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初めての恋心(マリー視点)

38「初めての恋心(マリー視点)」


私、マリーダは今日運命の出会いをしてしまったかもしれない

それもこの16年で初めての出会いを


今は村長、つまり私のお父さんの離れでカルラさまとエイダさまと話をしているわけだが・・・

先程からカルラさまの事が気になって仕方ない!


そのわけはというと・・・





私は今日も森で捜索していた

私たちを、私たちの里を救ってくれそうなひとを


ここ数日、あちこち探しているが救ってくれる人はおろか、そもそも人一人見つからない

そのことに焦っていた私はいつもなら見逃すような、そんな人間に声を掛けてしまったのだ


そして案の定、その男は私を捕まえようとしてきた

私は必死に抵抗するもその男は身体強化の魔法を使用しているのか、全く力で及ばない


私は決死の反撃として、その男に噛みついたのだ!

その瞬間は男の手が私から離れたが

次の瞬間!私は男にナイフで手首を切られていた


どくどくどく


おびただしい量の血が私の手首から流れ出す

そして男は私の腕を乱暴に掴み


「お前が悪いんだ!

無駄な抵抗するから!

さっさとこっちに来い!」


そう私を脅しつける


ああ、どうしてこうなっちゃたんだろう

私の心に暗雲が立ち込めそうになった

そのとき!


「邪魔だ どけ」


森の中から走ってきた男が

勢いよく私を捕まえていた男を殴り飛ばした!


男はすごい勢いで飛んでいき、近くの木に当たると動かなくなった


私は助かったと思ったと同時に逃げないとと心の中で思った

本当はその人にお礼を言い、里の救済を依頼すべきなのかもしれない


しかしそのとき私は心底人間を恐ろしく思ってしまったのだ

自分の欲の為ならば、平気でそんな行いをしてしまう人間が


私は必死に逃げる為

足を頑張って動かす


動け!動いて!


そう願えば願うほど、足がもつれうまく動けない


あっ!


そう思った時には、私はその男に支えられていた


「おっと、大丈夫か?」


男は私を気遣って、そう声を掛けてくれるが

私はその手を振りほどく


「っ! 触らないで!」


しかし私は立ち上がる事ができず、その場に倒れこんでしまう

そんな私を見て男は黙って、私を抱き寄せる!


いや!離して!


私はそう思い抵抗しようとすると


ピカ!


男の手元が輝き、暖かい光が生まれる

そしてその光をそのまま私の手首に持っていき

その光が私の手首に触れる


ジワァ!!


優しい暖かさが私の手首に染みる


「これでマシになる筈だ」


男はそう言って、私の手首の様子を見ている

するとドンドン血が縮まっていき、最後には完全に血が止まってしまった!

最後には傷が完全になくなった、傷跡だけしか残っていない


スゴイ!?


こんな早急に傷を癒す魔法なんて見たことない

私は心底その男に驚いていた


するとそんな私の手を離し


「これで怪我は治った筈だ

でも、傷跡は残ってしまった

すまない」


男はそれだけを言うと、後ろにいた若い人間の女性と共に私に背を向けてしまった

そしてそのまま私に何もせず行ってしまう!


私は彼の服の袖を掴み


「まっ、待ってください!」


思わず彼を引き止めてしまうのだった・・・



少しの閑話です

次話も、マリー視点です!

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