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英雄の中の英雄

28「英雄の中の英雄」


この町ではここ最近ある噂の話で持ちきりであった

その噂とはある"英雄"の噂である


その英雄は、最近現れたという話だ


噂ではこの国に潜んでいた誘拐グループを1人壊滅させ、女性たちを解放した

また、その女性たちに何の見返りも求めず

自らの善行を威張ることのない人物であるなど


そしてそんな"英雄"の噂が一部の人間の間で噂されていた

しかし先日の姫さま人質事件によってユリヤス王国全土でこの噂が爆発的に広まった


そしてその噂を元に、またある噂が生まれていた

それはあの敵の作戦を暴き、騎士のフリをして姫さまを見事救いだしたのがあの"英雄さま"だったのだと


まさに英雄の中の英雄、人々は彼をそんな風に呼ぶようになっていたのだった・・・





ーーーー姫さま寝室・ミラ視点ーーーー


「どうされたのですか?姫さま?

またいつものようにカルラさまに

会いたいとは仰られないのですか?」


ティアラが不思議でしょうがないと言った顔で私に尋ねてくる

前までの私は子供のようにまだかまだかと催促していただろう

だけど今の私は違う


「この前は小さい子供のように我儘

言ってごめんなさい

だけど私はカルラさまを信じて待つ事に

決めたのよ・・・また会いに来てくれる

そう仰ったしね」


また会いに来てくださるのでしょう?

私は心の中でカルラさまに問いかけるのだった・・・





ーーーー寝室にて・ティアラ視点ーーーー


おかしい


私は姫さまの寝室を出た後、自室に戻りそう感じていた

姫さまの様子が変だということを

何というか、姫さまが先日のパレード以来とても大人びて、いや年相応かそれ以上に見えるのだ


病気が治ったばかりの姫さまは他者とあまり話すことがなかったからなのか、とても幼い言動をしていた

たまに鋭い言動をする事もあったが、基本は妹君の方が成熟している印象であった


しかしパレードが終わってからというもの、姫さまはとても大人びた様子になり、我儘も言うことはなくなった


そして一番驚いたのはカルマさまについて催促しなくなったということだ

あれほど言っていたのに、興味がなくなったのか?そう思い確認したが、別に興味が無くなったわけではないらしい


というより、以前よりも興味が湧いた様子である

彼はどんな世界で生まれたのか?など、かつての勇者召喚に関する資料などを読まれている姿を何度も目撃している


姫さまが成長した事に喜びを感じると同時に寂しさも少し感じる


「これもあの"英雄さま"の影響なのか?」


姫さまが騎士に扮した"英雄さま"の手に渡った際、小声で何か姫さまに伝えているのを目撃している

それが姫さまに何らかのいい影響を与えたのかもしれない


私が出来ない事を"英雄さま"は何でもないように実現してしまう

私は色んな意味で"英雄さま"について深く興味を持つのだった・・・

町の噂話とミラ・ティアラ視点の話です!

次話でカルラ再びピンチ!?

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