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メテオで始まる異世界生活。  作者: るるる。


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ぬいぐるみ。

「おはようハルキ」

「おはようリザ。リリィちゃんもおはよう」

「おはようございます」


いつもと変わらない様子でリザが起きてきた。はて? 俺はリリィちゃんに視線で説明を求める。


「昨日の事は一応全部覚えてるみたいですよ? さっきまで部屋で悶えてました」

「ち、違! そんな事は無い! 別に悶えては無い!」


リザは顔を真っ赤にして否定しているが、その行動自体が肯定だ。


「違わないですよ。まぁ一緒に住む事に悶えたんじゃなくて、昨日の酔った行動に悶えてたんですけど」

「ぐぬぬ。今日のリリィちゃんは意地悪…。まぁそう言う訳だから今日からよろしくね、ハルキ」

「おー。まぁ今更感だがな」

「まぁね。出会ってからいつも一緒にいたし、寝食共にしてたし、ほんと今更よね」


街に居るときは別だが、それ以外ではいつも一緒だったのでほんと今更だ。


「何事もなく話が纏まって面白く無いですが、私の玉子サンドは出来てますか?」

「私のじゃなくて皆な? 食べたかったらロイ君達起こしてきて。今準備するから」

「はーい」


リリィちゃんは元気良く返事をすると、ロイ君達を起こしに向かった。その間にテーブルに朝食の準備をする。リクエストの玉子サンドにサラダとスープだ。後は昨日の残りの唐揚げとポテトフライも出しといた。ロイ君ロイド君なら朝から揚げ物でも良いだろ。一応ハムサンドも作っておいた。


ロイ君達も起きてきて皆でいただきますだ。


「この玉子サンド美味いっすね」

「ふふふ。私のリクエストです。感謝しなさい」

「いや感謝するのは作って貰ったリリィだよね? それにしてもこれ美味しいですね。何処で知ったんですか?」

「ひみつ」


俺が今日作った玉子サンドは元の世界で好きだった玉子サンドだ。フレンチトーストに玉子とベーコンを挟んだ奴だ。


「ハルキ。今日大掃除の仕事終わったら私の引っ越しお願いね。私も夕方には終わると思うから、夕飯の前にサクッと終わらせましょ」

「ほほーい。」


今日から1週間、大掃除週間だ。俺だけ仕事無かったらと思ったがそんな事は無く、昨日メアリーさんから顧客リストを貰った。現場に直接行けばいいらしい。さて1週間頑張りますか。





俺は1人寂しく昼食中だ。リザ達はツーマンセルで行動中だが俺だけワンオペだ。ブラック! と言っても実はリストにあった今日の分は既に終わってしまった。これでギルドに顔をだすと追加発注されそうなので人知れず食事中だ。うーん、夕方まで時間あるし王都いって包丁注文してくるか。




「おっちゃーん。包丁くれ」

「ん? なんだ藪から棒に。この前ミスリル包丁買ったばかりじぇねぇか。誰かにプレゼントでもすんのか?」

「いや砕けたから新しいの買いに来た」

「は? あんちゃはあの包丁でオリハルコンでも切ろうとしたのか? あれ普通に料理に使ってれば100年経っても刃こぼれしない筈なんだがな?」


やはり元は魔物を狩る素材なミスリルで作っただけはある。普通の食材相手では無双のようだ。


「いんや魔力刃出そおとして、魔力籠めたら砕けたんよ? おらー吃驚しただよ?」

「……ん? 何言ってんだ?」


おっちゃんは意味が分からないといった風だ。決して田舎の農夫的に言ったからではない。俺だって信じたくは無かったさ。


「え? だからミスリル包丁に魔力籠めたら砕けた」

「いやいや在りえねぇだろ? どんだけあんちゃん魔力あんだよ? その砕けた現物はあるか?」

「ほい」


俺は収納で回収していた砕けたミスリル包丁をカウンターに取り出した。


「こりゃ見事に砕けてんな。まぁ武器で試さなかったのは不幸中の幸いだな。まぁこんだけありゃ新規に使うミスリルも少なくて済むし安く作ってやれるぞ」

「おぉ! ちゃんと欠片集めて良かった。んじゃ頼みます」

「任せとけ。2日もありゃ出来るから好きな時に取り来い」

「うぃっす」


代金を支払い俺はグラムの街へと帰った。



「ハルキ遅かったわね? どこ行ってたの?」


家に帰るとリザが今日の仕事を終わらせ読書をしていた。なんか新鮮。


「あぁ昼過ぎに今日の分の仕事終わったから、ちょっと王都にミスリル包丁注文しに行ってた」

「行動速いわね。それにしても折角魔力刃撃てるようになったのに全力で撃てないのは残念ね」

「そうだな。貰った武器で試して砕けても嫌だしな、今度包丁取りに行ったときにでも相談してみるか」

「その時は私も行くー。何か面白い話聞けるかもしれないし」

「ん? そうか? んじゃ掃除終わってからでも行くか。来週だな」

「おっけー。我儘いってごめんね。ハルキ1人ならサクッっと行けたかもしれないのに」

「ん? 別に包丁は逃げないから良いぞ。んじゃ先ずは夕飯前にサクッとリザの引っ越し終わらすか」




リザの部屋は片付いていた。というか俺が帰ってくるまでに多分片付ておいたのだろう。特に変わったものが無い。既に隠した後か? つまらん。強いて言えば小さなクマやウサギのぬいぐるみがあるだけだ。というわけでサクッと引っ越しが終わる。



夕食後、帰ろうとした俺達にローナさんが一言声を掛けた。


「リザ、あなた来週誕生日だけど何か欲しい物ある?」

「私ももう成人だし特に良いわよ」

「え!? リザ来週誕生日なん?」


いきなりのイベント発生で吃驚なんだけど?


「なんだ? ハルキにも言ってなかったのか? しょうもない奴だな。ハルキに好きなもん買って貰えるチャンスだぞ? またあの大きいぬいぐるみでも買って貰うか?」

「そうそう。リザ、ちゃんとあのぬいぐるみ持っていきなさいよ? あなた客室に置いてるでしょ?」

「な!?」

「あのぬいぐるみ?」


リザの反応から察するに部屋にあったのとは違うようだ。そもそも別に大きくは無かったしな。


「リザ、客室にあれを置いて行かれてもお母さん困るわ」

「後でこっそり持っていく予定だったの!」

「何恥ずかしがってるのよ? 普通に持って行って貰いなさいよ」

「ぬぅー。バレたなら仕方が無い」


客室に向かうとベッドに大きなクマのぬいぐるみが鎮座していた。なるほどデカい。


「うっは! おいリザこれデカいな! ふわふわしてんぞ!」

「え? なんでハルキがそんなテンション高いの?」

「え? だってこんなデカいの初めて見たぞ!?」


鎮座していたクマのぬいぐるみは俺よりもでかい。毛もモフモフふわふわだ。そのデカさにテンションが上がる。


「それな、リザが小さい頃どうしても欲しいって駄々こねたんだ」

「な!? 別に駄々なんてこねてない!」

「こねたわよ。抱きついて離れなかったじゃない」

「覚えてないもん!」


リザは小さい頃の話をされて顔を赤くしている。


「じゃプレゼントは大きいぬいぐるみで良いか!?」

「なんでそんなに嬉しそうなのよ。ただハルキが欲しいだけでしょ!? 何でも良いけどぬいぐるみは要らないから!」


拒否られてしまった。仕方が無い、後でメアリーさんかリリィちゃんに相談してみよう。






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