が差し出すと、同じくスライムなのでパクッと体に取り込む
「うん♪美味しいわ!
もっともっと食べたいわ!」
そう言って偽スライムはぷるぷるしている
どうしたもんかなこれは
俺がそう思っていると
「こら、メリル!
人間さんの食べ物を奪っちゃダメでしょう
ワガママ言っちゃダメよ」
何処からともなく女性の声が聞こえた
かと思うと、俺たちの目の前に運動会で使う
大玉サイズのスライムが突如として現れたのだった・・・
超絶久しぶりにスライム登場!
忘れてたわけじゃないよ?ホントだよ?
次話、精霊の泉編です!




